ガイドラインとは
最近よく耳にする「ガイドライン」という言葉ですが、おもな意味は次の通りです。
1 政策・施策などの指針。指標。
2 ワープロやレタリングなどで、位置を示す線。
3 「日米防衛協力のための指針」の通称。
安全衛生のガイドラインですから当然1の意味となりますが、もう少し深掘りしてみましょう。
「ガイドライン」は、「ガイド」と「ライン」が組み合わせてできた言葉です。「ガイド」の意味は、「案内」や「解説」です。「ライン」の意味は、「線」です。
「ガイドライン」は、上記1の通り、「指標」や「指針」の意味があります。
簡単にいうと「この件については、このようなやり方で取り組むといいのではないか」といった取るべき好ましいある法令に遵守した運用事例と考えて良いかと思います。
なお、「ガイドライン」は、あくまで「指標」や「指針」で、法的な拘束力はありません。
ここで要注意
高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドラインや「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン」をご存じでしょうか?
また厚労省のHPでは、その他「リーフレット」と呼ばれる、ガイドラインに準じた、転倒災害対策「STOP!転倒災害プロジェクト」なども多数あります。
安全衛生ですから、法律の分野で使用する場合、ガイドラインは「ある法律の基に作成された何らかの基準や決まり」という意味を表します。法律のように、法的な効力はないものの、それに近い内容として作成された基準や決まりであることが、ほとんどです。
例えば、「このガイドラインは、法律で定められた~法第XX条を基に作成されました。」などの使い方をすることができます。
法律とは異なるものの、それに似た内容を持つ、比較的効力の強い基準、決まりを指す際に活用されています。
最近の労基署の指導方法は、法令に合致しているかだけではなく、各種ガイドラインやリーフレットを活用した安全衛生活動が行われているかを見る傾向にあります。
ガイドラインの中身を精査すると法令にはないことも多く記載されています。
法令だけ守っていれば良いとの時代は終わったようです。
みさまもどうかその点をご理解の上、「ガイドライン」を職場の安全衛生活動に積極的にご活用ください。
ご安全に!