保育士が現場で意識している子どもの褒め方

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 子ども達は褒めて伸ばすと良いと昔から考えられていますし、現在の保育現場や教育現場でも厳しい指導よりも、個性を尊重しながら褒める機会を増やし「自己肯定感」の高い子どもを育てようとしています。

 ですが、子ども達はとても自由なので、褒めるタイミングが分からなかったり、上手に褒めてあげることができなくて悩んでいる人もいますよね?

 今回は、僕が保育現場で子どもと関わる時に意識している、「子どものやる気や自尊心をぐっと高める褒め方」を紹介します。

 難しいことは何もなく、これから紹介することを知って、少し意識するだけで誰でも実践できる方法です。
 また、個人差は勿論ありますが、どの年齢でも効果の大きい考え方になりますので、ぜひ参考にしてみてください。

 では、詳しく見ていきましょう!

結論:褒めることは特別な行為ではない
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 さて、いきなりの質問で恐縮ですが・・・・・・

「あなたは今日お子さんを褒めてあげましたか?」

 「褒める」ということにネガティブなイメージを持っている人は居ないと思います。

 大人だって褒められれば嬉しいのですから、子ども達は大好きなママパパや大人から褒められればすごく嬉しいはずですよね。
 また、子ども達は連続した成長の中にいるので、褒める機会が全くないということも無いと思います。

 ですが、子どもを褒めることに苦手意識を持っているママパパがいることも、僕は知っています。

 保育現場でも「子どもをどう褒めたらよいのかが分からない」、「いつも忙しくてイライラして褒めるタイミングがない」という相談を受けることがよくあるからです。

褒めることは特別なことではない

 「褒める」という行為は何も「特別なこと」をしているわけではありません。まずは、このことを何時でも忘れないように頭に入れておいてください。

 褒めることに苦手意識を持っている人は、すごく真面目に子育てについて考えている人だと思います。
 なので、褒めた方が良いという知識は様々な方法で知っている。だけど、実践することができなくて、難しさやもどかしさを感じてしまっているのではないでしょうか。

 今回の記事では、普段からの意識を変えることで、褒めることへのハードルを下げ、そしてすぐにでも実践できるようにおススメの褒め方や誉め言葉も紹介します。

 あとは、もう実行するだけで、あなたも褒め上手なママパパの仲間入りです。

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 それでは、本題に入りましょー! 

褒めることでのメリットは?


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 子どもは褒めると良い影響があるだろう、ということは何となく感じているし、そうした方が良さそうな情報を目にしたことが何度もあるのではないでしょうか?

 改めて「子どもを褒めることのメリット」について、一般的に言われていること3つと、僕個人の思うことを合わせて紹介します。

〇子どもを褒めるメリット
 子どもを褒めることによるメリットは以下のようなことが考えられます。黒丸は僕が個人的に強く感じるメリットです。

・自己肯定感が身につく
・信頼関係や愛着関係を深くする
・未来への期待感が高まる
●子どもが自分の言動の答え合わせをする
●子どもを褒めると自分も幸せになる

 知っていた情報と見比べてみてどうですか?褒めた時の子どもの反応と照らし合わせてどう感じるでしょうか?

 では、それぞれを簡単に補足説明していこうと思います。 

・自己肯定感がみにつく

自己肯定感(じここうていかん)とは次の三つから成ると心理学的には定義されていて、

 社会的に、または生活するコミュニティーの中で、自分が認められていると感じる「自己有能感」。
 何かに縛られたり強制されたりではなく、自分の意思で望んでいる姿に近づこうとする「自己調整感」。
 心も体も健やかで継続的に安心感をもつ「自己安全感」。

 こうした感覚のそれぞれが高い状態であることを「自己肯定感」が高いという風に言います。

 褒めることは、子どもの存在や言動を認めながら、子どもを操ったり強制するでなく、危険から守りながら見守って言葉を贈るものです。

 なので、上手に褒めることは「自己肯定感」を高めることへと繋がっていきます。

・信頼関係や愛着関係を深くする

子ども達は周りの大人との信頼関係や愛着関係を作ることで、心も体も健やかに健康的に成長していくものです。

 褒められことは認められることでもあるので、子どもは嬉しいし、褒めてくれた人を好きになります。

・未来への期待感が高まる

褒めることは、子ども達の様々な行動の意欲を沸かせます。それは、「これから何が起こるんだろう?」と好奇心が高まったり、「もっと頑張ったらもっと褒めてもらえるかもしれない」というやる気を引き出したりします。

