フランクフルト学派:近代化の推進役である理性が道具的な性格に堕し、手段の効率性に囚われて、目的それ自体は顧みなくなることで、かえって野蛮な時代が生じる点に着目し、理性のあるべき姿を探る批判理論を展開しました。
ホルクハイマーとアドルノ:ドイツのフランクフルト学派第一世代、『啓蒙の弁証法』。人間を自由にするはずの啓蒙的理性が人を支配する道具的理性になってしまっていると指摘しました。
道具的理性:実現すべき目的を批判的に検討する能力であった理性は、近代社会の発達に伴って、任意の目的に手段が形式的に適合するかどうかを判断するだけの道具的理性と化し、個人を抑圧する画一的な社会を形成してきたとされます。
フロム:フランクフルト学派第一世代、アメリカに亡命、『自由からの逃走』。大衆の心理を分析し、束縛から脱し、自由を獲得したはずの人間が自由のもたらす孤独や不安に悩み、むしろ自由から逃走するようになると説きました。そして、この自由のもたらす不安から逃避しようとした大衆の心理がナチズムを支えたと分析しました。
ハーバーマス:フランクフルト学派第二世代を代表するドイツの社会学者。理性を信頼し、新しい理性のあり方を検討しました。
対話的理性:社会の構成員が対等な立場で話し合いながら、共通理解の下で合意を作り出す理性的な能力のこと。
生活世界の植民地化:目的の効率的な達成を目指す近代の政治的及び経済的なシステムが、コミュニケーションが行われる場(生活世界)を侵略し、人々の日常的な行動や人間関係が侵食して植民地のように支配していること。
ハンナ=アーレント:大衆社会が全体主義の温床になったと捉えました。
活動:他者の存在に刺激され、人と人とが直接関わり合う行為。政治を始めとする公的な営みは活動であるべきとした。
労働・仕事:必要や有用性に基づくもので、物と人との間で成立する行為。
ボーヴォワール:サルトルのパートナー、『第二の性』。
リースマン:アメリカの社会学者、『孤独な群衆』。人間の社会的性格を伝統指向型・内部指向型・他人指向型に分類し、現代の大衆社会においては、孤独への不安から他人の行動に同調し、他人からの承認を強く求める他人指向型の人間が多いとしました。
ボードリヤール:フランスの社会学者。現代の消費社会において、消費者は使用価値を求めてではなく、他者との差異を示すための記号として商品を所有し、それによって差別化を図っていると分析しました。そうした差異への欲望を刺激し、消費拡大を目指す企業を批判する言説も消費の対象になっているとされます。