不安定を愉しむ(たのしむ)という指針

記事
コラム
20241109(土)

“不安定を愉しむ(たのしむ)“

心理療法や対話による心のサポート(カウンセリング)を受けるクライアントの行き着く先は

「不安定な私を愉しめるようになること」


私たち臨床心理士や対話を重視する精神医療に関わる人たちがお手本としたい精神科医の神田橋條治という先生の著述によると、

“「困ったなぁ・・・」と言って悩みながら、それでもちゃーんと生活できている人が目の前におると言うことは素晴らしいモデルだよ。“
と述べています。(治療のこころ 巻十五・問いに答える四)

それから、同じ問い対しての答の中で、
“必ずしも何が一番正しいと言うことはなくて、事と次第で、あるものは良かったり、悪かったりするんだ。という見方をクライアントができるようになると、「あー成長した・・・あー、私たちの治療(カウンセリング)うまくいった」と思うでしょ。“

私たちの人生には正解やそのようなマニュアルは存在しません。

頼りになる知恵が指針は存在しますが、それによって全てがうまくいくということはありません。

経験を学びとして成長していく


それは同じ苦しみや困難に出会った時に、
うまく対処した感覚が持てるようになるようなものといえます。

例えば、誰かとの関わりで困っているような時に、
その人の見方に複数の仮説を持って、
関わり方をアレンジしてみたり、
カウンセラーによって今まで思ってもみなかった発想のヒントを得たりすることができるようになります。

困りながら悩みながら、自分の生活が営めることができるように

私たち心理サポーターがお役に立てたらいいと思うのです。
絶対ではない、相対は不安定でもありますが、愉しむことはできます。
それを個人の幸せな生き方というのかもしれません。




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