社会人になり、上司や先輩に育てていただき、お世話になりました。それが私たちの時代における社会の仕組みの1つだったのです。
年功序列が基本であっても、何らかの事情により、若くして先輩を追い抜くケースもありました。そのような人事がおこなわれたときには、称賛の声があがるだけではなく、やっかみを受けがちになります。メンタルが強くなければ、生き抜くことが困難な時代でした。
現在は、年功序列の在り方を問題としたり、転職がポピュラーになったりしており、成果に見合った給与を求める傾向があると思います。それなのに、若い方を中心に、職場内における育成方法に疑問を感じてSNSなどで不満を表面化させるケースが散見されます。
成果だけで給与を決めるのなら、それは競争に他なりません。競争だとすれば、指導やアドバイスを受けられないのは当然です。上司や先輩に、新人や後輩を育てる義務はないと思います。
年功序列で職を務めている上司を否定して、成果に見合った給与制度を求めるのであれば、上司や先輩を頼らずに自分の力で成長すれって話です。甘やかされて育った世代が、いいとこ取りをして、あれやこれやと求めるから、どんどん社会は回らなくなるでしょう。
大多数の私たちの世代が味わってきた、文句の1つも言えないような不条理な労働環境が健全でないことは理解しています。だからといって、今日のような時代の変革が、正しいとは思えません。
厳しさや苦しさを経験していない学識経験者が改善案を作成する。お花畑のような暮らしで育てられた厚生労働省などの官僚が改善案をベースに社会を動かし始める。実態を深く理解しないまま世の中を変えようとするから、こんな時代が生まれたように感じざるを得ないのです。
もちろん、こうした変化を甘んじて受け入れてきた、私自身も反省しなければならないでしょう。
終身雇用、年功序列は、戦後の日本が成長を続けられた理由の1つだと思います。
がんじがらめの校則や、暴力的な指導を認めるなど、教育環境を昭和に戻すあたりから、取り組んでみてはいかがでしょうか。