ビジネスモデル紹介vol14_アリアケジャパン

記事
ビジネス・マーケティング

📚はじめに

 通称「食のインテル」。今日取り上げるアリアケジャパンは、消費者にとっては直接なじみがないが、食品メーカーにとっては、無くてはならない存在だ。

 「畜産系調味料」国内トップシェアを誇り、ラーメン店のだしやイタリアンのソースなど、20,000以上の取引先を持つ。食卓の味の土台を作っている企業の物語。

📚ビジネスモデル紹介

アリアケジャパン.PNG

 だしを作るのには時間と労力がかかる。何時間も大きな肉と野菜が入った鍋をかき混ぜる。スープは熱いから湯気が立ち上り、かき混ぜている人は、すぐに汗ぐっしょりになる。そんなだし作りからアリアケジャパンは始まった。
 劣悪な環境に、製造を担う社員がどんどん離れていった。そこで、会長の岡田甲子男は、「自動抽出」技術を研究し、実現させる。これは、素材の投入から煮立て、スープの抽出まで自動で行うというものだ。

 これにより、社員の労働環境が改善しただけでなく、競合他社と比較して安価にスープを提供できるようになった。
 アリアケジャパンの取引先は、自社の味をよりたくさんの人に広めたいと考えている食品企業が中心だ。海外にも拠点を持つ企業が多く、スープを作るオペレーションを簡単にしたいと考えている。

 その様な企業に、だしの粉末やエキスを提供することで、どのお店でも名店の味を再現でき、スープの賞味期限も延ばすことができるようになった。
 味の再現性の高さと、どこでも使える便利さが受け、アリアケジャパンは、世界に販路を拡大している。

📚ひとこと

 「営業人員がいらないくらいクオリティを高めるんだ」これは、会長の岡田甲子男の言葉だが、本質をついていると感じた。
 よく、営業やプロモーション方法をどうにかしたいという声をよく聞くが、そもそもの製品、サービスのクオリティが伴っていないと、いくら伝える方法を工夫しても意味がない。

 究極的には、岡田が言うように、クオリティを高めれば、営業人員などいらないと思う。常に、自社でできることをアップデートし続けたことが、今のアリアケジャパンを形作っていると思った。

📚参照
カンブリア宮殿_2014年6月5日放送
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