学校へ行けなくなった生徒⑩

学校へ行けなくなった生徒⑩

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かわいいと言われなかった日


リナは、鏡を見る時間が増えた。

髪型。

肌。

制服の着方。

顔の大きさ。

写真に映る自分。

友達はSNSに自撮りを上げた。

「かわいい」の数が並んだ。

リナの写真には、何もつかなかった。

ある日、友達が言った。

「リナって写真苦手だよね」

悪気はなかった。

でも、リナには判決に聞こえた。

それから、学校の窓ガラスが怖くなった。

廊下の鏡も怖くなった。

自分の姿が、どこにでも映っている。

教室に入る前に、リナは何度も前髪を直した。

直しても直しても、安心できなかった。

次の日、休んだ。

母親は言った。

「そんなに気にしなくていいのに」

リナは思った。

気にしなくていい人は、最初から気にしていない。
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