戦国時代の徳川家の家臣、井伊直政の話です。
井伊直政は厳しいだけの人ではありません。以下は徳川家康が述べたという直政の印象です。
井伊直政という男は日頃は冷静沈着で口数が少なく何事も人に言わせて黙って聞いているが、大事な局面では的確に意見を述べる。
特に自分が考え違いをしているときは余人がいない所で物柔らかに意見をしてくれる。ゆえに何事もまず彼に相談するようになった。
(以上、Wikipediaより)
家康は常日頃、家臣から人前で批判されて心が痛むことがあったようです。
これは今で言うところの「パワハラ」、しかも「逆ハラ」ですね。
それほどに徳川家では部下が上司に本音を言いやすい組織だったということです。
でも、上司だって人前で部下からキツイことを言われるのはイヤですよね。徳川家康もイヤだと感じていたのです。
ところが、直政は誰もいないところでこっそり優しく意見を言ってくれるから、家康はなにかと直政に相談するようになったというのです。
井伊直政は自分自身にも部下にも厳しく律する人でした。
でも、ただ厳しいだけの人ではなかったのです。
直政が家康の気持ちに配慮して「安心して相談できる家臣」という役割を引き受けたことが、後日、天下統一の功績として高く評価されました。
「そこ」を高く評価する徳川家だからこそ、200年以上にわたって平和な時代を維持できたのかもしれません。