彼の好きな服を着ていた私は、自分の好きな色を忘れていた。

彼の好きな服を着ていた私は、自分の好きな色を忘れていた。

記事
コラム

私は、
毎回付き合っている彼に気に入られたくて、
服を選ぶ時はいつも彼の好みを考えていた。

この話は前にも書いたけど、
そうなる仕組みを脳の仕組みや心理も含め
もう少し詳しく話そうと思います。

お店で服を見ている時、
「これかわいい」と思っても、
次の瞬間、

「でも彼はこういう系は好きじゃないかも」
って考えてた。

そして諦める。

彼が好きそうな色、
彼が好きそうなシルエット、
彼が褒めてくれそうなスタイル。


試着室で鏡を見ながら考えるのは、
いつも「彼はどう思うか」だった。


デートの場所も、
食べるものも、見る映画も、
全部そうで、


「私はどこでもいい」「なんでも好き」って
そう言いながら、
本当は自分が何を好きなのかも、
どこに行きたいのかも、分からなかった。


相手が不機嫌になりそうな空気を感じたら
すぐに自分の意見を引っ込めて、
ケンカにならないようにする。


嫌われたくもなかったから、
いつも本音を飲み込んで、笑って流していた。


それがもう当たり前になってた。

でもね、先生をしてる時、
子どもに『先生、何色が好きなの?』
って聞かれた時に、
分からなかったんです。


答えが出せなかった。

昔は好きだった色があったはずなのに、
いつの間にか分からなくなってて、


でもそれは、色だけじゃなくて、
洋服も、音楽も、食べ物も、休みの日も、
「私はこれが好き」とか、
「これがやりたい」みたいなのが無くなってた。


けど、これって本当は
消えていたんじゃなくて、
自分で消していたんだよね。

それに気づいたのは、
もっと後のことだったけどさ。

とにかく、
本音を出すのが怖くて
自分の好みや意見を言ったら、
相手に嫌われたり、好いてもらえない。
トラブルになる気がしてた。


けど、これも恋愛だけの話じゃなくて
職場でも、友人関係でも、家族の中でも、
ずっと
「自分の本音を出したら、
 相手との関係が崩れる」

みたいな、そういう感覚が
ずっとあった。


だから「本音を言わない」が、
自分を守る方法になってた。

波風を立てないで、
空気を読んで、
相手に合わせる。  


それをずっと、
私は愛情とか思いやりとか、
そういう言葉に置き換えて生きてたんだよね。


服の話も、デートの話も、全部その延長。

気に入られようとしていたんじゃなくて、
居場所を失わないようにしてただけ。

選ばれることで「ここにいていいんだな」って
自分の安心を作ってた。


頑張れば頑張るほど、苦しくて、
一緒にいるのに、孤独な感じがして、
私のことを好きでいてくれてるのに苦しくて。


でもやっぱり本音を出せなかったから、
そこは見ないようにしてた。

これって、
相手が変わっても、環境が変わっても、
私がやっていることは全部同じだった。


また同じところで消耗して、
また同じところで泣いて、

「なんで私だけいつもこうなんだろう」って
思いながらも
原因は相手にあると思っていた。


あの人が悪い、タイミングが悪い、
私の選ぶ相手が悪い。

って相手のせいにしてた。
でもある時気づいてしまったんだよね。

「もしかして、
 共通しているのは私じゃないか」
って。


でも自分が原因だって
認めることは中々できなかった。

だってさ、今まで相手のために
めちゃくちゃ頑張ってきた自分を
否定するみたいになるし、

今までやってきたことが
無意味な気がしたんだよね。


本当に変わり始めたのは、
「なんで本音が言えないのか」
「なんで居場所を失うのがこんなに怖いのか」

その根っこが見えた時で、

だからずっとこうだったんだ〜って
腑に落ちた瞬間、
責めていた自分が少しだけ
楽になった感覚もあった。

やっと自分のことが分かった!みたいな。


一一一一一自分の本音を出したら
居場所がなくなる、っていう感覚。

でもこれは、
意識的に選んでいるものじゃなくて、
気づかないうちに体に染み付いた
思考のクセなんだよね。

このクセが見えたら、
少しずつ変わってくることも多くて、

責める言葉が、
気づきの言葉にも変わったりする。


それだけで、同じ出来事でも
受け取り方が変わってくるんだよね。


あなたも、
誰かに気に入られようとしながら、
自分の好きなものを忘れてないですか?

本音を出したら嫌われる、
そう感じながら、ずっと我慢してないですか?

その感覚の根っこには、
ちゃんと理由がありますよ。

その理由を、一緒に見つけませんか。

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