鬼滅の刃 心理考察2

記事
コラム
本日は
前回に引き続き
「鬼滅の刃」にみる心理考察です
先日映画「鬼滅の刃 無限列車編」
を見て非常に感動しましたので
余韻のあるうちに

心理学的な見方で
勝手に解説を入れていきたいと思います
一部画像も借用させていただきますが
ご容赦くださいませ
映画ネタばれもご容赦ください

【鬼滅の心理学:アイデンティティの確立】

今回準主役の
煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)における
アイデンティティの確立を考察します

「俺は俺の責務をまっとうする」

「ここにいる者は誰も死なせない」

戦いの中で何度も繰り返されるセリフ
絶体絶命の中、自分を鼓舞する意味もありますが、
竈門炭治郎たちへのエールでもあり
既に確立した彼のアイデンティティ
(自分とはこういう人間だと言う自我同一性)
と考えられます。

このアイデンティティ
死を覚悟しても決してぶれることがなく
貫かれているからこそ
竈門炭治郎の心を揺さぶり
見ている私たちにも
強烈なメッセージとして心に刻まれるのです

アイデンティティの確立には
幼少期の学びが必要と考えられています

ストーリーでは
その学びが
母との回想の場面で
わかりやすく盛り込まれていました

幼少期から人より秀でた能力を持っていた
煉獄杏寿郎は
母からこう学びを受けます

「弱気を助けることは強く生まれたものの責務です。
責任を果たさなければならない使命なのです。
決して忘れることなきよう」

この教えを煉獄杏寿郎は実直に守り
生涯を貫くアイデンティティとすることが
できたのです

ではなぜ、
母からの教えを
実直に守ることができたのでしょうか。

それは
母からの寵愛を一身に受けたい
多感な幼少期に
病弱で甘えることができずに
早くに母を失くしたことへの寂しさ
その母の最期の教えと願いであったがゆえに
強烈な信念として自己が形成されたのです

「母上、俺はちゃんとやれただろうか?
やるべきこと果たすべきことを
まっとうできましたか?」

戦いで致命傷を負い意識がもうろうとする中
無意識につぶやいたセリフです

亡き母に
今までの自分の頑張りを認めてほしいという
強い承認要求がここに現れます

「立派にできましたよ」

母の幻影が応えてくれたことにより
ここに煉獄杏寿郎の思い(自己実現の要求)と
母との約束が果たされます

そして
わずかに微笑みながら
煉獄杏寿郎は息を引き取るのです

幼少期のつらい経験を
一人で乗り越えてきたからこそ
ぶれないアイデンティティ
確立することができたのです

煉獄杏寿郎の人生は
ここに完結されることに
なってしまいましたが

この強烈に貫かれたアイデンティティ

人格者として完成された
カリスマ的なリーダーシップ

そして
最後に垣間見せた母への
あふれる愛情が
ここまでファンを釘付けにするのです

長くなりましたが
今日はここまで。

Written by Kaz Okayasu
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