リユースはAIに仕事を奪われるかどうか

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ビジネス・マーケティング
誰もが気になっているこの話題。

私もChat GPT課金勢なのですが、
初めて使ってみたときに、想像を超える能力を目の当たりにして
「自分の仕事がなくなるんじゃないか」と
背筋が寒くなりますよね。

私なりの目線で書いてみました。

リユースにおけるAI

まず、イキナリですが
真贋判定はAIが担うようになるのでしょうね。

最初は多少心許ないかもしれませんが、
AIの学習機能や、開発が進めば
数年もすれば随分頼もしくなるのだろうなと。

これを書いている2025年から思うと数年前くらいに、
コメ兵さんや大黒屋さんで、当時のAI判定が試験導入されていたそうですが
まだそのときは、判定に時間がかかりすぎたり、
人間の認識できるグレーゾーンを全て判定不能にしてしまうなど
実用的ではなかったと聞いたことがあります。

ただそれもすでに数年前のことですし、
ここへ来てChat GPTをはじめ、生成AIの能力の高さ。
未来を予想するのは難しくありません。

企業がAI判定を導入する

リユースでもチェーン展開、他店舗展開するような大きな規模の企業がAIを導入するのは目に見えています。
鑑定の某第三者機関が独自に開発をしているAIの実用化も近いと聞ききました。
素材の成分分析、ロゴの配置の正確さの測定などは
生身の人間ではできないレベルでしょう。

教育にかかる”時間”

買取業務、とりわけ真贋判定の教育には時間がかかります。
具体的には、最短でも1年、
普通に業務にあたっているだけだと2、3年程度で
鑑定士として自他共に「慣れてきた」とか
現場を一人で任されるようになります。

知識は個人の勉強量次第ですが、
業務自体の量(買取対応をする件数)、担当した品物の量など
経験がそのまま実力になるから、時間がものを言うところがあります。
持っている情報だけではなく、目や手の感覚も磨かれていきます。

教育にかかる”資金”

また、教育には資金力も必要です。

買取業務は、通常、体当たりで業務に挑みます。
先輩が横についている状態で、買取に来たお客様の対応をします。
一人で判断せず、先輩、店長が直接みたり、さらに上席や、
他店や本社の詳しい人にリモートで聞くこともあります。
そんなサポート体制があっても、ときに失敗するものだからです。
間違えて偽物を買ってしまったり、また本物でもコンディションやものの見方を誤って
本来の相場を大幅に超えて高く買い取ってしまったり。
失敗があってこそ自分の腕や判断力もつくのですが、
現実的にそれは、企業として金銭的損失でもあります。
偽物の価値は0円ですからね。

研修を充実させる場合なら

研修用に教材を揃えないといけません。
(間違えて買ってしまった偽物はここで使えますが)
研修中はせっかく雇った人材を店頭に出せないとなると
いつまでたっても人員不足が補えません。
・店頭は何年もの間、インバウンド景気で忙しいです。
・人員の数そのものが不足すると、防犯面でも弱くなり高級品を扱う店舗には危険です。
・また、休憩時間を回すことすらままならなくなると、労働基準法違反になってしまいます。

なので、徹底した研修を理想としながら実現できていない会社が多いです。

頼りになる真贋判定AIが存在するなら、

大企業ほどその資金力をもとに導入するはずです。
価値の高いものなら、無料のサービスではないでしょう。
教育の手間を省けて、失敗も防げ、お客様にもより高い安心をお届けできます。
経営的には効率化できて良いのだろうと思います。

人材教育が置き去りになる可能性

経営目線では、
買取業務を「属人化しない」と言えば、聞こえが良いと思います。

活用するのは良いことですが、末端の従業員一人一人の目線で言うと、
頼りすぎると、マニュアル通りの仕事しかしなくて良くなります。

判断は全てAIに任せ、
お客様には「AI判定でこの結果ですので」と
すべてAIのせいにするようになるでしょう。
ハイブランドや貴金属の鑑定士という資格はもともとありませんが、
この仕事だから必要で、仕事によって鍛えられる「自分で見る目」が必要なくなる。
タイミーなどのスポット人員でも対応できそうです。

端末や特許などが絡むと思いますが、
未来は買取店すら必要で無くなるかもしれません。
スーパーのレジが無人になりつつあるのと同じです。

買取業務が機械的にできるようになる弊害

いつからかお酒の買取が一般的になりましたね。
私自身は、その業務に携わったことはありませんので
人から聞いた話を紹介します。

一つ目は、同業他社出身の同僚に聞いた話ですが、
そこでもお酒の買取サービスを始めたが
銘柄など情報だけで、データベースを検索して査定を決めるそうです。
飲めない従業員がお酒の味の良し悪しを知らなくても問題ないし、
自分が品物について全く知らなくても、ラベルを見れば業務はできたそうです。
勤めていた間、数年やっていたが、
まったく知識がついていない、相場などいまだにわからないと言っていました。

