先日、いびき対策をいろいろと試してみましたがなかなか手強いというコラムを書きました(コラム42)。今日はその後日談です。いろいろ試した結果、舌の筋トレと口テープ、鼻腔拡大、横向き寝が前の段階での結論でしたが、今回マウスピースを作成しましたのでご報告いたします。ちなみに私の体型は比較的痩せている方で、肥満によるいびきではありません。舌根沈下によるもので、細い顎などが影響しているものと自己判断しております。
私のマウスピースはすぐに購入出来る様なものではなく、作成可能な歯科で自身の歯列の型を取るものです。作成するのに約1ヶ月弱はかかりました。どのような代物かというと、それぞれ上下の歯全体が上の歯列と下の歯列に合わせてすっぽり覆われるもので、素材はプラスチックのような見た目です。その上下の覆うマウスピースが、扇状の専用ワイヤーで繋がっていて、装着すると下顎が前に出た状態で固定されます。下顎の突出具合は専用のワイヤーが数本あって、それに合わせて調節可能です。ついに、いびきを克服する時が来たと思い、出来上がった日には心が躍るような気持ちで、装着したのを覚えています。
では実際にはどうだったかというと、まずつけた時にとてつもない違和感を覚えます。歯列を矯正されているような。そして、下顎を出した状態で寝るのがひどく大変です。最初の日は2時間くらいでギブアップしてしまいました。ちなみに携帯アプリで常に録音して観測しましたが、その2時間はいびきをかいていませんでした。次に、専用ワイヤーが強すぎたのかと思い、レベル3程度からレベル1程度(下顎の出具合:レベルが高いほど下顎が出る)に下げてみたところ、違和感は著しく低下しましたが、いびきが出現してしまいました。これは難しいなと正直思いました。だいぶ慣れてきたため、レベルを4に上げてトライしたところ今度は顎関節を痛めてしまいました。確かにイビキはかいていませんでした。したがって私の場合レベル3程度がちょうど良いのだと思います。レベル3だといびきをかかずに顎はかろうじて痛めないといった具合です。
問題は顎だけではありませんでした。長時間つけていると上の歯列には後ろ向きに押される力が、下の歯列には前に押される力が一応は分散されてはいますがかかり続けます。7時間程度睡眠をとった後には上下歯列の違和感があり、それは朝食後くらいまでは続きます。結構歯にも負担がかかるのです。歯を矯正しているときのような感じでしょうか?でも、この感じが毎日だと、徐々に自分の下顎が出てくるくらい、骨格が変わってしまいそうで怖くなります。
一度つけるのが嫌になって2週間空いてしまったのですが、その時はカビ臭くなってしまって、洗浄に苦労しました。保管、管理も難しいです。また、旅行などで他の人に迷惑がかからないように数日間いびきを予防しなければならないときは、最高で4日連続つけたことがあります。顎と歯が疲弊しました。上記のような様々な問題が生じて、現在は週に一回程度マウスピースを定期的に装着するようにしています。そして、旅行などに携帯するといった使用法に落ち着きました。
マウスピース。オーダーメイドの代物は比較的高額になることが予想されますが、かなり有効ではありそうです。ただ、個人的な感想ですが、これまでに示したとおり毎日装着するのは顎や歯に負担がかかる場合があるので、難しいのかもしれません。装着しながら寝るのは相当の違和感もありなかなか慣れるものでもなさそうです。自分は週一回の装着に現時点では落ち着いています。引き続き舌の筋トレなどを行い根本的ないびき廃絶を目指してみたいとは思っています。
いびきは旅先でのコンプレックスやパートナーとの良好な関係の妨げになりうるものです。また、睡眠時無呼吸症候群があると、日中の眠気や心血管病のリスクにもつながります。詳細は他のホームページ等に譲りますが、医療機器のCPAPという機械を装着し、いびきや睡眠時無呼吸を治療することも可能だと思います。最終的にはそれもちょっと試してみることも考えています。自身のいびきを撲滅すべく、日夜自分を実験台にして頑張っていこうと考えています。