【Y-Biz】中小企業の44%しかDXに着手できず。「2030年の79万人不足」をどう乗り越えるか?

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コラム

はじめに

私たちは日々、働く個人のキャリア支援を行う中で、企業の「人」に関する様々な課題に直面します。

全国の中小企業の経営者、人事・総務担当者、そして情報システムを担当されている皆様は、国が発表している以下の厳然たる事実をご存知でしょうか?

*DX(デジタルトランスフォーメーション)に何らかの形で取り組んでいる企業は、大企業(1,001人以上)では96.6%に達する一方、中小企業(100人以下)ではわずか44.7%に留まる。(出典:IPA「DX動向2024」)

*2030年には、IT人材が日本全体で最大約79万人不足すると予測されている。(出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」)

「うちは中小企業だから、DXなんて大企業の話だ」
「79万人不足と言われても、うちは目の前の業務で手一杯だ」

もしそう感じていらっしゃるなら、その認識が、気づかぬうちに会社の成長を阻害し、深刻な経営リスクを招いているかもしれません。

これらの公的な調査結果は、実は中小企業にこそ、重く突き刺さる課題を浮き彫りにしています。キャリアコンサルタントとして「人」と「組織」の視点から、この問題をひも解きます。

1. 「守りのDX」で立ち往生する日本企業

まず問題なのは、DXに着手できている企業(中小企業の44.7%)であっても、その多くが「守りのDX」で立ち往生している点です。

ある調査では、DXに取り組む目的として「業務効率化による生産性の向上」が7割以上を占めました。(出典:東京商工リサーチ「DXへの取り組みに関するアンケート」)

これは中小企業の現場でも、心当たりがないでしょうか?
・「とりあえず勤怠管理だけSaaS(クラウドサービス)にした」
・「Web会議は導入したが、他の業務は紙とFAXが中心だ」
・「システム担当者が日々のPCトラブル対応に追われ、新しい提案ができない」

これらはもちろん重要な一歩です。しかし、本来のDXとは、デジタル技術を使って新しいビジネスを生み出したり(=攻めのDX)、競争力を高めたりすることです。

「守り」に追われ続ける限り、人手不足は解消されず、利益を生み出す「攻め」への転換は永遠にできません。

2. DXの最大の壁は「システム」ではなく「人」と「連携」

では、なぜ「攻め」に進めないのでしょうか。
経済産業省の「DXレポート」では、衝撃的なデータが示されています。

約7割の企業が、古くなった既存システム(レガシーシステム)が「DXの足かせになっている」と感じている。

多くの中小企業では、「情シス担当者」が明確に存在せず、社長や総務担当者、あるいは「PCに一番詳しい社員」が兼任しているケースも少なくありません。その結果、古いシステムがブラックボックス化したまま放置され、誰も手を付けられない状態になっているのです。

この「守り」の状態から脱却するために、(*1)SaaS(クラウドサービス)の活用は有効な手段です。
しかし、そこで新たな組織課題が生まれます。
それが、「人事(総務)× 情シス(PC担当)」の連携です。

(*1)SaaSSaaSを使うには「アカウント管理」が必須です。

・新入社員が入社したら、すぐにアカウントを発行できるか?
・退職者が出た時、即座にアカウントを停止・削除できているか?

特に退職者のアカウント放置は、情報漏洩という重大なセキュリティ事故に直結します。「人事(入退社情報)」と「情シス(アカウント管理)」の連携が取れていないと、(*1)SaaS導入(DX)が逆にリスク源となってしまうのです。

これは大企業も中小企業も関係ありません。むしろ、担当者が兼務している中小企業こそ、「なんとなく」で運用されがちな部分であり、早急な見直しが必要です。

3. 「採れない」なら「育てる」。中小企業のIT人材戦略

「連携が必要なのは分かった。でも、国が『79万人不足する』と言うように、そもそもIT人材が採れない」

その通りです。例えば我がまち浜松市のような地方都市で、中小企業が都市部の大企業とIT人材の採用合戦をしても、勝ち目は薄いのが現実です。

だからこそ、私たちキャリアコンサルタントは「発想の転換」を強く推奨します。

「外部から採用する」のではなく、「今いる社員を育成する」のです。

必要なのは、高度なプログラミングができる技術者(=狭義のIT人材)だけではありません。IPAの調査でも、DX人材は「量」だけでなく「質」の不足も課題とされています。

中小企業が「攻めのDX」に進むために本当に必要なのは、
「自社の業務」を理解し、SaaSなどの「ITツール」を活用して、経営課題を解決できる人材
です。

例えば、「守り」の業務に追われている総務担当者やPC担当者が、新しい(*1)SaaSを活用して業務フロー全体を見直す。それは立派な「攻めのDX」です。
社員のキャリア開発(リスキリング)を支援し、「守り」の仕事から「攻め」の仕事へ挑戦できる環境を整えること。これこそが、中小企業が「79万人の人材不足」時代を乗り切る、最も現実的で効果的な人材戦略です。

まとめ

経済産業省やIPAの公的な調査結果は、私たち中小企業に以下の重要なメッセージを突きつけています。

1. DX格差は現実。 中小企業の半数以上が、DXのスタートラインにすら立てていない(着手率44.7%)。
2. DXの足かせは「古いシステム」と「部門連携」。 「守りのDX」から脱却するには、SaaS活用と、それを支える組織体制(特に人事×情シス連携)が急務。
3. 人材は「採る」より「育てる」。「79万人不足」時代を乗り切る鍵は、外部採用ではなく、今いる社員のリスキリング(キャリア開発)にある。

DXは、高価なシステムを導入する「モノ」の話ではありません。

それは、社員がどう働き、どうキャリアを築き、どう連携して価値を生み出すかという「ヒト」と「組織」の戦略そのものです。

私たちワイ・キャリアサポーターズ(ワイ・キャリ)は、キャリアコンサルタントとして、その「ヒト」と「組織」の側面から、皆様の会社の「攻めのDX」に向けた人材育成や組織連携の仕組みづくりを伴走支援いたします。

まずは、「うちの会社は、DXに着手できている44.7%に入っているか?」から、見直してみませんか。

<ご参考>

(*1)SaaSとは「Software as a Service」の略で、ソフトウェアをインターネット経由でサービスとして提供する仕組みです。利用者は自分のPCにソフトウェアをインストールするのではなく、提供事業者のサーバー上にあるソフトウェアを、ウェブブラウザなどから手軽に利用できます。多くの場合、月額・年額のサブスクリプション形式で提供され、管理やアップデートはサービス提供事業者が行います。

<概要動画解説>


最後まで読んでいただき誠に有難うございました。

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*企画制作編集:ワイ・キャリアサポーターズ
*この記事の文章作成には、Google社の生成AI Gemini 2.5Flashを活用して作成しています。また、動画はGoogle社のAIアシスタントNotebookLMで生成しております。
*作成日:2025/11/12(水) 
*最終更新日時:2025/11/12(水) 18:16(動画解説を追加しました)
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