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「当時の漁船は、色丹や択捉の沖合まで出漁していた。その中継地点が釜石であり、船乗りたちは皆、そこを基地のように利用していた。」
「長太郎は、村八分にされたんだよ」
小学生の頃、夜明け前の午前3時にこっそり起き出し、自分の家の漁船の船底に身を潜めた。エンジンの音、波のうねりで出航を感じると、そっと顔を出す。驚いた船頭に見つかり、当然のように叱られたが、彼は誇らしげにその冒険を語っていた。
一家の中で名字がそれぞれ違っていた。不思議に思った子どもが、後に「自分たちは貰いっ子だった」と聞かされた。
「大きすぎて浜に寄せられず、城ヶ崎で修理したという。」