もし、自分が大好きな趣味をパートナーに否定されたら、あなたはどうしますか。
「趣味を否定する相手とは離婚すべき」という声について、30代夫婦の事例をもとに考えます。
パートナーの趣味を否定すると、思わぬ火種に?
以前、某テレビ番組で「趣味や好きなことを否定するパートナーとは離婚すべきだ」とタレントが発言したことが話題になりました。
その発言が的を射ていると、共感の声が多数だったそうです。
確かに、「好きなこと」の否定は「僕の否定」「私の否定」と一緒です。
そこを共感せずして、生涯ラブラブの夫婦を目指すなどもっての外。
いえ、ギャンブルといったお金がかかる趣味や、家族をほっぽり出しての「好きの追求」はもちろんダメです。
そのさじ加減を見極めて共感するのが結婚の醍醐味(だいごみ)なわけです。
実際の夫婦の事例がありました。
夫の夢と趣味をバカにした妻
義明さん(37才、仮名)と邦子さん(39才、同)は本当に仲のよいご夫婦でした。
義明さんの趣味は音楽鑑賞とギター演奏。邦子さんの趣味は観劇と映画鑑賞。
趣味は違いましたが2人ともお酒を飲むのが好きで、飲みながらお互いの趣味の話をして盛り上がっていました。
そんなお2人の関係が変わり始めたのは、2人目の子どもが生まれてから。
義明さんはできる限り子どもの世話をしましたが、邦子さんにとっては不十分だったようです。邦子さんは毎日イライラしていて、義明さんに当たるようになりました。
ある朝、邦子さんが子どもたちを保育園へ連れていく準備をバタバタとしていたとき、寝起きの義明さんがやってきて、「ライブやりたいから、仲間を募集してバンドを組もうと思う」と言ったそうです。
邦子さんは、忙しい時間帯に手伝いもしないでそんな宣言をした義明さんにキレました。
「気持ち悪っ。いくつだと思ってんの? 今さらバンドとか、バッカみたい」とあざ笑ったのです。
義明さんはショックのあまり立ちすくみ、その後、邦子さんにどう接したらいいのか分からなくなってしまいました。
そして、私の夫婦仲相談所へ相談に来られました。
私は、「そのとき自分が何を感じ、どれだけショックを受けたか真摯(しんし)に伝えてください。
その上で、邦子さんの気持ちを丁寧に聞いてみて」と伝えました。
バンドの話を振るタイミングが悪かったことは、もちろん反省してもらいました。
義明さんは、「子どもたちを自分の両親に預け、久しぶりに出かけよう」と邦子さんに提案します。
夫婦関係がうまくいっていないと感じていた邦子さんはそれを受け入れ、映画を見て、雰囲気のいいお店で話をしました。
義明さんは自分があの日、バカにされてどれだけ悲しかったか、話している間に感極まって泣いてしまいます。
すると、邦子さんも涙をためて「ごめんなさい」と謝り、「本当に思っていたわけじゃない。忙しくて余裕がなかった。
手伝わずにあんなことを言い始めたあなたに、『自分のことしか考えていない』と爆発した。
わざと傷つけるような発言をしてしまった」と。
義明さんは、確かに自分のあのときの言動は、育児で大変な邦子さんに負担でしかなかったし、自分のことしか考えていなかったと気付きます。
お互いに謝った上で、なぜ邦子さんが育児中ずっといら立つのか、2人で考えました。頻繁なおむつ替えか、夜中のミルクか、上の子の赤ちゃん返りか…など具体的に出し合い、「じゃあどうするか」を話したといいます。
最善の話し合いになりました。
態度や発言の真意はどこにある?
邦子さんのように、本当はそう思っていないのに、鬱憤(うっぷん)のはけ口として傷つける発言をしてしまうケースは多々あります。
自分の趣味や好きなことを否定されるのはとても傷つくこと。
恋に落ちて結婚した相手が「自分の好き」なことを否定するなど、けんかのレベルは最大値となります。
「なぜ、その発言をパートナーがしたのか」という点に絞って話し合うと、実は問題はそこにはなく、全く別の理由が見えてくるかもしれません。
否定発言自体を問題にするのではなく、その裏にある真意を探るよう努めてみてください。
否定されてすぐには冷静に話し合いができません。まずは時間を置いて両者ともに落ち着いてから、改めてお互いの気持ちを話し合う時間を設けなければなりません。
結婚生活にはすり合わせの努力が必要です。努力をし続けられるか否かで、夫婦関係は全く違ったものになります。
2人だけで話し合うのが難しいと感じたら、親しい友人など第三者を入れてみてください。
私のような専門家でもいいでしょう。
自分の「好き」を否定されたら、ブチ切れずにまず一呼吸。そして相手の「好き」を否定した覚えがないかを思い出しましょう。
無意識で否定し合っている夫婦の数年後は…恐ろしいことになります。
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