少龍の本棚  No.2かがみの孤城

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小説
前回に引き続き、辻村深月さんの作品。この作品も最近読んだ本の中で、心に残った作品である。
主人公は、学校に行けない「不登校」の女の子。ある日、部屋の鏡が不思議な光を放ち、不思議な世界に通じる。鏡に入ってみるとそこは城の中で、そこには主人公と同じ「不登校」の少年、少女が集まっていたという話。
実は私も、高校の頃に不登校になった経験がある。きっかけは、仲のいいと思っていた友達が向こうは全然そうは思っていなかったという事や、他にも細々とした理由があり、行けなくなった。幸い、無事に卒業して大学にも進学は出来たが、当時はお先が真っ暗で全てがどうでもよくなってしまっていた事を覚えている。
この主人公や、少年、少女達も様々な理由を抱えている。経験者としては、すごく共感ができ、私の部屋の鏡も光って城に通じないかな〜と読んでて思ってしまった。そして、辻村先生お得意の最後の大どんでん返し。読み終わった後に「ああ、この本買って良かったな」と思えた一冊である。
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