久木弥九蔵の久木弥九蔵的こころ マクドナルド

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コラム
先日、所用で外出し、午後一で地元に戻ってきたことがあった。



普段は自宅で自炊している小生ではあるが、この日は、まだ寄る所があり、そうもいかぬ。

どこかで外食するか、コンビニで🏪弁当でも買ってイートインを利用するか、そのどちらかを選択するしかない訳でR。

前日からこのことを踏まえて、この日の自分の構想には、「餃子の王将」もしくは「コンビニ弁当」という二拓しか当初からなかった。





何となれば…。



昨今、「餃子の王将」もコンビニ🏪もウェブ上でうまそうなメニューや弁当が数多く宣伝されており、いつか食してみたいと機会を窺っているものが目白押しだからなのだ。



それ故、地元に戻るやいなや、先ずいの一番にファミリーマート🏪に飛び込んだのだが…。



どうも今一つ腹が決まらぬ。



確かに、ウェブで見覚えのある弁当🍱が目の前にある。これに好みのカップ麺🥤と税込100円の緑茶🍵でもつければ上々だと言える。だが、待て。年齢を重ねた我が腹に一時にこれだけのものが果たして入るものか?入ったとしても、今の生活レベルから考えて昼食代に800円超えは妥当と言えるか?



仮にすぐ近くの「餃子の王将」に行ったとしても、お目当てのメニューは決して安価とは言えない上、その店に関しては、店ごとに特色のある筈の定食にも魅力を感じない。



一瞬の間にそんな考えが一気に頭の中を駆け巡る…。



小生のやることはいつもこうだ。



あれもしたいこれもしたい、あれが食べたいこれが食べたい、こうした理想はいくらでもある。

それなのに、それを実現できる状況になると、力不足だのリスク回避だの金がないだの何かと理由をつけて二の足を踏む。早い話、決断力に乏しいのだ(それ故、ある女性の秘めたる愛に呼応できなかった若い頃の失態が現在まで尾を引いている)。



(やっぱり、マクドナルド🍔にしよう。)



結局、いつもこうなる。



小生にとって、朝マックの¥330「ソーセージマフィンセット」と10:30~14:00限定¥600「ビッグマックセット」は揺るぎない安心の外食メニューなのだ。



新商品に興味を持った時や、気分を変えたい時など、極稀に他のメニューを食すこともあるが、ほぼこの二品に固定されている。



ハンバーガー🍔とサイドメニューのポテト、ドリンク(いつもコカ・コーラゼロ。ハンバーガー🍔にはコーラだと小生思うんであるが、如何に?)のみで十分に腹は満たされるし、値段的にもお得感があるように思う。



特に、早朝から外出する時などは、自宅近辺もしくは難波あたりの店舗の開店直後を直撃し、「ソーセージマフィンセット」での朝マック以外殆どしたことがない。



これが最も安価だからということもあるが、たまに他の何かに目移りして食したところで所詮浮気は浮気に過ぎず、結局、自分にとって一番うまくて安心して味わえる、ということが大きい。これは、昼間の「ビッグマックセット」とて同じことだ。子供の頃からいつか食べたいと憧れ続けていたその思いは幾つになっても揺るぐことがない。例えは悪いが、幾人の女性とどう付き合おうと、妹との兄妹としての関係性だけは一生涯何ら変わらない、という安心にも似ているように思えるのだ。



そんな訳で、和食・中華から一転してファーストフードの口に変え、最寄りのマクドナルドへ。



昼時を過ぎていた(13:00頃)ので少しはましかと思ったが、以外に人が多く、しばし列に並んで待つ。



注文は勿論、14:00まで限定¥600の「あれ」

だが、カウンターで高らかに「ビッグマックセット」と告げた次の瞬間、凍り付くような「690円です」という若い女の子の一言。



あいや待たれい!



憚りながら小生、「ビッグマックセット」を好んで食しているのは、この時間帯なら90円安いというお得感があるからなのだ。でなければ、わざわざ並んでまで食べには来ない。



「なんでやねん!14時まで600円やろがい!」とクレームの一つも言いたくなるような心を心理カウンセラーとしての構えで難なく抑え、「これで分かっておくれよ」と言わんばかりに黙って彼女に腕時計を見せつける。



程なく、無事に600円でレジは済んだ。



きっと、入ったばかりのアルバイトで、込んでいる時間帯だったこともあり、テンパってつい間違えたに違いない。



うら若き乙女よ、おじさんは分かっているとも。

お仕事お疲れ様。



穢れを知らぬ青年だった頃なら、おかしいと思いつつも黙って690円払っていた。

泥にまみれた中年だった頃なら、間違いを指摘し、怒鳴りつけて600円に訂正させた。



心理カウンセラーの今…非言語的コミュニケーションを使い、事を荒立てずに気持ちを伝えている。

おまけに、彼女に怒るどころか声援すら送っている。人間、変われば変わるもんだ。



一見して席があるか心配せざるを得なかったのだが、どうにか窓側に空席を見つけることができた。



14:00まで限定¥600の「ビッグマックセット」は相変わらず旨かったし、トレーに敷いてあった「夕刊マック」とやらに触発されて「夕刊やっくん」なる新聞を作ってみようかなどと良からぬアイデアが浮かんできたりで、それなりに有意義な一時ではあった。



食べ終わると、大体、自分でゴミやトレーを片付けて出るもんだが、時には出くわした店員が代わりにやってくれることもあり、それはそれで人情の一端に触れたような気がして嬉しいもの。



こうして、小生にとって、マクドナルドとは、格別珍しいものや旨いものを食べに行くところではなく、自分にとっての安心の「いつもの味」や自分自身もしくは相手のささやかな人情を感じに行くところなのだということが言える。


これぞ、「久木弥九蔵の久木弥九蔵的こころ」。



では、「夕刊やっくん」の件はまた今度ということで…。

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