こんにちは。社会人経験者が公務員試験の面接で合格を勝ち取るために意識すべき12のポイントを、順番に詳しく解説していきます。
なお、1回読んで判るという内容ではないため、保存して、Step事に自身にあてはめて面接対策に使って欲しいです。
今回はその(1)です。
公務員試験は、社会人経験者枠が拡大し、年齢も50代でも可能な募集も増えています。また、公務員から公務員の転職も多くなり、いまやライバルは民間企業出身だけでなく現職公務員までおり、面接でのアピールの仕方は非常に重要です。
自分の経験スキルを、「どう伝えるか」「何を重視するか」によって評価が大きく変わります。受験先のピンポイントの動機だけでは、面接官は納得しません。
それでは、早速見ていきましょう。
1. 志望動機はストーリーで語る
志望動機はただ「受験先の志望動機」にこだわっても無意味です。 例えば、40前後の現職で実績や職位があり、家庭を持っている人が、行政の施策や公務員の仕事ぶりに感銘を受けたからと言って、いきなり「素晴らしい!そうだ、自分も公務員に転職しよう!」と思いました。。。で面接官が納得するでしょうか?
👉公務員に関心を持った「きっかけ」はちょっとした事でもかいません。そこから、実際に応募という行動に移すまでの、考えと行政を調べた行動が実は説得力の差になります。
以下は、その方が自分の言葉で決意に至るストーリーを話せるように、質問をしながら、面接用にまとめた参考事例です。皆さん、それぞれが、その人しか言えない思いや決断に至る理由があります。それこそ、面接官が聴きたい、知りたい事です。(そのため、私の塾では、1対1の個人指導の中で、言語化が出来ていない部分を引き出す事を重視しています)
■事例1 営業の40代の方
大学卒業後は地元から離れてずっと東京で暮らしていたが、両親も高齢になり、戻って来て欲しい様子。会社に地元の支社に異動を申し出るか悩んでいた。そして、たまに戻る地元の衰退を実感しており、心が痛かった。
(きっかけ)ある時、地元の友人と飲み会をした際に、地元の衰退が話題になった。友人の市の職員がその対策の話をしだし、市役所の業務は事務手続きばかりで面白くないと思っていたが、実際は違うと知った。いろいろと話すうちに、自分の顧客を市民や市に置き換えて、課題解決をする経験やスキルが役立つと判った。
(深く考える)その友人から、40代でも受験が可能で、民間の経験スキルは歓迎だと聞いた。そこから、市だけでなく県の職員募集の有無や、行政の取組をいろいろと調べていくうちに、本気で取り組みたくなり転職をしようと考えた。家族がどう思うかが心配だったが、子供は大学に進学する際に家を出るし、配偶者も地元出身であり賛成してくれた。
■事例2 経理の30代の方 学生時代に国税専門官を考えたが、民間を選んだ。ある時、仕事で税務署に行き、待合室で座っていた時に 社会人経験者の募集のポスターを見た。「え、国税専門官って30歳を超えても、社会人でも受験できるの?!」と知り、早速、調べてみた。
ずっと民間で税を徴収される側で、経理として節税に頭を使っていたので、その経験は国税側になればすごく活かせる。
利益が上がらない中、正しく納税している企業や自営業の人がいる一方、儲かって不正をしている企業等があることに忸怩たる思いをしていた事が思い出され、本気になった。
■事例3 NPO勤務だった20代の方 大学時代に被災地の復興支援のボランティア活動をした関係で、卒業時に、復興支援のNPOに就職した。3年ほど頑張りやりがいも感じていたが、同時にNPOで出来る事、出来ない事もよく理解出来た。仮設住宅の市民の支援で知り合った市役所の職員の働きを見て、自分はこのまま継続していくのか疑問も感じていた。
もう一度、これからどんな仕事を通して、地域や人に貢献をしていきたいか、悩んだ結果、行政であれば、幅広い分野で課題解決や支援が出来ると考え、転職を決意した。
その際に、これから長く携わる自治体であるため、自分が、愛着があり一番よく知っている地元の自治体を選ぶと決め、退職して地元に戻った。
■事例4 現職公務員30代の方
新卒で県庁に入職。2回の異動も経験。被災地への出向も半年経験し、仕事にはやりがいを持っており、正直、不満は無かった。ただ、住居が隣県にあり、結婚後、子育てが始まると共働きのため、保育園は通勤途中ではなく逆方向だっため保育園の送り迎え含め、配偶者の負担が大きくなった。
話合いの結果、自分が地元の自治体に転職をするのがベストだと考え、転職を決意。また、被災地の支援に行った経験も影響してか、いざ、と言う時に、役所に駆けつけるのには遠い事も気になりだした。災害時のような時に役立たない職員でいたくない。
転職先は、地元の市役所に決めた理由である。もちろん、経験分野の知識だけでなく、県と市では仕事の内容は違うが、逆に県と連携や調整が必要な事業も多く、その点では、今までの経験も活かせると考えた。
決断まで「熟慮」した経緯があってこそ、人としての信頼が高まる
どうでしょうか?このようなストーリーが土台にあって、その受験先の志望動機ややりたい分野を話す人とは、面接官の印象や信頼度は大きく変わると思いませんか?
