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コラム
精神科の訪問看護
記事
コラム
しべりうす
2022/10/15 08:23
あらためましてこんにちは
鬱病や統合失調症、適応障害など
心の障害で苦しむ人達を在宅で支援。
精神科を主力とする
訪問看護ステーションで
運営管理の仕事をしている
しべりうす
です。
訪問看護ステーションを開設して
8年が過ぎました。
開設したころは、
高齢者の介護や医療依存度の高い
方々への訪問が中心でしたが、
精神科の訪問看護にも力を入れて参りました。
訪問看護を開始してから周りを見渡してみると
精神科の訪問看護を行っている事業所が少ない
ことに気づいたのです。
さらに精神科の訪問看護に力を入れている
事業所はほとんどありませんでした。
===================
なぜ精神科の訪問をしないのか?
===================
・精神科で勤務した経験
のある看護師が少ないこと。
・精神科病院と訪問看護
ステーションとの繋がりが少ないこと。
・一定の研修が必要なこと。
・国への届け出が必要なこと。
・特別な職種というイメージ。
など上げられます。
しかし私の場合、
医療機関での経験がなかったからなのか
又、恐れ知らずだったのか、
実は兄が精神科医で、
「これから精神科の訪問看護は必要になる」
と言ったので、
弟の私がやるのは当然だと思いました。
そして、もう一つ
私が心に障害がある方と向き合う
ことになる理由がありました。
その経緯を紹介させていただきます。
===================
統合失調症で苦しんだ母とその死
===================
私の母は、私を生んで直ぐ体調を崩し、
いわゆる産後のひだちが悪かったらしく
床に伏せることが多くなり、
私が3歳ぐらいの時から
幻聴や妄想症状が出始め、
いわゆる統合失調症という
精神病と診断されました。
結局、
家で過ごすことができなくなり
精神科病院に入院しました。
まさかそこから長い闘病生活になるとは
母も家族も思ってもいませんでした。
母の症状はなかなか改善することなく、
入退院を繰り返し、
病院もたびたび転院し、
気がつけば20年以上経過していました。
そしてやっと入院することなく、
なんとか落ち着いて自宅で普通の生活が
できるようになったのが、
私が23歳ぐらいでした。
寝込むことは多かったけれど、
買い物に出かけたり料理洗濯したり、
少し安定した生活ができるようになって
数年が過ぎた頃。
残念ながら突然トイレで倒れ、
急性心不全で亡くなりました。
58歳でした。
その時私は26歳でした。
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受け入れない、否定し続ける母の死
====================
やっと自分の人生を豊かではないけど、
ささやかに生きて行けるようになったと
家族で喜んでいた矢先の急死に、
私は世の中結局こんなものかと
絶望というか、なんともいえぬ虚無感
でいっぱいでした。
もちろん仕事やプライベートもあり
しばらくして立ち直りましたが、
この虚無感は私の一部として残り続け、
私はこんな母のような報われない生き方は
絶対にしないぞと思うようになりました。
私は子供の頃から
母によく似ていると言われ、
私も母と同じような人生になるかもしれない
という思い込みがあり、
きっと、
怖かったのだと思います。
私の6歳上の兄は、
母のような心を患った人を
治したいという思いから医療を目指し、
精神科の医師となり、
現在も大学病院で
精神科医療に取り組んでいます。
私は結婚式場で、
ウエディングプランナーとして
約20年勤務いたしました。
この経験は現在の精神科の訪問看護
での対応に生かされています。
訪問看護はサービス業でもあるからです。
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精神科訪問看護との出会い
==============
その後、
人材支援会社に入り営業の仕事に携わり、
その会社での新規事業として
9年前、訪問看護ステーションを立ち上げる
ことになりました。
そしてこの訪問看護ステーションは、
今後精神科の退院者の増加が見込まれること、
福祉的な貢献が期待される分野だと、
精神科医である兄の強い勧めもあり、
精神科の訪問看護に力を注ぎました。
精神科の訪問看護の
出会いがなければ
今の私はなかった。
兄は初めから精神科の医師を目指し
私は結婚式というサービス業に進んだけれど、
60歳近くで職種は違うにせよ、
同じ方向を向くことになりました。
こころを患う方々を支援する仕事に
ついたのは統合失調症の母との
縁かもしれません。
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精神科訪問看護は意外に楽しい
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精神科の訪問看護というと、
なんとなく怖い、
ストレスが多いと
思うかもしれません。
たしかに、そういうところもあります。
しかし、
私の訪問看護ステーションの
看護師や作業療法士さんは、
利用者さんのことを、
皆
「かわいい」
と言います。
(訪問看護では制度上、
患者さんのことを利用者と呼びます。)
なぜそう思うのか、
たとえば、
統合失調症と診断された方がいると
その人のすべてが統合失調症のように
感じてしまいがちですが、
障害は全体の一部
に過ぎません。
健康な部分もたくさんあります。
だから、
訪問看護に入ってまず見るのは、
その人の健康なところ、
できているところです
。
つまり
、良いとこ探しです
。
できているところを見るので
訪問が楽しくなります。
利用者さんも、
こちらから明るく接すると
こころを開いて話してくれます。
みなとても気持ちよく
訪問してくれています。
ありがたく感謝しています。
もちろん楽しことばかりではないですが、
やりがいと充実感でいっぱいです。
そんなステーションであることに、
自信と誇りをもっていて、
そんな事業所が増えることを願っています。
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最後までご覧いただきありがとうございます。
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しべりうす
訪問看護ステーション運営管理者 / 60代後半 / 男性
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