「好きなのに、なぜかうまくいかない」
「また同じだ」と思う瞬間が、ある。
付き合う前のドキドキが落ち着いてきたころ、なんとなく物足りなくなる。「好きなんだけど、なんか違う」という感覚がやってくる。やがて、離れていく。
あるいは、逆のパターン。「一緒にいると安心するし、信頼できるんだけど、ときめかない」そちらには行けない。
相手を変えて、また試みる。でもまた、どこかで同じ感覚がくる。
「わたし、恋愛に向いていないのかも」と思い始める。「何か欠けているのかも」と。
でも、あるとき知った話がある。
脳の研究で、「好き」「恋愛感情」「一緒にいたい(愛着)」は、実はそれぞれ別の回路で動いていることが明らかになってきている、という話だ。
別々に動いているということは、バラバラに強くなったり、弱くなったりする、ということでもある。
これを知ったとき、「繰り返すパターン」がなぜ起きるのかが、少しだけ見えてきた気がした。
ただ、それは「知識」としてわかっただけで、自分のパターンがどうなっているかは、まだわからなかった。
第1章:「3つがバラバラ」だから、人は悩む
脳科学の研究者が、「恋愛中の人の脳」を調べた研究がある。
その結果として見えてきたのが、「好き(性的な魅力)」「恋愛感情(ロマンス)」「一緒にいたい(愛着)」は、脳の中でそれぞれ別の回路で処理されている、ということらしい。
なぜこれが大事かというと、「3つが同時に同じ相手に向く」とは限らない、ということになるからだ。
比喩で言えば、3台の照明がそれぞれ別のスイッチで動いているようなものだ。全部つくこともあるし、1つだけつくこともある。ある相手には2つがつくが、1つが足りない。別の相手には3つつくはずが、時間が経つと1つが消える。
「好きなのにうまくいかない」という感覚は、もしかしたらここに原因があるかもしれない。
ただ、これを「知識として知る」だけでは、あまり意味がない。
問題は「自分は3つのうち、どれを優先して動いているのか」「自分はどのパターンの相手に引き寄せられるのか」という、自分固有の話だからだ。
僕が長いあいだグルグルしていたのも、「恋愛のしくみ」をいくら学んでも、自分のパターンが見えていなかったからだと思う。
第2章:「変わった人たち」が見つけたもの
カオリさん(仮名、30代・教育系・離婚経験あり)は、離婚後2年間、ずっと「一緒にいると落ち着く人」とだけ付き合っていた。
でも毎回、「好きだけど好きじゃない」という感覚で終わった。「安心するのになぜ踏み出せないんだろう」と悩んでいた。
あるとき、自分の恋愛パターンを整理してみて、気づいた。
「自分が"愛着"を先に確認しようとしている」ということに。
ドキドキや設定より、「この人なら裏切らない」という確認を先に求めている。だから、ときめかない相手に長くいて、ときめく相手には警戒してしまう。
気づいたのはそれだけだった。
半年後、カオリさんは「安心もできて、ときめく」という、今まで経験したことのなかった感覚を初めて持てた人と付き合っていた。「3つが一致している感じ、初めてかもしれない」と言っていた。
タケシさん(仮名、30代・会社員・婚活2年)は、「ときめかないと進めない」タイプだった。
マッチングアプリで、最初にドキドキした相手だけに連絡し、そうでない相手には返信を止めていた。
パターンを整理してみて、気づいた。
「ドキドキした相手」が、実は自分を不安にさせる相手と重なっていることに。「ドキドキ」と「不安」が、自分の中で混線していた。
それがわかっただけで、「あ、この感覚はやめておいたほうがいいやつかもしれない」という判断ができるようになった、とタケシさんは言っていた。
3か月後、「最初は特に何も感じなかった」相手と交際が始まっていた。
2人に共通していたのは、「自分のパターンを知る」ことで、次の行動が変わった、ということだ。
方法を学んだわけじゃない。自分の中にある傾向が、言葉になっただけだった。
ただ、正直に言うと、2人とも一人でそれを見つけたわけじゃない。自分のパターンを外から整理してもらう機会があった。
一人で自分のパターンを見つけるのは、かなり難しい。パターンの中にいる人は、そのパターン自体が見えない。これは構造の問題だ。
第3章:「違うアプローチを試す」が、なぜ解決にならないのか
「うまくいかないから、違うタイプと付き合ってみよう」
これをやった人は、わかると思う。
「いつも同じようなタイプを選んでいた」から「まったく違うタイプ」に変えてみた。最初は新鮮だった。でも、どこかで「やっぱり何か違う」という感覚がまた来た。
相手のタイプを変えているのに、なぜか同じ場面で詰まる。
これは偶然じゃなくて、構造的にそうなりやすい、という話がある。
人は相手を選ぶとき、「自分が持っているパターン」に従って動く。相手を変えても、パターンを動かしているのが自分である以上、似た結果が出やすい。
ネット検索で「うまくいく恋愛の法則」を調べる。「なるほど」と思って試す。最初はうまくいく気がする。でもしばらくすると、また元の感覚に戻る。
これは意志が弱いのではなく、「知識として知っている」と「自分のパターンが変わった」は、まったく別のことだからだ。
「相手のことを尊重しよう」と頭でわかっても、無意識のパターンが「確認したい」「合わせてほしい」と動いていれば、行動はそちらに引っ張られる。
頭でわかっていることと、体が動くことが一致しない理由は、ここにある。
自分のパターンを言葉にして、「ああ、自分はこういうふうに動いているのか」と外側から見られるようになって初めて、何かが変わり始める。
それが一人でできないのは、自分の目で自分の目を検査できないのと同じだ。
僕は医師ではない。治療もできないし、診断書も書けない。
恋愛に関する診断レポートを読んだだけで、ある日突然パターンが変わる、という話でもない。
ただ、「自分のパターンを知る」きっかけは作れると思っている。
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レポートを読んだあとで、「あ、自分はこういうパターンだったのか」と言葉になる。そこから、次に何をするかが少しずつ見えてくる人が多い。
気になったら、一度覗いてみてほしい。→
一つだけ言っておく。「自分のパターンがわからないまま相手を変え続ける時間」は、思っているよりずっと長くなる。僕は7年、88人、300万円かかった。そのほとんどが、原因の見方を間違えていた時間だった。
おわりに
「好き」「恋愛感情」「一緒にいたい」が脳の中で別々に動いている、という話から始めた。
この3つが同時に同じ方向を向くとき、たぶん恋愛はうまく動く。そうでないとき、「なんか違う」という感覚が来る。
でも、その前に知っておく必要があるのは、「自分はどういうパターンで動いているか」だと思う。
この記事を読んで何か引っかかるものがあったなら、たぶんそれは、自分のことだからだと思う。
🙋 このブログを書いている人について
だいき|産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
会社員時代、職場の人間関係でメンタルが限界に。「このままではまずい」と一念発起し、コミュニケーションを学び直した経験が、産業カウンセラー・キャリアコンサルタントの資格取得につながりました。
恋愛・婚活でも7年間で88人とデートを重ねながら、うまくいかない時期が長く続きました。その苦しさを知っているからこそ、脳科学・進化心理学・愛着理論といった知識を「自分ごと」として学び続けてきました。
キャリアブレイクコミュニティでは160回以上のワークショップを主催。さまざまな悩みや状況を持つ方と向き合い続けてきた経験が、相談の土台になっています。
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