Yahooショッピングにおけるクイズの活用法

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ビジネス・マーケティング
 いつもお世話になっております。
 私は千葉県印西市に在住する、齊藤祐作と申します。


 突然ですが、皆さんはYahooショッピングなどの、ネットショッピングの運営・管理をしたことがありますか?


 実は私は、株式会社S(2番目の企業)に在籍していた時に、Yahooショッピングで空気清浄機と、マスクの販売をした経験があります。
 私が株式会社Sに在籍していたのは、2021年3月から2023年7月までの2年半に過ぎませんでしたが、当時はコロナによる緊急事態宣言の発出と、解除が何度も繰り返されていました。
 それによる空気清浄機や、マスクの需要拡大を当て込んだ株式会社Sは、一儲けを狙ってこれらの販売に手を出したのですが、これらは全くと言って良いほど売れていませんでした。
 それで社長は、Yahooショッピングと、楽天市場への出店を指示したのですが、株式会社Sは従業員20人程度の小規模な企業で、尚かつ60代以上のベテランの多い企業であったため、ネットショッピングを運営した経験のある人が全くいませんでした。
 20歳代や、30歳代の従業員は他にも何人かいたのですが、その多くはベトナムや、カンボジアといった外国籍の社員であった(小学生レベルの日本語の読み書きしかできなかった)ため、ネットショッピングの運営はほとんど不可能でした。
 それで当時37歳の私が、Yahooショッピングの運営(山のような在庫の処理)をすることとなったのです。
 一方の楽天市場は、別のベテラン社員が運営することとなりました。


 肝心の成果はどうだったのか?

 そんなこんなで、Yahooショッピングと、楽天市場の運営・管理が始まったのですが、社長はバナー広告などといった、オプションに金をかける気が全くありませんでした。
 私も、それまでECサイトの運用経験が全く無かった上、他の仕事に忙殺された関係で、キャンペーンなどに費用・労力を割くことができませんでした。
 私ができたのは、他の仕事の合間に販促メールを送信すること(フォームマーケティング)と、後述するクイズキャンペーンの立案・実行をする程度でした。
 ECサイト運用の定石とされる、バナー広告の作成は全くできませんでした。
 結果的には、大きなバナー広告のスペース(商品ページの一番下)を自作のクイズで埋める形となりました。

 一方の楽天市場も、出店してからほとんど放ったらかしの状態だった(その担当者もまた、他の仕事に忙殺されていた)ため、売り上げは全く伸びませんでした。
 月平均の販売個数はYahooショッピングで1個(箱)、楽天市場で0~1個(箱)という惨敗ぶりでした。
 商品全体の閲覧数も、Yahooショッピングで1日あたり1~2回、楽天市場で0~1回という有り様でした。
 それで私は、社長に「これでは、ポスターを1枚も貼らずに選挙を戦っているのと同じですよ!」と訴えたのですが、社長はコロナの第●波のピークにあっても、フォームマーケティングなどの集中的な販促活動に消極的なままでした。
 そのため、緊急事態宣言の最中でも、空気清浄機や、マスクの売上が劇的に伸びることはありませんでした。


 私が実行していたクイズキャンペーンの概要

 ここからは、私が実行していたクイズキャンペーンの概要について、簡単に説明しますが、その内容は「クイズにいち早く正解すると、対象商品を●割引で購入することができる」という、単純な早い者勝ちの形式になっています。
 問題は毎月の初日に更新して、対象商品が売り切れる(在庫が全て無くなる)と、その月のキャンペーンは自動的に終了する仕組みになっています。
 対象商品も、毎月違うものに変えます。
 クイズのジャンルにも工夫を凝らすことで、若者や、女性などといった特定のターゲットに刺さるようにします。
 問題は4問あって、難易度別に「易しい」「普通」「難問」「超難問」の4段階に分かれています。
 そのうちのいずれか1問を選んで、指定したアドレス(自分が使用していた会社のPCのアドレス)に送信すると、当該商品を格安で購入することができます。
 「易しい」問題の場合、割引率は10~20%ですが、「超難問」で正解すると、それが75%~90%に跳ね上がります。
 恐らく、新品の商品を定価の1割から、2割の安さで買えるチャンスはYahooショッピングでも、そうそう無いと思います。


