タロットを読むとき、私は、カードの絵の中に、入ります。
絵に描かれた人物に、なりきる。
その人の目で、風景を眺める。
その人の気持ちを、確かめる。
五感で、感じ取る。
この読み方に出会ったとき・・・
私は、はっきりと、手応えを感じたんです。
「ああ、これは、知っている」と。
なぜなら・・・
私は20年間、それと近いことを、仕事にしていたから。
18歳のとき、あるヒーラーに「タロットの才能がある」と言われた話は、別の記事に書きました。
でも、そこからすぐ、占い師になったわけじゃ、ないんです。
私は、役者になりました。
18歳から、38歳まで。20年間。
きっかけは、所属していた事務所の社長の、ひとことでした。
「うちの若い奴らを、鍛えてやってくれ」
私が最年長で、舞台の経験も、いちばん長かった。
だから、若手を集めた劇団を、立ち上げたんです。
座長。脚本。演出。舞台装置。音楽。
そして、主演まで。
いくつもの役割を、背負っていました。
もちろん、ひとりでやっていたわけじゃ、ありません。
音響と照明は、プロに入ってもらって。
制作は、劇団のメンバーや、舞台仲間に、手伝ってもらって。
みんなで、協力しながら、つくっていました。
それでも・・・正直に言って、かなり、大変でした。(笑)
主演として、いろんな人物を、演じました。
役の作り方は、作品によって、変えていたんです。
あるときは、その人物を、自分のほうへ引き寄せる。
またあるときは、戯曲に書かれた人物設定の中に、確実に入り込んでいく。
どちらにしても、やっていることの根っこは、同じでした。
自分じゃない誰かの、目で見て、心で感じること。
・・・
(役者をやりながら、会社にも勤めていました。
ITベンチャーの社長に直談判して、副業として舞台を続けさせてもらって、
そのうち、管理職にもなっていた。でも、それはまた別の話です)
38歳のとき、私は、役者を、辞めました。
・・・
辞めたあと、正直に言うと・・・
自分が、何者なのか、わからなくなりました。
役者だった私は、もう、いない。
じゃあ、これからの私は、いったい、何者なんだろう。
今までやってきたことは、いったい、何だったんだろう。
20年間、舞台の上で、別の誰かになっていた人間が・・・
舞台を降りたら、自分という人間が、空っぽに思えたんです。
・・・
そんなとき、娘が、生まれました。
空っぽに思えていた私に、
この子の成長という、新しい楽しみを、くれた。
「この子の成長を、これからの生きる糧にしよう」
そう、思えたんです。
タロットのことなんて、もう、すっかり忘れていた。
デッキは、引き出しの奥で、眠ったまま。
・・・
そして、58歳。
ふと、もう一度、カードを手に取りました。
「カードの絵の中の人物に、なりきってみる」
そういう読み方をしてみたとき・・・
体が、覚えていたんです。
絵の中の人になって、その目で、風景を眺める。
その人の気持ちを、確かめる。
五感で、感じ取る。
舞台の上で、20年やってきたことと、近かった。
空っぽになったと思っていた自分の中に・・・
ちゃんと、残っていたんです。
だから、手応えが、あった。
・・・
思うんです。
役者も、タロットも・・・
どれだけ深く、その人に入り込めるか。
そこが、すべてなんじゃないか、と。
カードの意味を、教科書どおりに言い当てることより・・・
絵の中の人に、深く入って、その人と、相談者さんが、どこで重なるか。
そこに、ことばが、生まれます。
・・・
あの20年を、いま振り返ると・・・
楽しかった思い出のほうが、ずっと多いんです。
作品を気に入ってくれた制作会社が、声優さんたちを使って、
ラジオドラマ風のDVDにしてくれたことも、ありました。
大変だったけど、やってよかった。
心から、そう思います。
・・・
20年間、舞台の上で、別の誰かになっていた人間が・・・
いま、カードの絵の中で、別の誰かになっている。
遠回りに見えて、ぜんぶ、つながっていました。
私がやっていることは、たぶん、昔から、変わらない。
誰かの心に、深く入って、その人を、感じること。
あなたの心にも、一度、入らせてもらえませんか。
カードの絵を、借りて。
迷っていること、抱えていること。
どんな小さなことでも構いません。
カードと一緒に、次の一歩を探しましょう。
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