介護保険の「きほんのき」。たった10分でわかる申請から利用までの流れ

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「介護保険」と聞くと、何か特別な、自分とは縁遠い制度のように感じるかもしれません。

でも実は、日本に住む40歳以上の人すべてが加入している、公的な保険です。あなたも私も、毎月保険料を支払っています。

これまで、私たちは皆でこの制度を「支える側」でした。 
そして今、あなたの親御さんが、堂々と「利用する側」になる番が来たのです。

これは、決して「施し」を受けることではありません。
これまで保険料を納めてきた国民の「権利」を使うことです。だから、どうか罪悪感や遠慮を一切感じないでください。

そもそも、介護保険で「何が」できるの?

この制度の目的は、介護が必要になった人を社会全体で支えること。 
具体的には、介護サービスの利用料の7割~9割を、国や自治体が負担してくれる仕組みです。

あなたが支払うのは、原則1割(所得に応じて2割~3割)の自己負担だけ。 
例えば、以下のようなサービスが格安で利用できるようになります。

訪問介護(ホームヘルパー): 専門家が自宅に来て、入浴や排泄の介助(身体介護)や、掃除・洗濯・調理(生活援助)を手伝ってくれます。

通所介護(デイサービス): 日中、施設に通い、食事や入浴のサポート、機能訓練、レクリエーションなどを受けられます。これは、親御さん自身の楽しみになるだけでなく、あなたが一息つく時間を確保するためにも非常に重要です。

訪問看護: 主治医の指示に基づき、看護師が自宅を訪問。健康チェックや療養上の世話をしてくれます。

これらはほんの一例です。あなたの「困った」を助けてくれるサービスが、たくさん用意されています。

※但し、公的介護保険制度を活用したからといって、介護者の悩みや心身のストレスが全て解決されるわけではありません。必要に応じて公的介護保険制度外の民間サービスを利用したり、第三者に相談することも是非ご検討下さい。

たったこれだけ!申請から利用までの「5ステップ」完全マップ

「わかった、でも手続きが…」というあなたへ。 
大丈夫です。あなたが一から十まで全部やる必要はありません。 全体の流れを、シンプルな5つのステップで見ていきましょう。

ステップ1:申請書を「出す」 まずは「介護サービスを使いたいです」という意思表示(申請)が必要です。
どこに? 親御さんが住んでいる市区町村の窓口です。

最高の近道: 前回お話しした「地域包括支援センター」に相談してください。忙しいあなたに代わって、申請手続きを代行してくれることさえあります。

ステップ2:調査員が「来る」(認定調査) 申請を出すと、後日、市区町村の調査員が親御さんの自宅(または入院先)を訪問します。 ここで「どのくらい支援が必要か」を判断するため、ご本人や家族から心身の状態について聞き取り調査が行われます。 (※可能であれば、あなたもこの調査に立ち会い、普段の親御さんの様子を具体的に伝えることをお勧めします)

ステップ3:お医者さんの「意見書」 調査と並行して、市区町村が親御さんの「かかりつけ医」に連絡を取り、医学的な意見書(主治医意見書)を作成してもらいます。 (※あなたがお金(作成料)を払う必要はありません)

ステップ4:結果が「届く」(要介護認定) ステップ2の「訪問調査の結果」と、ステップ3の「主治医意見書」を基に、専門家たちによる審査が行われます。 そして申請から原則30日以内に、「あなたの親御さんの介護度は、このレベルです」という結果が書かれた通知書と、新しい保険証が自宅に郵送されてきます。

※この結果で、例えば「要支援1」「要介護2」といった区分が確定します。
です。

ステップ5:計画を「立てる」(ケアプラン作成) おめでとうございます!これで「権利」が使えるようになりました。 最後に、「どのサービスを、週に何回使うか」という具体的な計画書(ケアプラン)を作ります。

…と聞くと、「まだやることがあるの!?」と倒れそうになるかもしれませんが、この計画書は、あなたが作る必要はありません。

「要支援1・2」と認定されたら… → 地域包括支援センターの担当者が、あなたと一緒に計画を立ててくれます。

「要介護1~5」と認定されたら… → 「ケアマネジャー」という介護の専門家が、あなたの専属パートナーになります。

あなたや親御さんの希望を聞きながら、最適なサービスを組み合わせて、計画の作成からサービス事業者との連絡・調整まで、すべて無料で代行してくれます。

いかがでしょうか?
 「介護保険」という言葉の、ずっしりとした重圧が、少しは軽くなりましたか?

あなたのやるべきことは、まずは 近所の「地域包括支援センター」に電話をかけること。 それさえすれば、あとは専門家たちが、この5ステップの道のりを一緒に走り、あなたを導いてくれます。

制度のことは分かりました。でも、介護にはどうしても「お金」の話がついて回ります。 一番デリケートで、一番切り出しにくい、親御さんとの「介護費用」についての話し方。その具体的なステップをご紹介します。

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