こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。
オーストラリアは世界的に見ても動物福祉(アニマル・ウェルフェア)の意識が高い国の一つで、州レベルで様々な法律や規制が整備されています。
まず、オーストラリアでは、動物福祉の観点から、魚の処理をするに際し次のような「苦痛を伴う方法」は推奨されず、違反すると罰則が科される可能性があります。
①窒息死:魚を水から出して放置するのは非人道的とされる。
②生きたままの解体:魚が完全に死んでいない状態での解体は禁止。
魚に苦痛を与えないために、オーストラリアでは、漁業や養殖業での魚の扱いについて、次のような方法が用いられています。
①機械的打撃:魚の頭部(脳)を強く叩くことで即死させる方法。
②電気ショック:水中で電気を流し、一時的に意識を失わせた後、迅速に処理する。
③氷水での低温麻酔:氷水に魚を入れ、意識を失わせた後に処理する。
魚に関してのみならず、オーストラリアのいくつかの州では、甲殻類(カニ・エビ・ロブスターなど)を調理する前に「気絶させること」などが義務付けられています。
次のような方法です。
①冷却による気絶:甲殻類を氷水(0~4℃)に約30~60分間入れ、完全に動かなくなった後に、次の処理に進む。
②電気ショック:電気ショック装置を使い、即座に気絶させたあと次の処理に進む。
③即時脳破壊:甲殻類の頭部に鋭利な器具を刺して脳を破壊し、即死させる。
オーストラリアのニューサウスウェールズ州では、動物虐待防止法の対象動物に魚と甲殻類を含めています。
同州では、ロブスターの下半身を生きたまま切断して調理していたレストランが、その殺し方が動物虐待に当たるとして有罪判決を受けています。
オーストラリアでは動物福祉意識の高まりに伴い、ヴィーガン(完全菜食)を選択する人が増加しており、ヴィーガン向け食品市場の成長が著しく、多くのスーパーやレストランで対応商品が増えているとのことです。
以上が、動物福祉先進国の実情です。
一方で、動物福祉後進国である日本では、「活け造り」と称して、イセエビの頭と胴体を生きたまま分離して提供したり、生きたままの魚の刺身を提供することがありますが、動物福祉の意識があまりにも低いと言わざるを得ません。
「活け造り」などという食文化は野蛮そのものであることを、日本人の一人ひとりが自覚する必要があると思います。