本が持つ「信頼・信用」の裏付けとして、僕が考えるブランディングの要素があります。
これはGoogleが検索エンジンで上位表示する際に使用している「信頼できる記事の要素」から学んだもので、これは決して検索エンジンだけに当てはまる考え方ではありません。
むしろ、「人が人を信頼するときにどのように判断するのか」ということを言語化した基準だと僕は解釈しています。
たとえば、小さな子どもが高熱を出していたとして、救急で対応すべき対処法を検索する場面を想像してみてください。このときにみたものが、もし知識のない一般人が書いた情報だったら、その内容を信頼はできるでしょうか?
僕なら、知名度の高い病院の実績ある医師が、過去の経験や論文に基づいて適切な対応を記載した記事のほうが信頼できますし、なにより安心します。
こうした信頼の指標として、Googleが定めているのが「E-E-A-T」というものです。
これは「良質なコンテンツとは何か」を判断する指針の一つで、以下の四つの要素から成り立っています。
・経験(Experience)
・専門性(Expertise)
・権威性(Authoritativeness)
・信頼性(Trustworthiness)
書籍はこの「E-E-A-T」の要素をすべて満たすための非常に優れたコンテンツだと思っています。
読者があなたの知識や経験を通じて悩みを解決できることで、著者と読者の間に信頼関係が築かれます。
また、書籍は知識を発信する手段でもあり、「名刺代わり」として信頼性や専門性を高める役割を果たします。
著者と読者の関係性において、「教える側」と「教わる側」の立場があるため、自然と信頼を得やすいと感じています。
さらに、自分が提供する価値がどこから来ているのか、その背景や根拠となる経緯を語ることで、あなたの価値観や理念、信念を伝えることができます。
本は大規模なランディングページ
読者は悩みの解決を求めて本を手に取るため、本の中でその解決方法に触れられたなら、さらに深く学びたい、実践的に知りたいと感じることもあるでしょう。
そうした状況に備え、本の中でサービスやコンサルティングの案内を設けておくことで、自然に商品やサービスを提案することが可能です。
つまり本は「大規模なランディングページ」としても機能するんですね。このように、信頼に関する要素をすべて一つのパッケージで網羅できるコンテンツ、それが本なのです。
「信頼」は「安心感」とも言い換えられます。
「この人なら任せられそうだ」「この人から教わりたい」という感情は、その人が発信している価値から生まれるものです。
デザイナーさんを例に挙げると分かりやすいでしょう。デザイナーの作品がポートフォリオとして見えると、「この人なら理想のデザインを作ってくれるかもしれない」と感じられるものです。
さらに、そのデザイナーの人柄や人間性も素晴らしいと分かれば、いつしか「ファン」となり、価格などは二の次で、他と比較しようがない唯一無二の存在として信頼するようになります。
これはつまり、ブランディングがしっかりできている状態ですよね。そして、こうした価値を1冊の本で伝えきることができれば、あなたのビジネスはより豊かになるのではないでしょうか。
この章では、ブランディング戦略として出版が非常に効率的であり、知識の共有だけでなく、自身の人柄、ストーリーまで表現できる非常に優れたツールであるとお話ししてきました。
ただ、出版というと「お金がかかるんでしょ?」「難しいんでしょ?」という意見が思い浮かぶでしょう。
実際、つい最近まで出版は選ばれしものだけができる特権というようなイメージでしたが、時代の流れによって変化してきているというお話しをしていきます。
ぜひ、ご自身のブランディング戦略、新しいマーケティングツールとしての「出版」をイメージしていただければと思います。