「書道と試練」

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【習字教室】



7歳のとき母親が勝手に
習字教室を申し込んで
いきなり俺に行けと言われ
渋々行く事になった。


この習字教室は
午後2時から午後7時まで行われ
この時間内なら何時でも来てよく
都合の良い時間に行ける。


習字の授業内容は
その日に決められた文字を書き
花丸を10枚もらえる事が出来れば
帰る事が出来る。


逆に花丸をもらえなければ
何時間でもやらされる事になり
いつまでたっても帰れず
必死にならざる得ない。
ヒィー(゚ロ゚ノ)ノ


この強制的に
一所懸命にさせられる事が
とても嫌で嫌で習字自体が
全然面白くなかった。


でも速い人は
15分位で帰る事が出来
遅い人は
1時間以上書かされてた。


当然俺は
遅い人の中に入ってて
いつも1時間くらいかけないと
10枚分の花丸がもらえない。
(´・д・`)ショボーン

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【墨汁制作】



しかも先生は
市販の墨汁を使う事を許してくれず
すずりを擦って墨汁を作り
いつもこれに時間がかかる。


当時の俺にとってこの作業は
力作業を続けないとならず
習字を書く前に疲れてしまい
いつも字が下手くそになってた。


せめてこの作業が無ければ
もっとましな字が書けると思い
いつも嫌々やってしまい
薄い墨汁を作ってしまう。


そうすると先生は
墨汁が薄いと許してくれず
墨汁を作り直させられ
これがとてもしんどい。
(ノД`)・゜・。


しかも何十枚も書き直す俺は
スグに墨汁が無くなってしまい
毎回3~4位作らないとならず
これがもう嫌で嫌で仕方なかった。


ある時俺は
この事を先生に愚痴ってみると
「縦方向にゴシゴシするより
くるくる回した方が楽よ」と言う。
( *゚Д゚))フムフム


なので俺は
今まですずりに対し墨を
奥から手前にゴシゴシ擦ってたけど
試しに墨をくるくる回してみた。


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【我流】



すると力を入れる事なく
どんどん墨汁が濃くなって
かなり早い時間で出来上がり
とても時間の短縮ができた!
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°


でもこの時俺は
「確か先生に最初教わったやり方は
奥から手前に向けて墨をこする」
そう教えてもらったはず。


なのに違う方法を言うから
不思議になって先生に聞くと
「墨を擦る作法が何種類かあり
その内の1つだから良いの」と言う


この事を聞いた俺は
特に墨をする方法に決まりがなく
色々な擦り方で良いんだと思い
我流で擦り始めた。


その方法は
墨をフォークみたいに握って
すずりに直角に起き
体重かけてゴシゴシ擦る。


するとすぐ濃い墨汁が出来
とても墨汁作りが楽ちんになって
もう作法もくそもどうでも良くなり
我流の擦り方で墨汁を作ってた。


するとその姿を見てた先生が
「そのやり方行儀悪いから
やめなさい!」と叱られてしまい
我流を封じられてしまった。
ヒィィッ!!∑(;Д;ノ)ノ
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