普通の生活が送れないことに、罪悪感を抱かないで
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朝、目覚ましの音が鳴る。
でも身体が動かない。起き上がる気力がわかない。
そんな自分に気づいて、「なんで私はこんなにダメなんだろう」と、また自己嫌悪に陥る。
かつて当たり前にできていたことが、今はどうしてもできない。
仕事に行けない。家事がこなせない。人と話すのもつらい。
買い物に出るだけでも、エネルギーを使い果たしてしまう。
「みんな普通にやっていることなのに」
「これくらい、ちゃんとできて当たり前でしょ」
「自分は怠けているだけなんじゃないか」
そんなふうに、自分を責めてしまう気持ち。
うつ病を抱える多くの人が、心のどこかで感じているものかもしれません。
けれど、どうか思い出してほしいのです。
うつ病は、心のエネルギーが著しく低下している状態です。
見た目には分かりづらいかもしれません。熱があるわけでも、骨が折れているわけでもない。だからこそ「まだやれるはず」と自分に鞭を打ってしまいがち。
でも実際には、心も身体も、風邪より重く、骨折よりも痛むことがある。
呼吸をするだけで精一杯のときだってあるんです。
「普通にできることができない」というのは、あなたが怠けているからではありません。
それは、ちゃんとした“病気の症状”なのです。
思い出してみてください。
身体に高熱が出たとき、私たちは無理に出社したり、部屋を掃除しようとしたりはしませんよね。
「今日は休もう」と思うことが当然のはずです。
でも、うつ病となるとどうでしょうか。
なぜか「頑張らなきゃ」「迷惑をかけてはいけない」という気持ちばかりが膨らんで、
「今日も何もできなかった」と夜に涙してしまう。
けれど、本当は――
“今日も生きていてくれてありがとう”という言葉が、何よりもふさわしいのです。
社会が求める「普通」は、あまりにも狭くて、画一的です。
朝起きて、働いて、誰かと会って、ちゃんと食べて、ちゃんと寝る。
けれど、それはすべての人にとって「普通」ではありません。
誰かにとっては、ベッドから起き上がれただけで、大きな一歩。
シャワーを浴びるだけで、精一杯のチャレンジ。
食事が喉を通っただけで、「今日はよくやったね」と褒められるべき日だってある。
あなたが「できない」と感じていることは、
「いまのあなたにとって無理なこと」だからできないだけなんです。
罪悪感というのは、自分を責める心から生まれます。
でもうつ病と向き合ううえで一番大切なのは、「責めること」ではなく、「労わること」です。
今日できなかったことがあっても、あなたの価値は1ミリも下がっていません。
誰かの役に立てなくても、社会に貢献できなくても、
あなたという存在が、ここにいること自体に意味があるんです。
「生きていてくれるだけでいいよ」
そう言ってくれる人がいなければ、私がここで何度でも伝えます。
いつかまた、あなたの心と身体に、力が戻ってくる日がきます。
その日までは、どうか焦らずに、無理をせずに、
“今のあなた”と一緒に、静かに過ごしていってください。
「普通の生活」ができなくても、大丈夫です。
それは、あなたが今、一生懸命に生きている証ですから。