ハラスメントというと、人格否定や怒鳴る、暴力、セクハラなどを想像する人が多いと思います。
しかし、そこまでいかなくても、ハラスメントに近い行為があります。
相手を必要以上に「管理」「監視」する「マイクロマネジメント」と呼ばれる行為です。
新人が慣れるまで「手取り足取り教え管理する」のは、普通でしょう。ですが、新人でもない相手に対していつまでも管理監視をする人がいます。
マイクロマネジメントをする本人は責任感が強くミスなく現場を回したい気持ちでいることが多いです。
しかし、一見親切で丁寧に見えるこのやり方は、職場の自発的な行動を阻害し、モチベーションを低下させます。
過干渉の母親と子供を思い出すと分かりやすいかもしれません。転ばぬ先の杖とばかりに、常に先回りして子供に「あれやった?」と確認する。「まだやってないの?早く!」とはっぱをかける。
それに対して「うっせーな、今やろうとしてたんだよ!」と反抗期の子供なら言うかもしれませんね。マイクロおばさんは、これと同じことを職場でやるわけです。
私が実際に体験したことを紹介します。
1)マイクロおばさんは、ダメ出しが得意です。
私が久しぶりの出勤で確認したい書類があり、引き出しを開けるとすかさず
「何を見るの?」と、聞かれます。
私が「〇〇の方法について確認しておこうと思って・・」というと・・
「ええ~~~?今更ですか~~~?」と大げさに驚き、「覚えてくださいね~それぐらい~!」と大きな声で言います。
心の声)
いやいや、こっちは、ミスをしないように事前に確認しているわけです。あ、私にダメ出ししたかっただけなのね。ご苦労様でごさいます。
2)マイクロおばさんは、メール本文まで細かくチェックします。
直す内容は「ココ改行入れて」「この文章長い!」「この文章はこう書いた方が分かりやすい」といった軽微なものです。
私は以前、企業内の健康管理室で約1000人の担当を持ち、メールを出すのは日常茶飯事でした。今回私が働いていたマイクロおばさんの職場は、人に干渉したくなるほど「暇」なところだったのです。
心の声)
この職場では、時間に余裕があるので、毎度のメールチェックも仕事の一つだったのですね。ご苦労なことです。
3)マイクロおばさんは、環境整備も細かくチェックします
現場にある加湿空気清浄機の水の補充の仕方、机の拭き方、ボールペンなどの備品のしまい方に至るまで、細かいチェックが入ります。「それ、常識ですから!」「壊さないでくださいね!」と余計な言葉までついてきます。
心の声)
私は20代の新人ではありません。家庭では普通に家事をするおばさんです。「壊さないで!」と言われなくても、職場の備品を壊してはいけないことぐらい「わ・か・る」
マイクロおばさんは、自分の下に私を置きたいので、何かしら小言を言わないと気が済まないんですね、ご苦労様です。
4)マイクロおばさんは、自分のことは棚に上げます。
「ボールペンは(置きっぱなしにせず)しまってください!」と朝っぱらからすごい剣幕で注意する割には、自分は職場のボールペンをあちこち、おきっぱにしています。
マイクロおばさんは自分には甘いという性質があるようです。でも、そんなことを指摘しようもんなら、何を言われるか分かりません。大人な私は生暖かい目でみているだけです。
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何か行動するたびに、細かくチェックを入れダメ出しをする。このような職場で、ずっと働き続けると、どんなことが起こるかというと・・
1)自発的な行動ができなくなる
常に見張られダメ出しばかりされるので、裁量権が奪われます。自由な発想、自由な意見など言えません。自発的に動くことも当然できません。
2)どう動けばいいのか分からなくなる
マイクロおばさんは、指示待ちをしていると「自分から動かない!」と怒ります。で、結局動くのですが、必ずダメ出しをされるので、正解の動き方が分からなくなります。
3)自律神経が乱れっぱなしになる
マイクロおばさんのダメ出しがいつ飛んでくるかわからないので、体は「いつでもかかってこいや!」の戦闘状態になります。交感神経がいつも優位になっているので、心が休まらず、体も疲弊します。
マイクロおばさん本人は「私が職場を回している」「私って親切」「私がいなければだめなのよね」と思っているのです。本当にいい迷惑です。
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同じような経験をされている方は、どうぞ自分の置かれた状況を冷静にみてください。「私さえ我慢すれば」「私がもっと頑張れば」と考えないことです。我慢を重ねて精神を病む前に、マネージャーに相談する、それをしても改善されない場合はさっさとやめた方がいいです。
一度しかない人生、自分を削るのはやめましょう。