他には、デジタル家電中心の買取をやっていた方は
故障していないかなどの動作確認はするが、査定金額は型番をデータベースで検索するので
下積み期間が少ない従業員にもできる。
短時間勤務のアルバイト、パートでもできるし、
マニュアル通りチェックをするだけなので
買取の責任を問われることがない。
真贋判定が従来必要のないジャンルだったため、その業務のノウハウがない。
近年は某高級ブランド家電の人気によって、偽物が出現するようになって困っている。
真贋の見分け方がわからないと言っていました。

AI判定を導入した企業が、

一見必要のなくなった、査定、鑑定の人材教育を疎かにしないか。
買取業務に携わることによって、
より深く品物を理解したり、知識がついてきます。

もちろん、買取業務なくても個人的に勉強する、熱心な従業員揃いであればいいのですが。
「必要なくなる」と、つい他力本願になり、やらなくなるのも人間です。
お客様に詰められたら、
「自分には決めることができない、AIの回答次第です」と逃げる癖がついてしまいます。

また、自分に裁量権があるのとないのでは
モチベーション、挑む時の緊張感、失敗した時の痛手、記憶に残りやすさなど
重みが違います。その分、成功した時の手応えも違います。
この繰り返しで、自分の経験値や知識が積み重なっていきます。

それは、買取業務だけでなく、通常の店頭接客にも生きます。

近年、個人的に、リユースでない某店を利用した際ですが、
店頭の店員さんに聞いてみたら、全然知識が無くガッカリしたことがあります。
そのジャンルについて詳しいわけではない私のレベル以下だったり
聞きたいことの話が通じないので
「ググった方が早いな」
「楽天やアマゾンでレビューを見た方がいいな」
と思って店舗を後にすることが増えました。
もちろん、自分で値段やレビューをネット上で調べますので、
よほど条件が上回らない限りその店で買うことは無くなります。

通りすがりだから、とか近所だからというきっかけで
または、店員さんに口頭で聞けばすぐに答えてくれるだろうと期待を込めて最初に訪れた際が
販売チャンスであったのですが
応対した店員のレベルが低ければ、販売チャンスを逃すどころか、
ネット上の全国区のライバル店にお客をアクセスさせることになったのです。


私が職場で見てきた中で、
経験を積み重ねた先輩方は、何人も、独立して一国一城の主になっています。
※これは経営者の前では大きな声で言いたくないのですが(苦笑)
会社は、せっかく育てた優秀な人材を流出させない努力はするべきですね。
そこの交渉が決裂した例はわりと頻繁にありました。

経営目線では、儲けが全てですから
会社的な損得に大きな影響が無いと判断されれば
従業員個人の成長は二の次になることがあります。
数字で見えてこない部分が、見過ごされる可能性は高いです。

私の場合は欲張りなので、仕事をしてお金を得るだけでなく
その時間を使って経験や技術なども習得したいです。
お金を得ながら自己成長につながる仕事をするのは好きです。
複利を得ていると言えます。

AIの活用

AIで人間が判断できない部分を担保してくれると
販売側もお客様も安心が増えます。
もっと気軽に中古品を買うことができます。
今まで疑いの目を持っていた人にも、リユースショップを使うことがもっと身近になるでしょう。
判定が容易になれば供給までの時間が短縮されるだろうし、販売側の労力は減るでしょう。

AIは既存の仕事を奪う可能性は高いですが、
人間しかできないこと、人間同士だから求められる仕事を
発掘して、作っていく必要があります。

任せられることはAIに任せればいいのです。
インターネットも、テレビも、車も、洗濯機も、ない時代がありました。
冷凍技術や輸送技術がない時は、サーモンの刺身を今のように日本全国どこでもは食べられなかったと言います。
革新的な技術が生まれれば、便利になり、やがてそれが普通の世の中になっていきます。
だけど、その結果、やることがなくなって暇という人生は訪れていません。

店頭の現実的なところで言えば、
定期的な価格見直し、相場のチェック、
それに伴い、値下げや値上げの作業。
毎月の棚卸し。
その辺りがAIによって瞬時に行われたりするのが店舗の理想ですね。

今のところ、手作業で価格変更(つまり、時々間違った値段をつけてしまう場合がある)
データ上の価格と、値札という物理的な変更作業もあります。
棚卸しも全ての商品をスキャンし、データ上の在庫と相違がないか見るのですが
商品全てスキャンの作業は
・長時間の単純作業でつまらない(メンタル的にきつい)
・綺麗に展示した商品がバラバラになる(ポジティブに考えれば、清掃と展示変更の機会)
・スキャン中にお客様に呼ばれて中断(どこまでやったかわからなくなるし、防犯上も危険)
・人員がとられる(シフトで増員体制にする)
・在庫が合わない場合の原因解明が大変(解決できるまで帰れない)

等々の苦労があります。
丸一日、棚卸しのために休業している場合もありますが
休業=販売チャンスロスとお客様にとっての不便を伴うので、
店を開けたまま敢行しているというところも多いです。

人間は暇になりません

AIの高度化と同時に、ベーシックインカムなどという言葉を聞くようにもなりました。
機械が人の労働を肩代わりしてくれ、労働の必要がなくなる、軽減されるとか。
でも、人間には欲があって、さらに上を目指す人がいる以上、
それだけで満足する世の中にはならないはずです。

まだ、人間にしかできないことを見つけ出す課題ができてきます。
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