鬼滅の刃 心理考察

記事
コラム
本日は
鬼滅の刃にみる心理考察です
先日映画
「鬼滅の刃 無限列車編」
を見て非常に感動しましたので
余韻のあるうちに

心理学的な見方で
勝手に解説を入れていきたいと思います
一部画像も借用させていただきますが
ご容赦くださいませ
映画ネタばれもご容赦ください

【鬼滅の心理学:リーダーとアイデンティティ】

今回準主役の
煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)における
リーダー論とアイデンティティの重要性を考察します

ストーリー後半
敵である猗窩座(あかざ)と戦う場面から。

「老いることも死ぬことも人間と言うはかない生き物の美しさ」

致命傷を負いながら戦い続ける煉獄杏寿郎に
猗窩座が鬼になることで
永遠に生きながらえることができると促す場面でのセリフです。

ここには煉獄杏寿郎の根底にある
強固な生きることへの価値観と対比する死生観が表れています。
人間であり続けることの意味と人間という生命体が持つ本来の美しさ
死への覚悟を意識したと言う瞬間です。

「俺は俺の責務をまっとうする」

戦いの中で何度も繰り返されるセリフ
絶体絶命の中、自分を鼓舞する意味もありますが
竈門炭治郎たちへのエールでもあり既に確立した彼のアイデンティティ
(自分とはこういう人間だと言う自我同一性)と考えられます。

猗窩座を倒すことで
自己実現の要求(誰も死なせない)に向けて
自分の持っているアイデンティティを再確認しています

「己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。
歯を食いしばって前を向け、胸を張って生きろ」

戦いが終わったのち瀕死の状態で竈門炭治郎達に語ったセリフ

自分の命がもう尽きることを悟りながら、
自分の経験、価値観を伝えようとしています。
ここに見られるのは、一切の妥協を許さない完璧主義としての自分であり
非常に強い自己肯定感

つまり強烈なアイデンティティの存在を意味します。
これも受け取る側の竈門炭治郎たちの心に強く響きます

メンバーに対して
自分のアイデンティティを伝えることは
リーダーの役割になります

リーダーの役割とは
目標や方向性に向かう道筋を示し
組織を一体化させて統率する任務を遂行すること

今回はまさに、煉獄杏寿郎をリーダーとし、
鬼退治をチームで達成すると言う任務です。

ここで大事なのは
リーダーとメンバーがお互いに承認しあえる関係
つまり信頼関係が構築されている事で
チームとしての最高のパフォーマンスを
発揮できると言う事です。

付け加えるならば
メンバーからの信頼関係を構築するうえで
大事な要素としては
メンバーから尊敬される、上位者として認められる
ということになります。

竈門炭治郎たちの場合は
すでに厳しい鍛錬をしてきている状態で
目標とする人物、ロールモデル
(自分の模範となる人物、あこがれの人物)
として、煉獄杏寿郎の存在があったので、
出会って間もないにもかかわらず
強固な信頼関係が構築されたと考えられます。

その意味でも
リーダーにおけるアイデンティティの誇示は
非常に重要な意味を持ちます。

また、言い換えると
強固なアイデンティティを示すことが
できないリーダーは
メンバーとの関係構築が難しいとも考えられます。

かけた時間ではなく
リーダーのアイデンティティへの共感が重要になるのです。

なお
今回の煉獄杏寿郎は
リーダーのタイプとしては
ビジョン型にタイプ分けされます。

ビジョン型とは、
目標にビジョンを明確にしそれに向かって
メンバーを導くタイプで
リーダーとしては理想的な
前向きでカリスマ性があるタイプと思われます。

ですので
煉獄杏寿郎の喪失に
竈門炭治郎たちは
偉大なるリーダーを失ったことで、
絶望を抱き、悲しみに打ちひしがれるのです。

そして
そこからリーダーの意志を継ぎ這い上がることで
人としてさらなる成長を遂げて行く事となります。

次回は
煉獄杏寿郎のアイデンティティの確立についても
書いてみたいと思います

長くなりましたが
今日はここまで。

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