ダンテ『神曲』地獄篇第1歌でボキャブラ・アップ:第44連句

記事
学び
【C.H.Sisson英訳】
I said to him: ‘Poet, now by that God,
Who is unknown to you, I ask your assistance:
Help me to escape both this evil, and worse;
【Mark Musa英訳】
And I to him: “Poet, I beg of you,
 in the name of God, that God you never knew,
 save me from this evil place and worse,
【野上素一和訳】
それで私は彼にいった、「詩人よ、あなたの
ご存じなかった神の御名にかけてお願いします。
この悪い場所とさらにもっと悪い場所とを
【平川祐弘和訳】
そこで私がいった、「詩人よ、お願いでございます、
 あなたが生前御存知でなかった神の御名により、
 どうかこの悪やこれ以上の悪を私が免れますよう

【語句】
Poet=無冠詞なのは「呼びかけ」で用いられているからです。イチローも盗塁でアウトになった時、塁審に対して、’Oh, man!’とやっていました。
assistance=手伝い、助力、援助。
escape=(追跡・危険・災難などを未然に)逃れる、免れる、うまく避ける。自動詞のescape fromが「自分を現実的に捕らえて(追って)いるものから逃れる」という意に用いられるのに対して、他動詞用法ではそういうものから「未然に逃れる」ことの意味が主となります。
 avoid=意識的・積極的に危険・不快などの恐れのあるものから遠ざかる。
 evade=avoidよりさらに積極的に何らかの手段を使って回避する。
 elude=きわどい場面で相手の裏をかいて逃れる。
evil=悪、悪事、不善、邪悪、罪悪(⇔good)。
worse=一層悪いこと(状態・人)。
beg of=(人に)~してほしいと懇願する。
save=人を危険などから救い出す意の最も一般的な語です。
 rescue=敏速な活動によって、差し迫った重大な危険から救い出すことで、しばしば組織的な救援活動を表わします。
 help=救出行動よりも、助けを与えることに重点を置きます。目的達成のために必要な積極的援助をする。
 aid=必要とされる援助をすることで、助けられる者が弱く、助ける者が強いことを暗示します。helpより形式ばった語です。
 assist=人の仕事などについて補助的に手伝う。
この悪い場所=今いる「暗闇の森」のそば。

【解説】
 ダンテの「師」がウェルギリウスであるとすれば、「親友」は当時イタリア第一の画家ジョット(1266~1337)でした。ジョットはチマブーエの弟子で、ビザンチン画風を脱して「フィレンツェ派」の基礎を築きました。ジョットの絵画においては、人物は背後の建物や風景との比例を考慮した自然な大きさで表わされていますが、こうした描写方法は当時の絵画界においては革新的なもので、こうした点からジョットは「西洋絵画の父」と言われています。ジョットが代表作であるパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂の壁画を作成した時には、ダンテも熱心に仕事場に通い、ジョットの自宅で夕食を共にしたと言います。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら