数か月前、実家の母が保護犬を迎えました。
繫殖引退犬の7歳のトイプードルの女の子です。
ちなみに・・
実家では、私が中学~社会人まで、柴犬を飼っていました。その数年後、2代目も柴犬を迎え、その犬は7年前に亡くなりました。
今回新しく実家にやってきたトイプードルは初め、用意されたベッドに乗ろうとしませんでした。
近くにいる人に常に「だっこ!だっこ!」とジャンプして飛び掛かります。「大丈夫なの?疲れないの?」と言われながらぴょんぴょんジャンプし続けます。抱っこされると落ち着いて、その人が離すまでおとなしく抱っこされ続けます。
お散歩に連れて行こうとすると、固まってしまって全く歩けませんでした。
母が一番戸惑っていたのは、彼女の性格です。
今まで2代続けてマイペースな柴犬を飼っていたので、「犬ってこんなにテンション高くてフレンドリーなの?!」とびっくりしていました。常にかまってあげられないので、「私はどのタイミングで家事をしたらいいの?!」と母は困っていました(^^ゞ
(私が去年まで一緒にいた犬達も、皆すごくおとなしかったため、このトイプーは私たちにとって初めてのタイプでした)
その1週間後、母からLINEが来て、いくつか聞いてほしいことがあるので、彼女にアニマルコミュニケーションで話をしてほしい、と依頼されました。
そして、彼女と話してみると、驚くべきことがわかったのです。
彼女は保護施設に来るまで、ほとんどケージから出たことがなかったようでした。
ベッドを使ったことがなかったので、ベッドが何なのか知らなかったのです。
お散歩にも行ったことがなかったので、”散歩”の概念が無く、突然リードを付けられて、いきなり知らない道に置かれても、恐怖でどうしたらいいのか分からず固まっていたのでした(風すら怖がっているようでした)。
そして一方で『私に特別な人間ができた!家族ができた!嬉しい!なんて幸せなんだろう!』と喜びを爆発させていました。だから常にぴょんぴょん飛び跳ねて、お祭り状態なのです。
家族がいることも、
ベッドで眠ることも、
散歩も、
初めての体験で、戸惑い、緊張、不安と、大きな喜び・・・
色んな感情を同時にたくさん抱えている状態でした。
私は彼女に、今の状況を一つ一つ説明し、
「お母さんは時々自分の仕事(家事)をしないといけないから、そういう時は待っててね。後で必ずかまってくれるよ」と伝え、お散歩の意味なども話しました。
その後に母にも、「かまってあげられないときは、お座りをさせて手のひらを見せて、『後でかまってあげるから、少し待ってて』と言ってみて。それか、お母さんが家事をやりやすいなら、その間はケージに入ってもらうのはどう?」と提案しました。
(ケージに入ると静かになる)
その数日後には、犬はお座りと、「お母さんを待つ」を覚えてくれました。
1~2週間後、母からLINEで「少し落ち着いたかも。でもお散歩はまだ難しい。歩かない」と報告をもらいました。
1か月半後、私が久しぶりに会いに行った時は、私を見てすごくおびえました。話しかけると「あ!」と思い出してくれましたが。
お散歩に行くと、少し歩いてすぐ固まってしまいました。クンクンとにおいをかぐことも全くしませんでした。
母は、「なぜか、お散歩から帰ってきて家に入ると、トイレシートの上でおしっこするのよ・・」と言っていました。
3か月後、母からLINEで「今朝初めてお散歩でウンチした!」と報告が来ましたが、その後 数日はまた家のトイレシートでの排泄だったそうです。
その数週間後、「すごく歩くようになった!クンクンもするし、散歩中にトイレもするようになった!」と報告が来ました。時々止まって歩かなくなってしまうことはあるようですが、最初に比べれば大進歩!
母も犬の性格にだいぶ慣れてきたと感じました。
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アニマルコミュニケーションの依頼としても、お迎えしたばかりの保護動物さんについての案件は多いです。
今まで先代がいた場合は、先代さんと性格が違うということも、家族はかなり戸惑います。「今までと違う!」というのはやはりストレスに感じるものです。
また、動物側も、家族を持つということが全く初めての場合も多いので、『これは一体どういう状況なの?』、『私はこの家のどこにいたらいいの?どこに座っていいの?』、『聞いたことがない音がする!怖い!』などと、戸惑い・不安・緊張、その動物さんによっては、もはや恐怖に感じていることも多くあります。
まったくの初体験のお散歩に慣れるまで、母の犬は数か月かかりましたが、それも個人差があると思います。
最初は、動物側も人間側も、「・・これで大丈夫??」の探り合いです。
毎日の生活を一緒に過ごしていくうちに「・・なるほど、こういうものなのか」とだんだん理解してくれます。
でも。。
「慣れるまでは時間がかかるもの・・」とわかっていても不安になってしまったり、気持ちのすれ違いがもどかしい!とフラストレーションを感じることが多くあると思います。
そんな時はアニマルコミュニケーションを是非ご利用ください(^^)b
飼い主さんが現在感じている不安を、依頼のため書き出すことも、気持ちの整理になるかもしれません。
アニマルコミュニケーターが間に立ち、それぞれの気持ちを伝えます。
「お母さんお父さんは、こう思っているよ」
「動物さんはこんな部分に戸惑っています」
と伝えると、お互いに「そうだったのか!」と分かり、例え現状が変わっていなかったとしても、気持ちは安心します。それからリラックスして過ごせるようになり、だんだんと良い方向に向かっていくことが多いです。
気持ちの距離がより近づくためのお手伝いをさせていただけたら嬉しいです(*^^*)
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そして現在、実家のトイプーは、
母曰く「トイレは完全外派の犬になってしまった・・・」とのことで、トイレシートを全く使わなくなってしまったそうです。災害の時のために、室内でトイレをする習慣もあった方が良いといいますが。。
でも、かつては道の真ん中で固まっていた犬が、お散歩が楽しめるようになったのは素晴らしいことだと思います(^^)b