誰かを見て、心の中でフッと「この人よりはマシだな」なんて思ってしまう。
そして、そんな風に人を見下してしまった自分に気づいて、ものすごく嫌悪感を抱く。
「なんて嫌な人間なんだろう」「どうして素直に人を認められないんだろう」って、自分を責めて苦しくなっていませんか?
実は、そうやって自分を責めてしまうのは、あなたがそれだけ「優しくて、人に対して誠実でありたい」と思っている証拠なんです。
本当に冷酷な人だったら、誰かを見下しても何とも思いません。
「見下してしまう自分が嫌だ」と悩むのは、あなたが心の底で、周りの人を大切にしたい、自分も素敵に生きたいと願っているからなんですよ。
心理カウンセラーとして、これまでたくさんの方のお悩みに耳を傾けてきましたが、この「他者を見下してしまう心」に苦しんでいる方は、本当にたくさんいらっしゃいます。
では、なぜ僕たちの心の中に、そんな黒い感情が芽生えてしまうのでしょうか。
それはね、心が「もういっぱいいっぱいだよ」「僕を(私を)認めて!」と、SOSを出しているからなんです。
誰かを見下したくなるとき、僕たちの心は、実は強い不安や孤独感、あるいは「自分はちゃんとしなきゃいけない」というプレッシャーに押しつぶされそうになっています。
自分の価値を自分で信じられないとき、僕たちは無意識に、誰かと自分を比べて「自分の方が上にいる」と確認することで、なんとか心のバランスを保とうとするのです。
つまり、誰かを見下す心は、あなたを困らせるためのものではなくて、傷ついたあなたの心を必死に守ろうとしてくれている「防衛反応」のようなもの。
だから、そんな醜い感情を持ってしまう自分を、どうか「ダメな奴だ」と切り捨てないであげてください。
「あぁ、今、誰かを見下すことでしか自分を保てないくらい、僕は(私は)心が疲れているんだな」
そうやって、まずは自分の心の叫びに気づいて、そっと寄り添ってあげることが大切です。
「見下しちゃうよね。それくらい今、心がしんどいんだよね」って、自分の心の弱さをそのまま認めてあげる。
そうして自分を少しずつ許せるようになると、不思議と、他者に対するトゲトゲした気持ちも、ふんわりと和らいでいくものです。
あなたは決して、冷酷な人間ではありません。
ただ、ちょっぴり心が疲れていて、自分に厳しくしすぎているだけ。
今日からは、人を見下してしまう自分を責める代わりに、「今日もよく頑張っているよ」って、自分自身の心をたくさん労ってあげてくださいね。