高年齢労働者とは

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コラム
・高年齢労働者とは

日本はずいぶん前から少子高齢化社会と言われていますが、最近、「高年齢労働者」という言葉をよく耳にしませんか?

「高齢者」とは何歳以上をいうかは統一的なものはありません。
高年齢者、高齢者、中高年など類似の言葉がありますが、法令や行政においてもそれぞれで年齢を決めているようです。

例えば、高年齢者等の雇用の安定に関する法では、高年齢者は55歳以上、中高年齢者を45歳以上としています。高齢者の医療制度では65歳以上75歳未満を前期高齢者、75歳以上を長寿(後期高齢者)としています。

さて、ここでは「高年齢労働者」の労働災害についてお話しします。
高年齢労働者は、 災害発生率が若年労働者に比べて高くなっており、年齢階層別の年千人率をみると、50歳代では30歳代の1.5倍となっています。
また、高年齢労働者は、若年労働者に比べて被災した場合にその程度が重くなるという傾向があります。

みなさんの職場ではどうでしょうか。高年齢労働者の方は多くなっていませんか?
業種によって募集しても若い方の応募がない、派遣社員の方も同様という職場も多いのではないでしょうか。
そういった現状では、高年齢労働者の労働災害が増加することはある意味避けられないのかも知れません。


・高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン
そういった状況を改善すべく、厚労省では、「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」を策定しています。また、オンラインセミナーも定期的に行っています。

そのガイドラインには「高年齢労働者」の特徴について以下の通り説明されています。
一般に、豊富な知識と経験を持っていること、業務全体を把握した上での判断力と統率力を備えていることが多い点。
一方で、加齢に伴う心身機能の低下が現れ、労働災害発生の要因の一つとなっている点でしょう。

また、高年齢労働者の安全と健康確保の為に、事業者へ様々な取り組みを求めていますが、「高年齢労働者」にとって安全な職場環境は若年労働者にとっても安全であるとの認識を持ち、従業員全員で取り組んでいくことが必要です。

なお、高年齢労働者の方は一般に働く意欲も高い一方、自らの体力を過信してしまう傾向があります。また、体力には年齢が上がるにつれ個人差が大きくなる傾向があることも認識すべきでしょう。

限られた労働力を有効的に活用するためにも、安全な職場環境の構築は事業活動を継続的に進めていく上でも重要なファクターになりつつあります。

では、みなさま、ご安全に!

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