資格と経験を掛け合わせて自分らしい支援テーマを見つける方法

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キャリアコンサルタント資格を取ったあと、多くの方が次に迷うのはここです。

「資格は取った。経験もそれなりにある。でも、結局自分は何をテーマに活動すればいいのか分からない」

この悩みはとても自然です。なぜなら、資格を持っているだけでは「何でもできる人」に見えてしまい、逆に自分でも方向性を決めにくくなるからです。

私は、自分らしい支援テーマは、資格だけで決まるのでもなく、経験だけで決まるのでもなく、「資格 × 経験 × 誰を支えたいか?」の掛け算で見つかると思っています。

資格だけでは、支援テーマは決まりにくい

まず大事なのは、資格そのものはスタート地点だということです。

JILPTの調査では、キャリアコンサルタント登録者は国家資格以外にもさまざまな資格を持っており、たとえば産業カウンセラー23.9%、CDA23.2%、衛生管理者14.8%、教育職員免許10.5%、ファイナンシャル・プランナー13.1%、コーチング資格4.3%など、かなり幅広い資格保有が見られました。逆に言えば、複数資格を持つこと自体は珍しくありません。

つまり、「キャリアコンサルタント資格を持っている」だけでは、まだ差別化にはなりにくいのです。

ここで必要になるのが、「その資格を、どんな経験と結びつけるか?」という視点です。

支援テーマは、「持っている資格」ではなく「使う文脈」で決まる

たとえば、同じキャリアコンサルタント資格でも、

再就職支援に使う人

若年者支援に使う人

ミドルシニア支援に使う人

仕事と介護の両立支援に使う人

複業・起業支援に使う人

学校領域や研修領域で使う人

では、まったく見え方が変わります。

JILPTの自由記述でも、活躍の場として学校、医療、福祉、商工会議所、オンライン、就労移行支援、地域の窓口など、かなり多様な場が挙げられていました。つまり、キャリアコンサルタントの活動領域は一つではなく、どの文脈で資格を使うかでテーマが変わっていくのです。

だから、支援テーマを考える時は、「私はこの資格を持っている」ではなく、「私はこの資格を、どんな場面で、どんな人のために使いたいのか」を考える必要があります。

掛け合わせの軸は、前職経験だけではありません

ここで注意したいのは、「経験」と言った時に、会社員時代の職歴だけに絞らないことです。

もちろん、

営業経験

管理職経験

人材紹介経験

教育や研修経験

採用や育成経験

は大きな材料です。

でも、掛け合わせの材料はそれだけではありません。

家族介護の経験

副業・複業の経験

趣味や夢中になったこと

ボランティア経験

独立してうまくいかなかった経験

自分自身が迷い、遠回りした経験

こうしたものも、十分に支援テーマの軸になります。

実際、支援テーマは「自分が痛みを知っている領域」から立ち上がりやすい

人は、理解していない悩みには深く寄り添いにくいものです。逆に言えば、自分が現実を知っているテーマでは、言葉に厚みが出ます。

たとえば、

再就職で苦労した人は、年齢不安や応募の怖さに寄り添いやすい

管理職経験がある人は、役割期待と本音のズレを理解しやすい

家族介護の経験がある人は、仕事と介護の板挟みの苦しさが分かる

複業経験がある人は、本業と新しい挑戦の両立の難しさを理解しやすい

趣味を続けてきた人は、生きがいと働き方を結びつける支援がしやすい

支援テーマは、きれいに理論だけで選ぶより、自分が「分かる」と思える領域から立ち上げた方が強いことが多いです。

資格を掛け合わせると、テーマは一気に具体化する

ここで、資格の掛け合わせが効いてきます。

たとえば、

キャリアコンサルタント × FP → 老後資金や働き方を含めた人生後半の設計支援

キャリアコンサルタント × 終活・シニアライフ資格 → 仕事と老後、介護、終活を含めた人生後半支援

キャリアコンサルタント × 心理・メンタル系資格 → 不安が強く動けない人への伴走支援

キャリアコンサルタント × コーチング → 行動促進や複業デビュー支援

キャリアコンサルタント × 占い・自己理解支援 → 自己理解を入口にした働き方整理

こうしてみると、資格は単独で見るより、どの経験や関心と結びつくかで意味が変わることが分かります。

私自身は、国家資格キャリアコンサルタントに加え、CDA、シニアライフカウンセラー、100年ライフアドバーザー、終活カウンセラー、AFP、心理カウンセラー、メンタルトレーナー、ペット相続士などの資格を持ち、それらを現在の「シニアの世代の仕事と介護の危機を共に乗り越えるコンサルタント」という専門領域に結びつけています。

資格を増やしたから強いのではなく、資格と経験を一つの支援テーマに束ねていくことを意識しています。

支援テーマは、最初から一つに決めきらなくてよい

ここで気が楽になる考え方もお伝えしたいです。

支援テーマは、最初から完璧に一つへ絞り切らなくても大丈夫です。

私の場合は、キャリアコンサルタントとしての前半は若年者支援を中心に活動し、その後、多くのミドルシニア人材の悩みに触れる中で、2021年にメイン活動領域を若年者支援からミドルシニア支援へ変更したました。

この流れが示しているのは、支援テーマは、実践の中で育ち、深まり、変わることがあるということです。

だから、今の段階では「仮のテーマ」でもよいのです。

むしろ大切なのは、何も決めずに止まることではなく、いったん仮で持って、動きながら磨くことです。

自分らしい支援テーマを見つける3つの質問

私は、支援テーマを見つける時、次の3つの質問がとても有効だと思っています。

一つ目は、自分はどんな人の悩みに反応しやすいか?です。つい力が入りたくなる相手、放っておけないテーマは何かを見ます。

二つ目は、自分の資格や経験のどこが、その相手の役に立つか?です。資格名だけではなく、経験の中身まで含めて考えます。

三つ目は、そのテーマで、小さく始める入口があるか?です。就職、業務委託、複業、ロープレ相手、講座、モニター相談など、入口があるテーマは動きやすいです。

この3つが重なるところに、かなり自分らしいテーマが見えやすくなります。

まとめ|支援テーマは「資格」か「経験」かではなく、「掛け合わせ」で見つかる

資格と経験を掛け合わせて自分らしい支援テーマを見つけるとは、単に資格一覧を並べることでも、前職を語ることでもありません。

大事なのは、

持っている資格を単独で見ないこと

自分が現実を知っている経験と結びつけること

誰のどんな悩みを支えたいかまで落とし込むこと

最初は仮テーマでもよいと考えること

「自分にはテーマがない」のではなく、「まだ掛け合わせ方が見えていないだけ」かもしれません。

「自分の資格と経験を、どう一本のテーマにすればよいか分からない」「複業、介護、終活、自己理解、ロープレ伴走など、どこを軸にするか迷っている」そんな方は、まずは一歩踏み込んだ自己棚卸と現状整理から始めてみてください。支援テーマは、外から与えられるものではなく、自分の中の材料を結び直すことで見えてきます。

一緒に頑張っていきましょう。
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