【正義の定義は立ち位置で変わる】

記事
コラム
 森喜朗JOC会長の、「女性がたくさん
 入っている理事会は時間がかかる」など
 と女性蔑視とも取れる発言や、二階俊博
 自民党幹事長の、「どうしても辞めたい
 なら新たなボランティアを募集する」と
 いうボランティア軽視とも取れる発言が
 世間を騒がせているのは誠に遺憾である。
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 二階氏の発言については、私が所属する
 あるボランティア団体でも抗議声明文を
 発表する事態に発展しており、今朝から 
 会員に向け、その件で何通ものメールが
 発信されてきている。各界の著名人達も、
 各種媒体で「一体ボランティアを何だと
 思っているのか」「ボランティアの人達
 の気持ちを考えてない」等の怒りの声を
 上げている。私もこれらの一連の動きに
 ついて「基本的には」賛成の構えである。
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 「全面的に」ではなく「基本的には」の
 理由は、今回のタイトル「正義の定義は
 立ち位置で変わる」にある。この日本の
 お偉方が国民に寄り添わないということ、
 それは、過去に私自身も弱者として救済
 されなかった経験により身に沁みている。
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 弱者が救済の求めに応じてもらえない時、
 今回のように蔑視される発言があった時、
 当然、誰でもその不満や怒りを口にする。
 私だってそうだ。だが、女性蔑視発言は
 論外として、「どうしても辞めたいなら
 新たなボランティアを募集する」という
 発言については、確かに抗議・非難等の
 誹りは免れないが、相手の立場に立って
 考えてみると、追い込まれた状況の中で
 そう言わざるを得なかったのかも知れず、
 一歩引いて解釈すると理には適っている。
 誰かの言動が許せない。だから辞める…
 確かにボランティアは任意だが、誰かの
 言動一つに左右される(思い知らせると
 いう意味もあるのだろうが)奉仕精神が、
 本当に心からのものであると言えるのか。
 それが「どうしても辞めたいなら新たな
 ボランティアを募集する」という発言を
 させる隙を与えているのではないのか?
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 だからと言って、善意でボランティアに
 取り組む人達の気持ちを逆なでする発言、
 これは絶対に許されないが、ここで私が
 言いたいのは、言われた側も熱くなって
 ばかりおらず、この機会に、これまでの、
 そして、これからの取り組みにも思いを
 馳せ、至らぬ点、反省すべき点、改善点、
 これらについて考えていくことが大事だ、
 ということだ。抗議声明文を出すのなら、
 出す側もそれくらいの襟は正してもよい。
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 私は、このように考えているため、今朝
 からひっきりなしに送られてくるメール
 に声を上げていないし、場合によっては、
 ここで書いてきたこと、「正義の定義は
 立ち位置で変わる」から自分達の言い分
 だけを正しいと思わず、相手の言葉にも
 耳を傾け、意味や気持ちを考えてみると
 いう姿勢を持たなければ、真の意味での
 ボランティアにはならないのではないか、
 ということを言うかどうかで迷っている。
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 心理カウンセラーとして「6つの気づき」
 の内的行動①他人の意見や行動を肯定的
 に捉える。や、外的行動②他人の意見や
 行動を批判したり自分の考えを押しつけ
 たりしない。を知っているが故の迷いだ。
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 尚、森氏は今日、辞意を表明したそうな。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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