「また会いたい人」は、何をしているのか。中谷彰宏さんに教わった信用のクレジットの貯め方

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「頑張っているのに、なぜか次につながらない」
「一度は仕事になっても、長い付き合いにならない」
「発信しているのに、人との関係が深まっていかない」
そんなモヤモヤを感じることはないでしょうか。
実力がないわけではない。
努力していないわけでもない。
でも、なぜか「あの人にまた頼みたい」と思われる人と、そうではない人に分かれていく。
その差は、派手な実績や話のうまさだけではないと私は思っています。
長く仕事をしてきて、強く感じるのは、結局のところ人は「信用のクレジット」を少しずつ貯めている人のところに戻ってくる、ということです。
その大切さを教えてくれた一人が、作家の中谷彰宏さんです。

20年以上続く関係の中で見た、自然な気遣い

中谷彰宏さんは、30年以上にわたり執筆活動を続け、マナーの先生、講師としても第一線で活躍されている方です。著書は1200冊を超える、まさに他に類を見ない存在です。
私がファッション雑誌の編集部にいた頃からのお付き合いなので、もう20年以上になります。もちろん、その間に中谷さんの書籍も数え切れないほど担当してきました。
中谷さんと仕事をしていて、いつも驚かされるのは「徹底的にやり抜く」姿勢です。
原稿を書く。
直す。
戻す。
確認する。
その一つひとつに、仕事相手への配慮がある。
たとえば、添付した画像は、私が企画した本の原稿戻しの際に、一緒に入っていたメッセージカードです。
私がドラマ『相棒』が好きだということを知ったうえで、自筆の筆文字でメッセージを書いてくださっている。
普通なら、原稿を戻すだけで十分です。
メールで「戻しました」と書けば済む話です。

でも、そこに一枚の手書きのカードが添えられている。
それだけで、受け取る側の気持ちはまったく変わります。

信用は「大きなこと」ではなく「小さな気遣い」で貯まる

ここで大切なのは、中谷さんの行動が、まったく恩着せがましくないことです。
「やってあげました」
「気を遣っています」
「私はこんなに丁寧です」
そういう空気がない。
自然に、当たり前のように、相手が少しうれしくなることをする。
これこそが、信用のクレジットなのだと思います。
信用は、一発逆転で貯まるものではありません。
大きなプレゼントや派手な演出で一気に積み上がるものでもありません。
むしろ逆です。

約束を守る。
返信を丁寧にする。
相手の好きなものを覚えておく。
困っている時に、そっと手を差し伸べる。
相手が忙しい時ほど、余計な負担をかけない。

そういう小さな行動が、目に見えない預金のように積み上がっていく。
そして、いざという時に「あの人なら大丈夫」と思ってもらえる。
仕事における信用とは、能力だけではなく、相手の心にどれだけ安心を残せるか、なのだと思います。

生成AIでは届かないものがある

今は、生成AIを使えば、きれいな文章はすぐに作れます。
お礼の文面も、謝罪文も、提案書も、かなり高いレベルで整えることができます。
私自身も、生成AIを毎日使い倒しています。
ただ、この手書きのメッセージカードを見た時に、あらためて思いました。
自筆で書かれた言葉が持つ伝える力は、今の生成AIでは到底及ばない。
字のうまい下手ではありません。
達筆かどうかでもありません。

「この人が、自分のために時間を使ってくれた」
「自分のことを覚えていてくれた」
「仕事のやりとりの中に、人としての温度がある」

それが伝わるから、人の心に残るのです。
生成AIを使いこなす時代だからこそ、人間の側に残る価値は、こういうところにあるのではないでしょうか。
効率化できることは、どんどん効率化すればいい。
でも、人の心に届く部分まで効率化してしまうと、関係は薄くなる。
AIを使う人ほど、最後に差がつくのは「人間としての気遣い」なのだと思います。

調子が悪い時にこそ、信用の残高が見える

これまで編集者として、多くの著者と仕事をしてきました。
中には、周囲を利用するだけ利用するというスタンスの人もいました。もちろん、それを全否定するつもりはありません。ビジネスには、それぞれの考え方があります。
ただ、そういう人は、調子が良い時は人が集まってきます。
売れている時、勢いがある時、話題になっている時は、周囲も寄ってくる。
でも、調子が悪くなった瞬間に、人が一気に去っていくことが多い。
なぜか。
信用のクレジットが貯まっていなかったからです。
逆に、長い時間をかけて小さな気遣いを積み重ねてきた人は、苦しい時にも誰かが残ります。

「この人には助けられた」
「この人は誠実だった」
「この人とは、また一緒に仕事をしたい」

そう思ってくれる人がいる。
これは、人生においてものすごく大きな資産です。
また会いたい人になるために
信用のクレジットを貯めるために、特別な才能はいりません。
今日からできることはあります。

相手の好きなものを一つ覚えておく。
メールの最後に、少しだけ相手を気遣う一文を添える。
約束より少し早く返す。
相手が言ったことを、次に会った時に覚えている。
お世話になった時に、短くても自分の言葉で感謝を伝える。
どれも小さなことです。

でも、人はそういう小さなことを意外なほど覚えています。
中谷彰宏さんの手書きのメッセージカードは、私にそのことを何度も思い出させてくれます。
信用は、言葉で「信用してください」と言って得られるものではありません。
相手の記憶の中に、少しずつ積み上がっていくものです。
「またこの人と仕事がしたい」
「またこの人に会いたい」
「この人なら大丈夫」
そう思われる人は、目立たないところで信用のクレジットを貯めています。
そして、その小さな積み重ねこそが、長く仕事を続ける人の本当の強さなのだと思います。
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