 褒められることは、自信をもつことに繋がりますし、加えて好奇心ややる気が大きくなることで、未来への期待感を高めることができます。

●子どもが自分の言動の答え合わせをする

上手な叱り方とも共通する部分ですが、上手な褒め方というのは「丁寧なフィードバックを行う」ことでもあります。

 詳しくは別の記事で取り上げようと思いますが、子ども達は色んなものに好奇心を持ち、様々なことに挑戦していきます。
 ですが、自分では「それが正解なのか不正解なのか、望まれている行動か望まれていない行動か、時と場合に合っているのか」ということが分かりません。

 そこで、周りでみている大人が、問題があれば叱って、上手にできていれば褒めて、困っていれば助言をするわけです。これこそが、子ども達の言動に対するフィードバックということになります。

 子ども達にとっては身近な大人の反応が、答え合わせのようになっています。褒められるという事は「自分のしていることは間違ってないんだ」と確認をすることにも大きな役割を持っていると考えています。

●子どもを褒めると自分も幸せになる

 子どもを褒めることは、子ども達への影響だけでなく、褒めている自分自身にも良い影響があるとされています。

 子どもとのスキンシップなども同じなのですが、誰かを褒める時に人は「オキシトシン」という幸福感を感じるホルモンを分泌するということが分かっています。

 このオキシトシンは幸せを感じるだけでなく、ストレスを緩和させたりもします。また、血圧を安定させたりなど身体の中でも良い影響があるとされています。 


褒めるタイミングは?
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 褒めることの重要さは分かった上で、いざ褒めるとなった時に「タイミングが分からない」という方もいるかもしれませんね。

 ですが、褒めるという事は何も特別なことをしようというわけではありません。大切なので何度も言いますが、褒めることは何も特別な事ではないのです。

 褒めるタイミングは「自分の心が動いた瞬間」に素直になることが大切だと考えています。

 子どもが初めて何かできた時や挑戦しようとする時、驚いたり、頑張れ!と手に汗握ったり、見ていて心が動く瞬間があると思います。これは凄く分かりやすい褒めるタイミングです。
 頑張っていて「凄い」と思ったら、「凄いね!」と難しく考えずに言葉にしましょう。

 また、何か約束をした時に守れていると「大したもんだなぁ」、「ちゃんと守って偉いなあ」と感心する瞬間もありますよね。
 感心するということは、やはり心が動いた時なので、「約束守れて偉いね!」、「すごく感心しちゃった!」と感じたままに口に出して見ましょう。

●番外編
 褒めることは、何も何かができた時などポジティブな行動にしか使えないわけではありません。ネガティブな行動を止める時にも使うことができます。

 少しコツがいるのですが、子どもが何か失敗しそうな時や、問題的な行動をするかもしれない、危険なことをするかもしれない、という時に先回りで褒めるというテクニックです。

 例えば、大人と一緒に居る時じゃないと使ってはいけない遊具があって、普段から約束をしていたとします。

 普段はベンチでママが休んでいる時には、近づかないのに、同い年くらいの子ども達が凄く楽しそうにその遊具を使っていてうらやましくなって、1人で遊具を使おうとします。

 そんな時には、遊具を使ってしまう前に止められたらベストですよね。使ってしまったら危険だし、どうしても叱らなくてはいけなくなってしまいますのでできれば未然に防ぎたい。

 そこで、他の子ども達が遊び始めたり、うらやましそうに見るようになったくらいのタイミングで、約束を守れていることを先回りに褒めるのです。

 「お友達も楽しそうだけどママがきゅうけいしてるから、お約束した近くで遊べて偉いねえ」と、今みたいに遊んでくれていると嬉しいということを、指示ではなく褒めることで伝えます。

 子ども達は、褒められた時の状態が望ましいことだと分かりますし、望ましいと分かれば今の状態を保とうとします。

 だから、先回りで褒めることで、望ましい行動を続ける効果と、望ましくない行動をある意味でけん制する効果があるのです。

 とはいえ、いつでも効果があるわけではないですし、子どもがストレスを感じる程に我慢させたりすれば、それはもう子どもの自制心の範疇を超えてしまっているので効果は見込めません。

 普段からできていることで、たまたま何かあって、約束をふと忘れてしまいそうな時、衝動的に動いてしまいそうな時に、上手に使ってみてください。


上手な褒めると「慢心」ではなく「自信」に繋がる
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 よく、「褒めるだけではダメだ」、「褒めることにはデメリットもある」、「褒めるだけでは甘やかしているだけだ」など、褒めるに関してネガティブな意見を声高に叫ぶ人がいます。

