AIに「バズる台本を考えて」って頼めば、そんな台本が出てくるって本気で信じていた。
実際、参考にしていたYouTube動画で、「Instagramでリールを伸ばす方法」として、AIを使った動画の作り方が紹介されていた。
そのやり方を真似して、「バズる台本を考えて」って打ち込んだら、返ってきたのは、それっぽい文章でした。
その動画を参考に、実際にショート動画を作って投稿したけれど、バズるどころか再生回数は100もいかなかった。
今なら断言できるけれど、あれはAIのせいでも、才能のせいでもなかったんです。
AIは、使うものじゃなくて、育てるもの。
このことに気づいてから、僕の中でAIとの付き合い方が完全に変わった。今回はその育て方の流れを、動画の台本作りを例にしながら9つのステップでまとめます。
動画じゃなくても、Xの投稿やnote記事、メルマガやセールスコピーでも活用できる方法です。
副業で稼ぎたいと思ってAIを学んでいるのに、うまく使いこなせずに手が止まってしまった。そんな人にこそ読んでほしい。
ステップ1 目的をはっきりさせる
最初にやることは、何のために作るのかをはっきりさせること。
試しにAIへ「動画の台本を書いて」とだけ打ってみてください。たぶん、当たり障りのない文章が出てきます。AIはあなたが何のために動画の台本を書いて欲しいのか、何ひとつ知らないんだから当然ですよね。
僕が昔やっていた「面白い文章を書いて」も「バズる台本を考えて」も、AIからすれば意味不明な注文でした。
よく考えたら、面白いって、誰にとってなのかよくわからないですし、バズるって言っても、どのプラットフォームで、誰に刺さったら成功なのかもわからない。
AIは質問には全力で答えてくれる。でも、質問した人のことは何も知らないまま答えを返してくる。相手のことを何も知らずにプレゼントを選ぶのが難しいのと、まったく同じ構造。
誰に向けた動画なのか。何を持ち帰ってほしいのか。それを添えるだけで、返ってくる台本は別物に変わります。
ステップ2 参考になるものを調べて、方針を決める
目的が決まったら、次はどんな内容にするかの方針づくり。
ここをさぼると、AIはネット上に転がっている情報から、それっぽいものをかき集めてくるだけになります。
台本作りなら、まず参考にしたい動画の文字起こしを集めて、ひとつのドキュメントにまとめる。ワンクリックでテキスト化できるツールもあるので、そんなに手間じゃないです。
集めたデータをAIに渡して、「この台本がうまくいっている理由を分析してください」って頼む。分析はAIの得意分野なので、ここは丸投げして問題なし。
ただし、忘れないでほしいのが、分析はAIに任せても、その結果をどう使うか決めるのはあなたの仕事だということ。
誰に届けるのか。最後に何を伝えて終わるのか。この決断こそがマーケティング戦略そのもので、ここだけはAIに預けちゃいけない。
さて。ここまでは、たぶん多くの人がやったことがある内容だと思います。
問題はこの先。同じ手順を踏んでいるのに、出てくるものが平凡な人と、その人にしか書けないものが出てくる人。何が違うのか。
分かれ目は、次のステップにあります。
ステップ3 AIにあなただけの情報を覚えさせる
ここが一番大事。
下準備なしで台本を書かせると、どこかで読んだような内容になる。これはAIの性能の問題じゃなくて、AIがネット上の平均的な情報をもとに文章を組み立てているから。平均から生まれたものが、あなたらしくなるわけがない。
あなたらしい台本を作りたいなら、あなた自身の情報を読み込ませる必要があります。渡す情報は大きく2種類。
ひとつめは、あなた自身の情報。人格データと呼んでいます。あなたが何者なのか。これまでの経歴、大切にしていること、これまで悩んできたこと。
これを渡すと、まるで自分が書いたような台本が出てくるからびっくりするはず。独立支援に関わっている人なら、なぜその仕事を選んだのか、どんな初心者と向き合ってきたのか。そういうストーリーがここに当たる。
ふたつめは、あなたのノウハウ、発信ソースデータです。過去にうまくいったコンテンツ、勉強会やセミナーで学んだこと、お客さんから何度も聞いた悩み。これを読ませると、AIは一般論ではなく、あなた独自の視点で書き始めます。
僕が昔つまずいていたのは、まさにこれ。AIに何も渡さないまま、「質の高いものを出して」って要求していた。これじゃあ知らない人に、自分らしいものを作れと言っているようなものですよね。
ステップ4 AIと一緒にアイデアを出し合う
情報を渡したからといって、いきなり台本を書かせるのはまだ早い。
先にやるべきなのは、AIとの対話です。テーマはどうするか、構成はどう組むか。相談しながら一緒に考える。
