小説「ミトミと私の奮戦記。」◇12歳 嫌な目覚まし時計&冬は”ミ”たんぽ

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◇12歳 嫌な目覚まし時計&冬は”ミ”たんぽ

 ミトミの朝の ルーティーン、庭でおしっこ尻を舐めて、そして母の
 「ミトミちゃん、あの子を起こして!」の
 密命受け最初はゆっくりと、次第にスピード上げてタッタッタ走り出す。

 私の方は夢から覚めてウトウト、
 「何の夢だったっけな・・面白かったような・・・」
 寝起きが悪く寝坊助な私。寒くなると、より一層ぬくい布団から出たくない。
 そんな私を起こす画期的方法、母は私を起こすのにその必殺技を使う。

 「尻舐めミトミがそっちに行ったよ」
 それを聞いて跳ね起きる私。
 それはミトミが自分の尻を舐めた後、 私の顔を舐めに来て逃げ回る。ミトミの朝の私いじりのお約束。
 本人(犬)には悪気はなくてもそれは嫌!

 「だから、急いで起きなくちゃ。」
 その時、一段一段カッツ カッツ カッツ 軽やかに昇ってきて、
自由に出入りするように半開きのドアからにゅーっと顔を出し、
 「オハヨー 起こしに来たよ!」

 私は顔を舐められまいと顔の前で拒絶、ミトミは舐めようと必死、毎日の攻防戦。
 まどろみもボーっとするのも吹き飛んで!
 毎朝繰り広げられる戦闘状態で、朝からもうヘトヘト。


 木々の葉もすっかり落ち、庭のお回りは茶色、空はどんよりグレーの二色刷り、そして風が少しでも吹くと冷たく寒く耳が痛い、もうすっかり冬。

 そんな時にミトミを抱くとふわふわして温かく犬の臭いというよりは、ほのかな犬用のシャンプーの匂いと薄っすら獣臭?それがまた愛おしい。
 包み込んでくっついて寝るとほんわかほんわか火傷もしない湯たんぽならぬ”ミ”たんぽ。

 だから、父と母と私で”ミ”たんぽの争奪戦。
 「ミトミ~こっておいで~」
 「ミトミちゃん、後でカツオ節あげるからおいで~」
 餌で釣ろうとする母、
 無言で抱きかかえ寝床に持ち去ろうとする私。
 その間を『私って人気者?』って感じで逃げ回るミトミ。

 でも、権力に忖度するミトミは、結局 最後は父の懐に戻る。
 『起こす時だけは来るンだよナ。あいつ・・・』

 暑がりな家族としては、夏はやらないけど冬のミトミは引っ張りだこ。
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