こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。
今回はペットの生命の価値について考えてみたいと思います。
🚗 自賠責保険ではペットの死亡は補償されない
交通事故でペットが自動車にはねられて死亡しても、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)から保険金が支払われることは ありません。
これは、自賠責保険の補償対象が「人の死傷」に限定されており、「物損」が含まれていないためです。
📜 日本の法律ではペットは「物」として扱われる
日本の法律ではペットは「物」として分類されています。
そのため、交通事故でのペットの死は「物損」として扱われ、自賠責保険の対象外となります。
家族同然のペットが「物」と扱われることに憤りを感じる飼主は少なくありませんが、現行法ではそう定められています。
🛡️ 任意保険では物損として補償される可能性あり
ただし、加害者が 任意保険 に加入している場合、物損としての補償対象になることがあります。
とはいえ、その補償額は人間の被害と比べてかなり低く、数万円〜数十万円程度にとどまります。
⚖️ 裁判例:盲導犬への補償
裁判での一例として、盲導犬がトラックにはねられて死亡したケースがあります。
この事件では、盲導犬の育成費用が約600万円かかることが考慮され、物損として294万円の賠償命令が出されました。
このように、自動車保険の補償とは別に、損害賠償請求を行なうことは可能です。
💰 ペットの「物損額(時価)」の考え方
ペットの物損額(時価)は、基本的に中古品の市場価値と同じく、「今売却したらいくらで売れるか?」で算定されます。
例1)30万円で購入したばかりのペット → 時価も30万円前後
例2)生後の年数が経過したペット → 時価は減少
例3)高齢で余命が短いペット → 時価ゼロと判断される可能性あり
🧑⚖️ 飼主への慰謝料も認められつつある
近年では、交通事故でペットが死傷した場合に、飼主への高額の慰謝料が認められる裁判例が増加しています。
昔:慰謝料は数万円が一般的
最近:裁判官も「ペット=家族」という認識に変化
現在では10万円〜50万円の慰謝料が認められるケースも珍しくありません。
この傾向は今後も進み、慰謝料の額がさらに高額化していくと考えられます。
🎲 裁判官によって結果が変わる?
法律家の間では「裁判官の当たり外れ」という言葉があります。
動物好きでペットを飼っている裁判官に当たった場合は、飼主の気持ちに寄り添った判断がなされ、高額の慰謝料が認められる可能性が高まるといえます。