―提出物・忘れ物・時間管理でつまずく子どもたち―
「頭はいいのに、なぜこんなことができないの?」
ギフテッド2Eの子を育てる保護者は、この疑問に何度もぶつかります。
難しい本は読める。
大人顔負けの発言をする。
好きな分野には驚くほど詳しい。
理解力も高い。
それなのに、提出物が出せない。
忘れ物が多い。
字を書くのが極端に苦手。
片付けができない。
時間を守れない。
朝の支度に毎日つまずく。
このように、高い能力と発達上の困難をあわせ持つ子どもたちは、2Eと呼ばれます。
2Eの子は、とても誤解されやすい存在です。
能力が高いので、困りごとが見えにくい。
一方で、困りごとが目立つので、能力も見えにくい。
その結果、「やればできるのにやらない子」「だらしない子」「努力不足の子」と見られてしまいます。
でも、本人の中では本当に苦しんでいることがあります。
考える力はあるのに、手が追いつかない。
理解はできるのに、書くことが苦手。
アイデアはあるのに、形にする前に疲れてしまう。
やりたい気持ちはあるのに、始める手順が分からない。
時間の感覚がつかめない。
持ち物を頭の中だけで管理できない。
このギャップは、本人にとっても大きな苦しみです。
「自分はできるはずなのに、なぜできないのか」
「みんなが普通にできることが、なぜ自分にはこんなに難しいのか」
そう感じて、自信を失う子もいます。
2Eの子に必要なのは、根性論ではありません。
仕組みです。
書くのが苦手なら、タイピングや音声入力を使う。
忘れ物が多いなら、玄関にチェックリストを置く。
予定変更が苦手なら、先に見通しを示す。
時間管理が苦手なら、タイマーや視覚化を使う。
提出物は、小さな段階に分ける。
片付けは、場所と手順を決める。
苦手を努力だけで乗り越えさせるのではなく、力を出せる環境を作るのです。
2Eの子は、できない子ではありません。
力の出し方が、一般的な学校の形と合っていないことがあるだけです。
「できるのにできない」と責める前に、
「どうすれば、この子の力が出せるのか」
そう考えること。
その視点に変わったとき、子どもの見え方は大きく変わります。