 きっと、そうした人たちは「褒める」ということが子どもの「慢心」に繋がると、恐れているのではないかなと思います。

 個人的には、こうした意見には全面的に反対で、上手に褒めることは「自信
」に繋がることはあっても、「慢心」に繋がる、ましてや問題行動を助長するなんてことにはなりません。

 もし、そうした問題のある影響が見られたのだとすれば、それは、褒め方が間違っているか、褒めているつもりでも褒めることが出来ていないという、大人側の無知や怠慢の責任です。

 子どもの様子をきちんと見守り、成長や発達、得意不得意、好き嫌い、性格や今何に興味を持っているか、普段から子どもを認めていれば、
 結果だけしか見ない、子どもに伝わっていない、子どもが認めて欲しいことと全く違う、など「不適切な褒め方」にはならないものです。

 子どもを見ずに褒めた気持ちになったり、自分勝手な理由で褒めるということは、そもそも褒めることができていない、ただの独りよがりな関わりです。

 子どもをよく見て、心が動いた瞬間に気持ちを伝えることができていれば、自然と子どもに向けた言葉が出てきて、フィードバックにもなり、子ども達は本当の意味で自分を肯定して「自信」を持つことができる様になるものです。

 なので、安心て全力で子ども達を褒めてあげて欲しいなと思います。


今日から褒め上手になれるパワーワード3選

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 子どもを褒めるメリットも分かったし、よいタイミングもなんとなく理解できたけど、「それでもやっぱり褒め方が分からないよー!」という方もいると思うので、

 僕が実際に保育現場や小中学生と関わるボランティアなど、子どもと関わる中で、子どもを褒める時によく使っていた3つのフレーズを紹介します。

 年齢問わず、誰でも今までに口に出したことがあり、自分自身も誰かに褒めてもらった言葉ですが、凄く効果が高いある種のパワーワードです。それが以下の3つになります。

1.すごいね!
2.嬉しいな!
3.教えて!


 とはいえ勿論、このフレーズだけで全てが伝わるわけではないので、一緒に言ってあげて欲しいことや、褒める時のコツ、注意点なども解説します。

1.すごいね!

 「すごいね!」は、何か結果を出した時にだけ使うものと思われがちですが、実はどんな状況でもマルチに使える褒めワードです。

 「すごいね!」だけ伝えても、言われた側からすると「なにがすごいの?」、「どのことを言っているの?」と上手く伝わりません。

 「すごいね!」は曖昧なものなのです。でも、だからこそ、上手くすると何にでも、どこででも、どんなシチュエーションでも使える万能な誉め言葉になります。

 注意点はやはりその曖昧さなので、「すごいね!」を使う時には、どこが凄かったのかを一緒に伝えます。

 「ハイハイできたの、すごいねー!」、「ブランコ自分で漕げるようになったの、すごいねー!」、「お遊戯会の練習で上手だったって、先生が褒めてくれてたよ、頑張ったんだね。すごいね!」、「今日も逆上がり出来なかったんだね。だけど毎日がんばって練習しているのすごいね!」・・・・・・

 こんな風に「成功体験」、「結果」、「努力」、「継続」など、子ども達のがんばりに対して「すごいね!」というワードは相性が良いです。

 「すごいね!」という言葉は、相手を認めるということも含まれています。なので、相手のことに興味を持っていなければ「すごい」と感じることもできません。
 「すごいね!」には結果への賞賛と、努力への激励、そして相手のことを認めるという気持ちの表れなので、子ども達は「すごい」と言われることが好きで、その為に努力をしようと思えるのです。

2.嬉しいな!

 続いての褒めワードは「嬉しいな!」になります。「嬉しいな」というのは自分の気持ちですから、もちろんこれ自体が褒めワードということではありません。

 いわゆる誉め言葉って何だか気恥ずかしさがあったり、シチュエーションが限られているものが多いですよね。だからこそ、マッチしたシチュエーションならもの凄く大きいパワーがあるのですが。

 褒めるのが苦手という人は、この誉め言葉で合っているだろうか?と心配になってしまう人が多いようです。褒め方に正解はないので、自分なりの気持ちで言葉にすれば良いのですが、やはり気になるという人は多いのでしょう。

 そんな人におすすめなのが、褒め言葉に自分の感情を添えることです。

 「すごいね」、「上手だね」、「かっこいいね」、「かわいいね」など、簡単に思いつく褒め言葉に、ちょい足しをして特別にします。

 「綺麗なお花の場所を知ってるの?すごいね、教えてくれて嬉しいな!」、「かっけっこで転んじゃったね。でも、一生懸命な姿かっこよかったよ、がんばってる姿が見れて嬉しかったな!」

 普段から使っている褒め言葉でも、「嬉しいな!」という気持ちを伝えるだけで印象がガラリと変わりますよね。
 あなたの姿をよく見ているよ、そんなあなたの姿で私の心が動いたんだよ。と、そんな思いが子ども達にも伝わります。

3.教えて!

