日本で有名な猿と言えば ,日光東照宮の神厩舎という馬小屋の屋根の下、長押(なげし)の上に彫られている3匹の猿ではないだろうか。
「見ざる 聞かざる 言わざる」
猿という動物は古来より日本人にとって身近な存在であったのかもしれない。
昔話にしばしば登場していることからもうかがえる。
そんな国で霊長類学という学問が生まれたことも不思議はないのかもしれない
1948年京都大学の人類学者、今西錦司さんが創始され動物一頭一頭に名前を付けて観察する方法は「ジャパニーズメソッド」と呼ばれるそうだ。
今では当たり前で、日本人にとっては不思議に感じることはないが、人間と動物をはっきりと区別する西洋では批判をされたようだ。
そんな霊長類学を長くリードしてきた京都大霊長類研究所が規模の縮小。
事実上の解体という声もあるそうだ。
飼育施設を巡る巨額不正支出問題が絡んでいるときいて、落胆してしまう。
他人の悪いところや、欠点などは見ないようにし、聞かないようにして、言いたくないが、
このような問題が起きてしまうと
見たくないけど、聞きたくもないけど、それではダメでしょうと言いたくもなってしまう。
猿も呆れてしまってサル(去る)よ・・・
※2021年10月17日 中日新聞・中日春秋の記事を参照しております