本日は
前回に引き続き
「鬼滅の刃」にみる心理考察です
先日映画「鬼滅の刃 無限列車編」
を見て非常に感動しましたので余韻のあるうちに
心理学的な見方で
勝手に解説を入れていきたいと思います
一部画像も借用させていただきますがご容赦くださいませ
映画ネタばれもご容赦ください
それでは
「鬼滅の刃」から
主役である竈門炭治郎について
その心理分析をして行きたいと思います。
【竈門炭治郎の心理分析】
竈門炭治郎の性格分析するにあたっては
現在最も世界的に信頼性が高いと言われている
ビッグファイブ理論から見てみましょう
ビッグファイブ理論とは
人間の性格は5つの特性が組み合わさって構成されるとし
どの特性が強いかでその性格を分析しようとするものです
ビッグファイブ分析の5つの性格因子
①外向性
興味関心が外界に向けられる傾向
(積極性、社交性、明るさ)
②調和性
バランスを取り協調的な行動を取る傾向
(思いやり、優しさ、献身的)
③誠実性
責任感があり勤勉で真面目な傾向
(自己規律、良心、慎重)
④神経症傾向
落ち込みやすいなど感情面・情緒面で不安定な傾向
(ストレス、不安、衝動的)
⑤開放性
知的、美的、文化的に新しい経験に開放的な傾向
(好奇心、審美眼、アイデア)
まず
竈門炭治郎の性格でイメージされるのは
「誠実性」ではないでしょうか
誠実性が高いと言うことは
一点集中型で目の前の問題の解決や目標の達成に向けて
丁寧に正確に取り組む性質を持っています。
長期的な計画を立案し遂行することも得意で
周りからも安定感のある人として
頼られる存在になる可能性が高いタイプです。
また強い自制心を持っており
ストレス耐性が強く衝動的な行動を抑えて
理性的な行動を取ることができます。
苦手な仕事や失敗に直面しても投げ出さず
目標に向かって計画的に努力できるタイプです。
ストーリーの中でも
禰豆子を人間に戻すという目標を実現させるために
鱗滝左近次のもとで命がけの修行を行い
胡蝶しのぶの屋敷での機能回復トレーニングにも
堪えぬ抜いたエピソードからも
竈門炭治郎の誠実性が裏付けられるでしょう。
ちなみに
ビッグファイブ分類の統計的な事実より
「誠実性が高ければ高いほど、社会的な成功を収める公算が高い」
と言うことも示されています。
さらには
「誠実性が高い人は結婚生活においての離婚率が低い」
と言うこともわかっています。
誠実性の高い人は
パートナーとの関係性を維持に努め
さらに向上させるために
自らを律し努力を怠らないと言うことです。
つまり
統計的にも結婚パートナーとして
誠実性が高い相手を選ぶ方が
幸せな結婚生活を送ることができる可能性が高い
と言うことになります。
一方
竈門炭治郎には高い共感性と
誰に対しても非常に優しい性格も見られます。
特に鬼を倒す場面でとどめを刺しきれないとか
敵である鬼に対して許しを与えてしまう
などのエピソードがそうです。
ここから
「調和性」も非常に高いことが想像されます
「調和性」が示すものは調和的は人間関係の構築や
良好な社会的サポートを得られるなどメリットはあるものの
周りに気を使いすぎて冷酷な判断が下せない。
カリスマ的なわがままリーダーにはなりづらく
出世欲が低いと言う事が言われています。
つまり
組織社会の中では自ら周りを押しのけてトップを目指す
と言う出世欲が高いタイプではないと言う一面もあります。
調和性が高く、優しすぎる性格は
組織社会の中では時にはマイナス要素にもなりえる
と言うことにやはり注意が必要です。
以上のように
竈門炭治郎の性格分析からは
非常に高い「誠実性」と
飛びぬけた「調和性」を持ち合わせたタイプ
ということがわかりました。
竈門炭治郎が
決して無敵のヒーローではなく
目標に向かってコツコツと
地道な努力を積み重ねていく誠実性
そして
いまだ成長の過程にあり
唯一天性の優しさを武器に
時には悩み、苦しみ、悲しみ
それでも信念をつらぬく心の強さ
また
仲間への思いやり
敵にまでもその優しさを向けるという
突出した調和性までも持ち合わせる竈門炭治郎
すなわち
この絶妙なアンバランス感が
読者、視聴者の心を鷲掴みにするのです。
長くなりましたが
今日はここまで。