クイズキャンペーン.JPG

 図1.Yahooショッピングにおけるクイズキャンペーンのやり方


 以上のような方法で、私は大量の在庫をコロナが5類に移行する前に捌こうとしたのですが、そもそも株式会社Sの一般の知名度はゼロに近い上、取扱商品も空気清浄機と、フィルターと、マスクと、界面活性剤の4つだけという、極めて貧弱なものでした。
 一方の楽天市場に至っては、取扱商品が空気清浄機と、フィルターの2つだけという有り様でした。
 そんな状態でフォームマーケティングなどの販促活動をろくに行わずに、何百個もの在庫を捌こうとするのは、無理ゲー以外の何物でもないと言えます。
 そのため、楽天市場は1年ちょっとで解約して、2023年1月からは私が管理していた、Yahooショッピングのみの運用になりました。

 結局、何百個(箱)もあった空気清浄機や、マスクの在庫をほとんど捌くことができないまま、私はコロナが5類に移行してから2か月後の、2023年7月に株式会社Sを逃げるような形で去ることとなりました。
 私は退社が決まるのと同時に、Yahooショッピングを解約したため、株式会社Sはわずか2年で、ネットショッピングから完全撤退することとなったのです。

 私が実際に出題した超難問の例

 上記の通り、私の初めてのECサイト運用は、無惨な結果に終わってしまいました。
 ただ、嬉しかったのは1人だけクイズの解答を、指定したアドレスに送ってきた人がいたことです。
 この方は「超難問」レベルの問題に正解したため、新品かつ大容量の空気清浄機を通常の8割引きで手に入れることができました。
 その問題は2022年8月に出題したものですが、この形式は先日終了した『東大王』(TBS)と同じで、子音のみの文章・歌詞から正解を当てるものです。

 <超難問:正解すると80%OFF>
 この文は、あるアニソン(アニメソング)の歌詞の歌い出しから母音(a・i・u・e・o)を全て抜いたものですが、そのアニソンとは何でしょうか?
 曲のタイトルでお答えください。


 H_k_r_k_z_w_ __k_s_t_r_
 k_m_n_k_tt_ __r_n_
 _t_r_s__k_g_y_k_ h_ppy r__dy g_!


 この曲は、アニソンの中ではかなり有名な方ですが、2005年に出た曲である(最近の曲ではない)ため、正解者はなかなか出ないだろうと思っていました(正解はこの記事の下部に記載)。
 それ以前に、解答を送信してきた人が過去に1人もいなかったため、私が仕掛けたキャンペーンは誰からも注目されていないのかと、本気で思っていました。
 だから、お盆休みが明けた後に正解の書かれたメールを、自分のPCのメール受信ボックスで見つけた時は、本当に驚きました。

 <正解とウラ話>
 この問題の正解は、『ハッピー☆マテリアル』です。
 この曲はアニメ『魔法先生ネギま!』の、初代(第1期)のオープニングテーマとして使われていたものです。

 この問題が浮かんだきっかけは、漫画家の赤松健さんが直前に行われた参議院選挙で、自民党の比例区から立候補して初当選したことです。
 タレント候補が国政選挙で当選するケースは、過去にも数多くありましたが、漫画家の当選はこれが初めてであったため、当時話題となりました。
 それで私は、

 赤松さんが原作のテレビアニメ 
→『魔法先生ネギま!』 
→『ハッピー☆マテリアル』

 という発想に至ったのです。
 また、当時の『東大王』では子音だけで正解を当てる問題が、度々出題されていました。
 それで、上記のような問題を用意したわけです。


 正解の曲のミュージックビデオ(テレビアニメ版のオープニング映像)
   ↓

 おわりに

 今回は、Yahooショッピングにおけるクイズの活用法について書いてきましたが、一般常識レベルの問題を作れる人はたくさん居ても、『東大王』で出題されていたような、「超難問」レベルの問題を作れるスタッフはなかなか居ないかも知れません。
 ただ、近年は若者を中心に、クイズ熱が高くなっています。
 東大卒クイズ王の伊沢拓司さんが率いる、『QuizKnock』(クイズノック)のYouTubeにおける登録者数が200万人を超えていることを見れば明らかです。
 しかも、平成以降に生まれた世代は、物心ついた頃からネットの扱いに慣れています。

 だから、Yahooショッピング限定でクイズキャンペーンを展開して、「難問」「超難問」レベルのクイズに正解した人に特定の商品を、他のECサイトでは考えられないほどの安さで販売するのもありではないでしょうか?

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