こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。
相続登記のご依頼と同時に、被相続人の預貯金口座解約のご依頼を受けることがあります。
預貯金口座が1つや2つの場合は特に問題ありませんが、中には4つ、5つと複数の口座が存在するケースもあります。
このように口座数が多い場合、通常の手続きで進めると、すべての口座解約が完了するまでにかなりの期間を要することになります。
そこで有効なのが、「法定相続情報証明制度」の活用です。
■ 法定相続情報証明制度を活用するメリット
通常、金融機関ごとに次の書類が必要になります。
• 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍の束【原本】
• 相続人の戸籍謄本【原本】
しかし、法定相続情報証明制度を利用すれば、「法定相続情報一覧図」 を戸籍の束の代わりに提出できます。
これにより、複数の金融機関での預貯金解約手続きを同時並行で進めることが可能になります。
■ 同時に進めるための具体的手順
① 法定相続情報一覧図を複数枚取得する
• 預貯金口座の数に応じた枚数を取得します
• 法務局で必要枚数を無料で発行してもらえます
そうすれば、各銀行に法定相続情報一覧図の原本を同時提出できることになり、1つの銀行の解約手続き完了を待つ必要がなくなります。
※ 逆に言うならば、相続登記のみが残っている状態で、預貯金解約等の手続きが不要な場合は、法定相続情報一覧図を取得する必要も実益もありません。
② 遺産分割協議書を口座数分準備する
遺産分割協議書には、「どの相続人がどの口座を相続するか」を明確に記載します。
遺産分割協議書は、各金融機関で原本提出が求められます
預貯金口座ごとに遺産分割協議書を作成しておくことで、各金融機関での解約手続きを同時に進めることが可能になります。
③ 相続人の印鑑証明書を多めに取得する
相続人の印鑑証明書も、各金融機関で原本提出が求められます。
そのため、預貯金口座数に応じた枚数をあらかじめ取得しておくことが重要です。
そうすれば、各金融機関で同時に解約手続きを進めることができます。
■ まとめ:同時進行のポイント
複数口座の解約を効率的に進めるためには、次の3点が重要です。
✔ 法定相続情報一覧図を複数枚取得する
✔ 遺産分割協議書を預貯金口座ごとに作成する
✔ 印鑑証明書を必要枚数用意する
これらを事前に準備することで、複数の金融機関での手続きを同時に進めることができ、解約完了までの期間を大幅に短縮できます。