面白い研究があります。
テネシー大学のジム・マクナルティ教授率いる心理学研究チームが、82組の「新婚カップル」を対象に「夫婦それぞれの容姿」と「結婚生活の質」の関係を調査したんですね。
そして、その結果、夫婦関係が「最も良好」なのは、美男美女のカップルではなく、妻が美人で、夫がブ男という「美女と野獣」の組み合わせであることが判明したとのことです。
この調査の手順は以下の通りです。
1.夫婦それぞれの容姿の魅力度を採点する。
2.夫婦間にどのような問題があるかをお互いに話し合わせて、その様子をビデオに撮影する。
3.録画・録音された夫婦の会話の様子を検証して、夫婦がお互いに支え合っている度合いを評価する。
その結果、妻が容姿に優れ、夫が容姿に劣っている場合に夫婦関係が最もうまく行っている
ことがわかりました。
逆に、夫が容姿に優れ、妻が容姿に劣っている場合は、夫が結婚生活に満足していない可能性が高いことも判明しています。
この結果を聞いて喜ぶ男性は多いだろうなあ。
しかし、私に言わせれば、この研究には多くの問題があります。
しかし、この「美女と野獣」の組み合わせが一番上手く行くとの結論を出した研究は穴だらけですね。
大体、被験者がよく文句を言わなかったもんです。
最初にカップルに面接した時は研究の本当の目的を告げなかったそうですが、後で聞かされた人たちはどう思ったでしょう。
特に容貌に最低点を付けられた男性や女性が実験の責任者である教授を訴えなかったのは驚きです。
騙されて実験材料にされた上に侮辱的な評価をされたんですから。
それでなくても美醜の判断は難しいと思います。
昔から蓼食う虫も好き好きと言うように、仮に他人から見て美しくなくても、本人にとっては大変魅力的である場合も多いはずです。
そして、この点に目をつぶったとしても、カップルを判断するための基準は容貌以外にもあるはずです。
大事なことを忘れているでしょう。
そうです。お金ですね。
驚きましたか。
しかし、これは冗談ではありません。
お金があるかないかでカップルが上手くいくかどうかに大きな違いがあるはずです。
そして、当然ながら、愛情の問題もあります。
愛情などと言う複雑なものを一元的に割り切れるはずがありません。
ただ、この問題は複雑なので、また別の機会に取り上げたいと思います。
では。