こんにちは。スーパーに行くと、必ず幼児にガン見されるココナラ電話相談員、ゆうこです。
今回は、わたしにとって特別な車「ハチロク」と、カオスすぎる青春の思い出を少し振り返ってみたいと思います。
ハチロクってそんなに高価な車だったの!?
先日、車を運転していた時のことです。
ふと見覚えのある、白い角ばった車が合流してきました。
「あ、ハチロクだ!」
車に疎いわたしでも、そのシルエットを見た瞬間に一目で分かりました。
しかし、その車のボディには、「APEX」という見たことのないロゴが。。
APEXってなんだろ?と思い、気になって後で調べてみて、腰を抜かしそうになりました。
なんと1980年代半ばのAE86型、いわゆる「ハチロク」は、今や希少価値が爆上がりしているプレミアムカーなのだそうで、中古価格は約200万円からで、状態が良いものなら600万円、さらに極上車となれば1,000万円を超えることもあるのだとか。
「APEX」はその中でも最上級グレードなのだそう。
ハチロクが人気なのは知っていましたが、そんな価格で取引されているとは初めて知りました。
ハチロクを見た瞬間、わたしの記憶は一気に30年前へと引き戻されました。
お宝価値なんて言葉とは無縁だった、あのアパートでのカオスすぎる日々。
そこには、今思えば震えるほど贅沢な「ハチロク」が当たり前に存在していたんです。
毒ガスマスクの友達と、わたしのアパート
30年前、わたしが住んでいたアパートは、なぜか「不思議ちゃん」たちが集まる不思議なたまり場のようになっていました。
中でも強烈なインパクトを放っていたのが、一人の女友達です。
古着をこよなく愛していた彼女。
夜中にわたしの家へ遊びに来る時のスタイルは、「70年代のレトロなワンピース」に、なぜか顔には「ガチの毒ガスマスク」という、もはや職質不可避な出で立ち。
その姿でチャリを爆走させてやってくるのです。
「またポリスに止められちゃったよ~」なんて、マスク越しにこもった声でヘラヘラ笑う彼女。
最高にクールで、最高に面白い友達と、わたしは濃密な青春時代を過ごしました。
そんな彼女は、帰省する時に、「みんなここで自由に過ごしていいよ!」と留守中の自分のアパートを解放してくれる、とんでもなく太っ腹な子でした。
そして、その彼女の彼氏が転がしていたのが、まさにあの白いハチロクだったのです。
実は一度だけ、彼女に内緒でその彼を呼び出したことがあります。
理由はただひとつ。。「タクシー代を浮かせたかったから」(笑)。
深夜、誰もいない駅前に滑り込んでくる白いハチロク。
「彼女にバレたらヤバいよね」なんて言いながら、爆音を響かせる助手席に潜り込むあのスリル。
今でこそ価値のあるハチロクを、ただの足代わりにしていた自分。
当時はそんなことこれっぽっちも思わなかったけれど、無知ゆえの贅沢な時間を過ごしていたんだなと、今さらながら胸が高鳴ります。
なぜか「名言集」をくれたイケメン
そんな彼女の彼氏軍団と、わたしのアパートで飲むことになったある夜のことです。
買い出しのため、メンバーの一人である「身長180センチ越えの超絶イケメン」と近所のコンビニへ向かいました。
彼はモデル級のルックスなのに、なぜか自己肯定感が地べたを這うほど低い人でした。
「俺なんて。。俺なんて。。。」と、いつも口癖のように言っていて、わたしは「そんなことないよ!!」といつも喝を入れていました。
重い酒の袋を抱えて部屋に戻った瞬間、彼が「これ、君に。。。」としみじみ差し出してきたのは、まさかの『世界の偉人名言集』。
。。。ちょっと待て、いつの間にそんなのチェックしてたんすか?(笑)。
でも当時、わたしは社会不安障害で悩んでいて、彼にもそのことを相談していました。きっと彼は彼なりに、わたしを元気づけようと必死にページをめくっていたのだろうな。
イケメンが深夜のコンビニでおつまみコーナーをスルーし、真剣な顔で「偉人の言葉」をカゴに入れる。
そんな風に、誰かを想って、静かに手を差し出してくれるような優しさが、あのアパートの日常的な光景でした。
後部座席は「全自動洗濯機」
ある日の夜、みんなでハチロクに乗り込み、夜の峠へと向かいました。
途中で寄ったガソリンスタンドでドリンクを購入したとき、白い光に照らされたその姿がゾクっとするほどカッコよかったのを今でも覚えています。
道中、どれほど和気あいあいと会話が弾んでいようとも、ひとたび峠に入れば余裕は一瞬で吹き飛びます。
当時のハチロクの後部座席は、まさに「強モードで回る全自動洗濯機」そのものでした。
急カーブを曲がるたびに、わたしと毒ガスマスクの友人は右へ左へ。
重力に抗えず、ぐちゃぐちゃに重なっては、あられもない姿で車内を転げ回ります。 「ちょっと! 誰の足!?」「重いって!(笑)」
恐怖半分、爆笑半分。わたしたちは遠心力の一部になりながら、ただただ笑い転げていました。
30年経っても消えない、あの匂い
窓を開ければ、山の冷たい空気とかすかに焦げたゴムの匂い。
世間がこの車にどんな価値をつけたとしても、わたしの中に残っているのは、スペックなんて関係ない、ただただ賑やかだったあの頃の空気感です。
深夜のコンビニでなぜか名言集を買っていたイケメン。 ワンピースに毒ガスマスク姿でチャリを漕ぐぶっ飛んだ友人。 そして、文句も言わずにわたしを自宅まで送ってくれた、ハチロク乗りの彼。
当時はその価値に気づきもしなかったけれど、振り返れば、あれこそが何物にも代えがたい贅沢な時間だったのだと、今は少しだけ誇らしく思います。
お腹がよじれるほど笑い転げた、あの激しい振動。
ハチロクはわたしにとって、あの日々へ一瞬で連れ戻してくれる、世界に一台だけのタイムマシンなのです。
むすびに
今回のサムネイル、AIにお願いしたら気合が入りすぎたのか『ハチェロク』なんて新種の車を生み出してしまいました(笑)。
WISIDOMになってるし。。面倒なんで加工諦めました(笑)。