リテール(アマゾン直販)とセラー(出品)の違いについて

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ビジネス・マーケティング
アマゾンで販売するにあたり、リテール(アマゾン直販)とセラー(出品)の2つの方法があります。

商品ページのカートボックスで「販売元」で判別できます。
販売元がAmazon.co.jpであればリテール、出品者名であればセラーです。
ちなみに、販売元が出品者名でも出荷元がAmazon.co.jpの場合は、出荷のみをアマゾンに委託しているケースです(FBAサービスと言います)。
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アマゾンで販売するメーカーや小売業者にとって、リテールとセラーの違いはなんでしょうか。

リテールは仕入れ契約、セラーは出品サービス契約


まず、取引形態がそもそも異なります。
リテールは仕入れ契約(アマゾンへの卸売り)、セラーは出品サービス契約になります。

リテールの場合、通常の卸契約と同じように、掛け率を乗じた金額でアマゾンへ販売します。アマゾンの場合、掛率は特に固定はされていないのですが、業界水準と考えておけば問題ありません(イメージとして、5〜7掛の範囲内です)。

掛取引と手数料取引の違い


セラーは売上に応じた手数料がかかります。手数料はカテゴリ毎に設定されていますが、ほとんどの場合8〜15%範囲内です。大口出品契約の場合、月額4900円の手数料が発生します。

その為、残る利益はリテールの場合50~70%なのに対して、セラーは85~92%程なので、利益率を考えると圧倒的にセラーの方がメリットが大きいと言えます。

リテールの場合、販売価格の決定権はアマゾンにある。


リテールの場合、商品の所有権はアマゾンに渡るので、販売価格はアマゾンが決定することになります。これは普通の小売店との取引と同様です。

アマゾンは他のECショップの価格もモニタリングしながら、競争力のある価格を自動的に設定しています。その為、値下がりすることがよくあります。
価格決定権はアマゾンにある為、アマゾンが値段を下げようが、メーカー側は文句を言うことはできません。

ただ、常にアマゾンが競争力のある価格を設定してくれるので、価格が下がりやすい一方、売上自体は伸びやすいというメリットがあります。販売価格が下がったからといって、卸価格も下がるわけではないので、メーカー側にデメリットが生じるわけではありません。

リテールだからといって、発注ボリュームが増えるわけではない。

仕入れ(卸)取引というと、まとまったボリュームの発注が期待されると思いますが、実はアマゾンの場合そんなことはありません。
アマゾンも多少は在庫は持ちますが、せいぜい1か月分程度。あとは、足りない分が自動的に都度発注されます。
その為、リテールの取引で発注ボリュームが増えるとは期待しないほうが無難です。

結局、リテールとセラーどっちがいいの?

基本的には、利益率が大きい分、セラーの方が圧倒的に有利です。
リテールだからといって発注ボリュームが増えるわけではないので、リテールビジネスにメリットを感じられる方は多くはありません。

ただし、売上規模の大きい大手メーカーの場合は、アマゾン担当者も出てきて条件等をカスタマイズしてくれることはありますので、リテールでビジネスを行うメリットも出てくるケースはあります。

ただ実際のところでは、大手メーカーの場合は自社で出品をすると別の取引先からクレームされると思うので、消去法的にリテールを選択をするケースが多いのではないでしょうか。

結論!

基本的にはセラーでの取引がオススメ。既存の取引先との関係調整が必要な大手メーカーの場合は、リテールを選択するのが良いです。


コボラボでは、リテール、セラー、どちらのビジネスにもサポート可能です。アマゾンでのビジネスにお困りの方、どうぞお気軽にご相談ください。


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