知識・技術レベルの高い人が教えられるとは限らない話

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こんにちは。
脱公務員キャリアコンサルタントのしーもです。

私はこれまで、様々な業界で教えるキャリアを積んできました。

通算すると、もうかれこれ30年以上教える現場に立っているのですが、
「知識がある人」「技術が高い人」が必ずしも“教えるのが上手い”とは限らない——これは現場でも、日常でも、よく感じるところです。

あなたの周りにもいませんか?
圧倒的な知識や技術を持っているのに、人に教えるとなると途端にぎこちなくなる人。

今回は、「なぜ知識や技術が高い人でも教えるのが難しいのか?」というテーマで掘り下げてみたいと思います。

■“できる人”が必ずしも“教え上手”じゃない理由

まず大前提として、「知っている」「できる」ことと、「教えられる」ことはまったく別の能力であるということです。

自分ができることを他人に説明するには、その工程を言語化し、段階的に噛み砕いて伝える必要があります。

ところが、それを“感覚的に”やっている人が多く、いざ他人に説明しようとすると上手くいかないのです。

この場合における”感覚的に”というのは、
”技術そのものを感覚的にやっている”という意味と、”教える行為を感覚的にやっている”という意味の二つの意味があります。

■よくある“教え方の失敗”パターン

「上手く教えられない人」には、例えばこんな共通点があります。

① 上から目線の態度
知識や経験が豊富であるがゆえに、つい「そんなことも分からないの?」という態度になりがち。
習う側は萎縮して質問しづらくなってしまいます。

教える側が偉いという勘違いをしている人も少なからずいます。

② 出来ていないことばかり指摘する
「ここが違う」「まだできてない」など、ミスの指摘ばかりされると、自信をなくしてしまいます。

できた部分を褒める“声かけ”も大切です。

ところが、そういう人に限って、できてない部分はよく目についても、できている部分をしっかり見抜けないということもよくあります。

③ 改善策の提案がない
「ここが違う」だけ言われても、何が正解なのか、どうすればよくなるのかが分からないまま終わってしまいます。

では、どのように改善すればいいのか、そのためにはまずは何から手を付ければいいのか、という習う側の成長に寄与するアプローチが無ければ教えた事にはなりません。

④ 情報を詰め込みすぎる
「こうした方がいい」「ああした方がいい」と親切心から一度に多くのアドバイスをする人も多いですが、習う側からすると混乱してしまいます。

本人は親切なつもりでも、受け手は消化不良になりがちです。

いっぱいアドバイスして自己満足な教え方にならないように気をつけなければいけません。

他にも特徴的なことはありますが、どれも共通しているのは教える側の目線からしか意識できておらず、習う側の視点に立てていないということがあります。

■名選手が名コーチになれない⁈

スポーツの世界では、「名選手が名コーチになるとは限らない」とよく言われたりします。

これはまさに、「できる人が教えられるとは限らない」ことの象徴です。

一流の選手は、時に自分の感覚で動いているため、それを論理的に言語化して伝えるのが難しいことがあります。

また、「なぜできないのか」「どこでつまずくのか」という感覚が抜け落ちてしまっていることもあります。

全ての一流選手がそうだという訳ではありませんが、
例えば、感覚的になんでもすぐに出来てしまうタイプの選手の場合には、出来ない人が出来ない理由がわからないということが起きるのです。

■スキップを教えられる?

例えば、たまにスキップが出来ない人がいますよね。

リズム感の問題なのでしょうか?
それともなにか体の動かし方が変なのか?

では、スキップが普通に出来るあなたは、それを正しく教えられますか?

自分は特に意識しなくてもできることでも、いざ他人にそれを教えるとなると、難しく感じると思います。

そこで、
「なんでそんなことができないの??」
というのは、先ほどの上から目線の人のパターンですね。

「ここがおかしい」「これも違う」
とうのは、先ほどの指摘ばかりする人のパターンです。

「もっとこうして~」
というのは、一見すると、改善策を言っているようですが、その「こう」ができない人にはもっと手前から改善策を講じないと上手くいきません。

「腕はこう、脚は、、目線は、、、リズムは、、、」
と、いっぺんにあれもこれもと言われても当然出来ない人は消化不良を起こしてしまいますね。

だけど、ついやってしまうんですよ。

だって、
教えてあげようとする人って、みんな親切だから。

親身になって教えようとすればするほど、ついついこういう悪循環な教え方をしてしまう人、少なくありません。

で、何が起きるか?
習う側が、だんだん申し訳なくなってくるんです。

こんなに一生懸命教えてもらっているのに、出来ない私、申し訳ない、って
そんな風に感じさせる教え方は、もはや教え方として成立していませんね。

習う側は何も悪くないんです。

出来ないのは、教える側の教え方が悪いからですよね。

教える立場には、
「相手の視点に立って考える力」
「できない原因を見抜く力」
「伝え方を工夫する力」
が必要ではないかなと思います。

■教えることは“学び直すこと”でもある

知識や技術を人に伝えるには、自分の中にあるものを分解し、言葉で組み立て直す作業が必要です。

これは実は、自分自身の理解を深める良い機会でもあります。

そして、教える中で気づくのです。
「自分はここを感覚でやっていたな」
「こう説明した方が伝わりやすいな」
という風に。

だからこそ、教える力を磨くことは、結果的に自分のスキルをより高めることにも繋がるのです。

“教えること”は、誰かの成長に寄り添うこと―

そして同時に、自分も成長していくことでもありますね。

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