受験先の志望動機は、受験先が同じなら、似たようなものになるのは当然で特別な差別化などいりません。
👉なぜ、関心を持ったのか、なぜ、民間ではなく公務員なのか、国家公務員なのか、地方公務員なのか、なぜ、都道府県なのか、市町村なのか・・という順で、最終的に**省庁や専門職、**県庁、**市役所になるわけです。
転職動機と志望動機は別にしっかりと用意すると理解をしましょう。そしてそれぞれ説得力のある内容に。
【注意!】面接カード等に「転職動機」と「志望動機」と両方の欄がある事は少ないです。面接カードの志望動機欄に、きっかけから転職動機等をすべて書き込む必要はありません。少ない文字数をめいっぱい受験先の志望動機に使いましょう。 転職動機は、面接の中で話すのが一般的です。(面接官が質問をしてきます)
■ まとめ:自分自身の体験や価値観をベースに、一貫したストーリーで語る人は、面接官が耳を傾け信頼されます。
ではいよいよ、受験先の志望動機作成のポイントです
転職を考えた、公務員を志望した「きっかけ」や「理由」が整理出来たら、次は、受験先の志望動機です!
【公務員志望者向け】志望動機の書き方:国家公務員と自治体で違う、考え方のポイントとは?
公務員試験の準備を進める中で、多くの受験生がつまずくのが「志望動機」の書き方です。特に、国家公務員と地方自治体では、そのアプローチに大きな違いがあることをご存知でしょうか?
公務員志望動機の基本から、国家公務員と地方自治体それぞれで求められる視点の違い、そして注意点までをわかりやすく解説します。
1. 国家公務員の志望動機は「その省庁の使命・役割」から
国家公務員を目指す場合、最も大切なのは「なぜその省庁なのか?」という点を明確にすることです。
例えば、外務省、国土交通省、厚生労働省など、同じ国家機関であっても、それぞれの省庁が果たす使命や役割はまったく異なります。
👉ポイント:省庁のビジョンや政策の方向性を把握し、それに共感した理由を語ることが重要。
「海外と日本の架け橋になりたい」なら外務省、「社会保障制度をより良くしたい」なら厚労省、といったように、その省庁でなければならない理由を、具体的に示しましょう。
2. 自治体の志望動機は「そのまちのビジョン」に注目
一方、地方公務員(市役所・県庁など)の場合、志望動機の軸は「なぜその自治体なのか?」という点にあります。
ここでの考え方をわかりやすくするために、自動車業界にたとえてみましょう。
自動車業界には、トヨタ、ホンダ、日産、マツダなど、さまざまなメーカーがあります。どの会社も「車を作っている」ことに変わりはありませんが、それぞれが目指す車づくりの方向性や価値観(燃費、安全性、デザイン、走りの楽しさなど)は異なりますよね?
自治体も同じです。全国どの市町村も「教育」「福祉」「防災」「地域振興」などに取り組んでいます。しかし、それぞれの自治体が掲げている基本構想やビジョンは異なり、地域の課題や住民のニーズも違います。
👉ポイント:自治体のビジョンや基本構想を調べ、そこに共感した点をベースに志望動機を作成する。
3. 「やりたい分野」を前面に出すと失敗することも?
「福祉に携わりたい」「防災に貢献したい」といった具体的な分野への想いを、志望動機の冒頭に持ってくる人も多いですが、これは注意が必要です。
その理由は主に以下の2つ:
他の自治体でも同じことに取り組んでいる場合が多い。
→「それなら隣の〇〇市でもやってますよね?」と見られかねません。
行政職の場合、配属先は入庁後でないとわからない。
→「〇〇課で働きたい」と限定しすぎると、柔軟性がない印象を与えてしまいます。
■志望動機作成例
志望した理由は3つあります。
1つ目は市が目指す「***支援」や「****」「*** Smart EAST」などに代表する、未来を見据えた攻めの施策に取り組んでおり共感しました。自分もその実現の一翼を担って貢献をしたいからです。
2つ目は、「健康都市戦略****」など自分が関心のある健康医療の分野に力を入れていること。
最後3つ目は、社会人になり長い間住んできて、これからも生活の基盤として考えている、この●●市に対して愛着と誇りを感じているからです。
👉 志望動機は、「この自治体のこのビジョン・方針に共感した」→「その中で、福祉や防災にも携わっていけたら嬉しい」という流れが理想です。
■まとめ
公務員の志望動機は「どこを志望するか」によって大きく書き方が変わります。
国家公務員:省庁ごとの使命・政策への共感がカギ
自治体:その地域ならではのビジョンや課題への理解と共感が重要
やりたい分野は志望理由の補強として使い、「なぜその場所か?」の土台をしっかり作る
志望動機は「一貫性」と「納得感」がすべて。自分の言葉で、でも相手(自治体・省庁)が納得できる形で表現していきましょう。
公務員面接の達人では、マンツーマンで、その方に合わせたコーチング+テーチングを使って、経験や強み、考えを引き出し概念化をサポートしております。自分の言葉で話せる事が重要だからです。