 「教えて!」というのも、こども達がすごく喜ぶ言葉です。本当に何かを子ども達に教えてもらいたい時も勿論、約束を確認する時や、これから頑張ろうとしていることのやる気をアップさせるのにも一役買ってくれる魔法の言葉です。

 「教えて!」も単体で使ってしまうと褒める効果はありません。それではただ単に子ども達が情報ややり方を伝えるだけで終わってしまいます。

 なのでこちらも普段からよく使っている言葉にちょい足しで、褒める効果を大きくします。

何か新しい遊びをしている時に「すごい!それ楽しそうだね、教えて!」なんて言うと子ども達は雄弁になって教えてくれます。

 褒めるとは少し違いますが、確認をする時に「お約束はなんだっけ?」と聞くだけでなく、時折「図書館での約束って何だったっけ?教えて?」と聞き方を変えてみるのも効果があります。
 約束事を覚えているか確認することもできますし、子どもが教えてくれた後に「そっか、よく覚えてたねありがとう!じゃあママも約束守るから、一緒にできるよね?」と念を押すと効果はより大きくなります。



褒めるを意識すると怒る必要性に疑問を持てる

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 褒めることを意識すると、子どもをよく見て、どんなことを頑張って、どんな結果で、どんな成長が合って、どんな気持ちだったのか。そうした表面だけでない子ども達の姿を見ることが段々と上手になるものです。

 そして褒めることが上手になってくると、ふと子どもとの接し方が変わっていることに気付くタイミングがきます。

 玩具の片付けにしても、子どものタイミングを見計らったり、遊びの最中に少し片づけた時に褒めてみたり、どうして片付けたくないのか?を考えるようになって、どうしたら子どもも自分も気持ちが平穏なままで片づけができるのかを見つけることができるようになったりします。

 片付けないからイライラする。という、すごく単調な因果関係ばかり考えてしまいますが、本当に子どもだけの問題だったのか?接し方や伝え方で工夫できることがあったんじゃないか?

 そもそも感情的になったり、「怒る」ことが本当に必要なのか?そんなことにまで考えが及ぶようになるのかもしれません。

 「怒る」というのは本当に必要な時に、必要最低限の時間と余韻でこそ効果があるものだと個人的には思っていて、普段から「怒る」ことばっかりでは子どもも大人も疲れてしまいます。
 褒め上手になることで、怒る頻度は確実に減ります。程度の差はあれど、自信をもって言うことができます。

 怒ることが少なくなると、育児はストレスも疲れも軽減できます。平穏な生活、子どもとのコミュニケーションの為にも是非これからは「怒る」よりも「褒める」ことを多くするにはどうしたら良いのか?

 そんな観点で、普段からの生活を時折見直す機会を作って欲しいなと思います。

今日からたくさん子ども達を褒めましょう!

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 今回は、誰でも今日から褒め上手になれる考え方と、僕のおすすめする褒めパワーワードをお伝えしました。褒めることでのメリットについても、もう一度見直してみてもらえればと思います。
 子ども達は今までも、今日も、これからも沢山の課題があって、ぐうんぐん成長していく途中にあります。なので、しっかりと姿を、気持ちを見つめてあげることができれば必ず褒める点が見つかります。

 褒める時には、誰かと比較する必要はありません。ようやく逆上がりができた我が子を見て、「でもお兄ちゃんはもっと早くにできていたからな・・・」なんて思って口をつぐめば、その子の努力や頑張り、できた喜びを無下にしてしまいます。

褒めるタイミングは自分の心が動かされた時です。余計なことは考えずに、思ったままの感情を、褒め言葉を子どもに贈ってあげてください。

 すぐに褒め上手になれるということはないと思いますが、少しだけ普段から意識して、今日からも沢山子どもを褒めて、楽しい時間をたっぷりと味わっていってくださいね!


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