相手に変わって欲しいと考えている部分に直接作用するこちら側の行動を変えてみましょう。
うつ病の家族を支える人は、なんでもやってしまう習慣があります。
それを止めてみる、というのはどうでしょう。
例えば、うつ病で家にこもりきりの家族に、時々でいいので外出して欲しい、と考えた場合。
本人が外出せざるを得ないように行動しましょう。
回覧板は回さない⇒回してもらう、月曜日のゴミ捨てはやらない⇒捨ててもらう、本人の嗜好品を買わない⇒自分で買いに行かせる、など。
自分が望む「相手が変わった状態」を想定し、それに必要な環境を整えてみましょう。
<1>と同じく「時々でいいので外出して欲しい」ケース。
思い立った時に外出できるように、着替えやすい本人の服を用意して目に付くところに置いておくとか、時間帯を限定せず、本人が出掛けたい時に送り出す(もう夜だから明日にしない?とか言わない)とか、一目を気にして出られない場合、人が少ない時間帯や場所を事前に確認して伝えておく、などがあります。
形から入る、という方法ですね。<2>もそれに近いです。
以前、「ポケモンGO」が流行った時に、モンスターを手に入れたくて、長年部屋に引きこもっていた人が外へ出るようになった、という話を聞きました。
本人が外出する理由になるようなツールや道具を一緒に探すのも楽しいかもしれません。
「~すべき」で相手を変えることは出来ません。分かっているけど出来ない・やらない理由があるからこそ、こちらが望んでいる行動を取らないのですから。
しかし、
メリット・利益があると分かれば
気持ちは動きます。これも、こちらが考えるメリットではなく、本人がメリットだと思えるものである必要があります。
事例の「時々でいいので外出して欲しい」場合は、外出そのもののメリットや、外出することで得られるメリット、例えば
ご褒美がもらえる、などですね。
大人に対して「ご褒美」というのも変ですが、行動療法に「
トークンエコノミー」という方法があります。スーパーのスタンプカードのように、〇〇したら△△がもらえる、というルールを設けることで、好ましい行動をう学習していくのです。
家族であれば、今まで相手がどのような行動を繰り返してきたかはよく分かっています。
「うつ病になってからは以前と違う」という場合は、まず
今の行動パターンを観察しましょう。
その上で、どのように物事を感じ取り、認識し、判断し、行動し、振り返るか、を確認します。
何パターンもあるかもしれません。
観察する中で、
『そのうち変わる』可能性がある場合は、無理にこちらが動く必要はありません。
本人の判断に任せていれば、こちらが望む状態に変わってくれるでしょう。
その場合は100%を期待せず、6~7割でOKだと思っておくと気が楽です。
人と話す時、特に相手に何か取って欲しい行動がある場合、「あなたは~ではなくて-をしてくれないから…」と、相手を主語に話してしまいがちです。
行動を変える主体が相手なのだからそうした話し方になるのは無理ありませんが、言われている側からすると、自分の間違いを指摘されているよな、責められているように感じる場合があります。
「アイメッセージ」を使い、
「私は~~だと考えているから、あなたには――をして欲しい」と伝えるほうが、言われる側も「してあげる」気分になり、取り掛かりやすくなります。