AIって、出てきたアイデアを膨らませるのは抜群にうまいけれど、ゼロから何かを生み出すのは得意じゃない。
相談すれば1を10にしてくれるけれど、何も言わなければ黙って見守っているだけの優秀な秘書。そんなイメージが近いです。ステップ2で集めた参考情報を見せながら話すと、精度がさらに上がります。
そしてここにも落とし穴がひとつ。アイデア出しが終わって、その勢いのまま台本を書いてと打つのはやめてください。対話の中には、途中で捨てた案や脱線した話がノイズとして残っています。
「この会話の中で決まったテーマと構成だけをまとめてください」と伝えて、いったん整理させる。この一手間で結果が変わります。
ステップ5 AIに指示文(プロンプト)を作ってもらう
プロンプトって聞くと、身構える人が多いかもしれませんが、プロンプトはAI自身に作ってもらうので、安心してください。
ステップ1から4でやり取りしてきた内容、つまり目的と方針とあなたの情報とアイデア出しの結果。それを全部渡して、これを全部使って台本を作るための指示文を作ってと頼むだけ。
これは僕にとって一番の発見でした。プロンプトがうまく書けないと思い込んでいたけれど、書けなくていいんです。
AIに逆質問するかたちで正しい指示文を出させたら、自分では絶対に思いつかない構成が返ってきた。しかも何度かやっているうちに、良いプロンプトの型が体に入ってくる。
書けない人ほど、無理に自分で書こうとするけれど、そこはAIに任せていい。初心者にこそ、試してほしいやり方です。
ステップ6 実際にアウトプットさせる
あとは簡単。ステップ5で作ったプロンプトをコピーして、新しいチャット画面に貼り付けて実行するだけ。
なぜわざわざ新しいチャットなのかというと、これまでの対話で溜まった余計なやり取りをリセットして、必要な情報だけをまっさらな状態で渡すため。
料理で言えば、前の料理を作った鍋をきれいに洗ってから次に取りかかるようなもの。同じプロンプトでも、汚れた鍋と洗った鍋では仕上がりが違う。地味だけど、効果は大きいです。
ステップ7 結果を見て、少しずつ改善する
ここまでやっても、一発で完璧な台本が出てくることはほぼありません。
そこでAIって使えないなと判断してしまう人が本当に多い。でも、もったいなさすぎる。
AIは育てるもの。物足りない出力が返ってきたら、指示を具体的にすればいい。ここをこの言葉に変えて。もっとこういう温度感で。そうやってプロンプトを磨いていくと、AIは驚くほどあなたの意図を汲むようになります。
そして最後は、必ず人の目で見ること。AIが作ったものをそのまま世に出すんじゃなくて、あなたの判断で削って足して整える。そこまでやって、ようやく本当に作りたかったものになります。
ステップ8 同じやり方を他の作業にも使う
ここまでの流れは、台本作り専用のものじゃありません。
SNSの投稿文、note記事、LINEのメッセージ。セールスコピー。全部この順番でいけます。
あなたが今やっているSNS運用のコンテンツ作りにも、そのまま応用できるから、一度この型を体に入れてしまえば、あとはそれを繰り返すだけ。それがAI活用の本当の旨みだと思っています。
ステップ9 使いながら磨きをかける
最後は、作ったプロンプトを使いながら改善し続けること。
ステップ3で読み込ませたあなたの情報は、あなたの成長と一緒に更新していく必要があります。新しい実績が出たら人格データに追加する。お客さんから新しい悩みを聞いたらノウハウデータに追加する。それだけ。
AIに渡す情報を、常に新鮮な状態に保っておく。これがAIをビジネスで使い続けるうえで一番大事な習慣です。
実際、市場は変わるし、お客さんの悩みも変わる。AIを固定された道具として扱うのではなく、自分のビジネスと一緒に育てていく。その感覚を持てるかどうかで、結果は本当に変わります。
ゴールさえ伝えれば、AIは最強のパートナーになる
最後に一番伝えたかったこと。
AIは便利やけど、使い方次第で、ただの平凡な文章生成機にもなる。以前の僕もAIの力を引き出せていないのに、「AIはつかえない」って思っていたように。
目的を伝える。
自分の情報を読み込ませる。
プロンプトはAIに作ってもらう。
この3つを押さえるだけで、返ってくるものの質はまるで変わる。丸投げをやめた日から、AIは僕の一番の相棒になりました。
やり方はわかっても、自分の場合はAIにどんな情報を渡せばいいのか分からないし、人格データって具体的にどこまで書けばいいのかわからない。そんな迷いが出て、そこで止まってしまうのが一番もったいない。
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