「母が逝った…」親の介護の終焉、そして“最凶”の相続争い

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あれほど続いた、終わりの見えない介護。 
夜中のコール、排泄の介助、病院への付き添い、そして第8話で描いた「介護離職」という、あなたの人生を賭けた自己犠牲...。

そのすべてが、ついに終わりを告げました。

親の逝去。 
あなたは、憔悴しきった心で、葬儀をなんとか終えます。

家には、久しぶりに「静寂」が戻りました。 
「...やっと、終わった。これで、少し休める...。」

しかし、それは、嵐の前の、あまりにも短い静けさに過ぎません。 
本当の困難は、ここから。あなたの自己犠牲を、カネで侮辱される、「相続」という名の、最も醜い家族戦争の始まりです。

四十九日に集まった「他人」たち

四十九日の法要が終わり、親族での会食の席。 これまで介護に一切顔を出さなかった兄弟が、神妙な顔で、一枚の紙をテーブルに広げます。

「さて、今後のことだけど。法にのっとって、公平に分けようじゃないか...。」

「公平...?」その言葉を聞いた瞬間、あなたは耳を疑います。 
第6話の緊急搬送の時、第7話の退院圧力の時、そして第8話の在宅介護が始まった時、一度も手を貸さなかったあの兄弟が、今、何を言っているのか?

「待ってくれ。これまで、入院費も、介護費用も、全部私が立て替えてきたんだ。父さん(母さん)の年金だけじゃ足りなくて、私の貯金から、数百万は出している。私が仕事を辞めなければ、この生活は成り立たなかった。その分は、当然...。」

その言葉を遮って、兄弟は冷たく言い放ちます。

「それは、お前が『親孝行』として勝手にやったことだろ? 法律上の『相続』とは、一切関係ない」

「寄与分」という、裏切りのワナ

これこそが、日本中の介護現場で起きている、最も残酷な現実です。 

民法には、介護などで親の財産維持に貢献した場合、その分を多めにもらえる「寄与分(きよぶん)」という制度が一応、存在します。

しかし、この「寄与分」が認められるハードルは、あなたが想像する以上に高く、簡単ではない事実もあるのです。

「仕事(家業)を手伝った」なら、認められやすい。

しかし、「親の介護」は、『子供としての当然の扶養義務』とみなされ、よほどの証拠(毎日8時間の介護日誌、第三者による証明など)がなければ、「特別な貢献」とは認めてもらえないことも多いのです。

あなたが「介護離職」までして尽くした献身は、法律上、「ゼロ円」と査定される。 それどころか、あなたが立て替えた数百万の費用すら、「家族間の金の貸し借り」として、まともに取り合ってもらえません。

最終決戦:無力な子 vs カネに汚い兄弟

その結果、何が起きるか。 第1話で警告した「資産凍結」が、親の死によって、ついに解除されます。 そして、その「親の全財産」が、テーブルの上に載せられるのです。

兄弟の主張: 「法定相続分どおり、きっちり3分の1(2分の1)ずつ分ける。実家は売って、現金化しよう」

あなたの現実: 「介護のために貯金は底をつき、仕事も失った。今、この家を売られたら、住む場所すらない」

第2話で描いた「相続“争”族」の、最終決戦のゴングが鳴りました。 あなたは、この10年間(第4話「不都合な10年間」)のすべてを親に捧げた結果、キャリアも、貯金も、そして今、住む家さえも失おうとしているのです。

一方、介護から逃げ回り、あなたにすべてを押し付けた兄弟は、法律を盾に、きっちり現金を手にします。

これほど、理不尽なことがあるでしょうか?

この連鎖を断ち切るために

この悲劇の根本原因は、ただ一つ。 親が元気なうちに、「介護の貢献を、どうカネ(財産)に反映させるか?」を、家族全員で決めておかなかったことです。

「ウチは、そんなに財産ないから」
「ウチの兄弟は、仲がいいから」

そんな甘い考えが、法律という冷徹なルールの前で、あなたを最悪の事態に突き落とすのです。

この最悪の結末を回避する、唯一の方法は「事前準備・事前対策」を後回しにせず、親が元気な「今」からしっかりやっておくことです。

※「私と家族の100年ライフ見える化ノート 体験ワークショップ」に参加頂くことも非常に有効な最初の一歩といえます。


本ケースでは、親の「遺言」に、「介護をしてくれた〇〇(あなた)に、〇〇円を渡す」と一筆書いてもらうだけで、このようなリスクは回避できるのです 。

まとめと「今日の小さな一歩」

親が亡くなった後、家族は「故人を偲ぶ共同体」から、「財産を奪い合う敵同士」へと、一瞬で変貌します。 そこであなたを守ってくれるのは、これまでの「献身」や「情」ではありません。「法律」と「証拠」だけです。

今日の小さな一歩:「今年の正月に、親の介護やこれからのことをちゃんと話し合わない」と、親や兄弟(姉妹)に提案してみる。

その時の、兄弟の反応。
「そんなの、その時だろ」「お前が一番近いんだから、よろしく・・・。」

その無責任な反応こそが、10年後、あなたを最悪な事態に突き落とす悲しくも現実の第一声です。その現実から、目をそらしてはいけません。
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