僕が、僕の本音を見つけるまで。〜山奥シェアハウス編⑤

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僕は、シェアハウスのオーナーにと一緒に、
近所のスキー場に向かった。

そこは、
特別、大きいゲレンデではなかったが、
地元に根ざした暖かい場所だった。

僕は、オーナーに教わりながら
必死に練習した。

何度も転んでは立ち上がり
挑んだ。

半日っても成長幅が小さく感じ、
「やはり難しいな」と思った。

しかし、
根気よく丸一日滑っていると、
だんだんと成果が出てきた。

そして、
帰る頃にはターンができるようになった。

その日はそこで終了したが、
早くまた行きたいと思った。

数年ぶりに
苦手を克服できた気分になって、
嬉しかった。

その後も僕は、
ゲレンデに通い詰めた。

とにかく楽しかった。

楽しくてしょうがなかった。

値段など気にしなかった。

毎回、8000円強かかったが、
楽しさを優先したい気持ちが勝った。

しかし、当然ではあるが、
貯金はあっという間に底をつきた。

少しは焦ったのだが、
この時は、不思議と、
そこまで不安にはならなかった。

お金がなくなる恐怖より、
スノボを続けたいという気持ちの方が
強かったからだ。

やっとここから、
次の仕事を決めるモチベーションが生まれた。

自分でも、
スキー場の仕事なら
続けらそうな気がした。

山奥シェアハウスに来て約3ヶ月、
終わりのないトンネルにいた気分だったが、
ようやく光が見えてきた。

僕は、志賀高原のスキー場に応募した。

担当の方と電話で話し、
すぐに採用が決まった。

「やっと次へ進める。」

僕は、荷物も揃わず、
髪も伸び切ったまま、
次の目的地に向かった。



続く

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